静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

浜松地区視察

2023年10月11日 12時00分00秒 | 研修・見学
10月11日 水曜日
先週は浜松地区の施設見学がありました。最初に訪れたのは、静岡県水産・海洋技術研究所浜名湖分場です。 浜名湖分場は、アサリをはじめとする浜名湖の漁業、トラフグなど遠州灘の漁業、浜名湖の環境モニタリング、ウナギやアユの養殖など、幅広い試験研究と普及活動を行っています。当日は研究科長から、浜名湖分場が近年力を入れて取り組んでいるアサリの漁獲量減少原因の究明や、増殖研究に関する話を聞きました。

浜名湖では2010年代になってアサリの減少傾向が顕著となり、いまだ回復には至っておりませんが、行政と漁業者が一体となって資源回復への取組を続けています。
次に、浜名湖分場に併設されている浜名湖体験学習施設「ウォット」を見学しました。「ウォット」は、浜名湖に生息している水産生物を中心として、見て、触る体験ができる施設です。 ウオットには水槽の下から手を入れるところが空いていて、水槽に直接手を入れることができる水槽など、ちょっと変わった展示が多くあります。


内容的には、小さな水族館的な施設ですが、浜名湖についての勉強になるほか、展示にも随所に工夫がされており、大人でも楽しめる施設です。
学園の普段の授業では、沿岸から遠洋まで海面漁業に関する授業が多いですが、先々週の内水面養殖に続き今回の浜名湖の視察で、静岡県では内水面から汽水湖そして遠洋まで、様々な水産業が営まれているの分ったと思います。

週末見学会の参加者を募集中です。次回開催日は10月28日(土)です。見学会の詳細はこちらをご覧ください。 https://gyogaku.com/setsumei/


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ニジマス養殖と富士山世界遺産センター見学

2023年10月10日 08時30分00秒 | 研修・見学
10月10日 火曜日
10月も第2週に入りました。週末にはいよいよ海技士の定期試験が始まりますので、生徒達は試験勉強の追い込みで夜も自主学習に精を出しています(いるはず)。ブログの方は、先々週と先週に富士宮地区および浜松地区の施設見学がありましたので、その様子を紹介します。
まずは9月末に実施した富士宮地区の施設見学です。最初に行ったのは、富士宮市の冨士山本宮浅間大社近くにある静岡県富士山世界遺産センターです。ここの施設は、建物内をらせん状に上りながら富士山のことが勉強できるようになっており、ちょっとした登山の雰囲気も楽しめる工夫がされています。

一番上の展望ホールからは頂上部分だけ雲をかぶった富士山の姿が眺められました。
その後、県水産・海洋技術研究所富士養鱒場に移動しました。普及指導員の方に、場内施設を案内していただき、本県のニジマス養殖について教えていただきました。


本県のニジマス養殖生産量は全国1位です。なかでも富士宮市は養鱒(ようそん)が盛んな地域で市の魚が「ニジマス」に制定されています。富士山の麓に湧く湧水が、冷たくて清麗な水を好むニジマスの養殖に適していると考えた静岡県が、富士宮市に富士養鱒場を開設したのが今から90年前です。翌年には民間の養鱒場が開設され、以来富士養鱒場は、養殖に必要な種卵、種苗の供給と鱒類の養殖研究、技術指導に努めてきました。現在は、種苗生産部門は漁協に委託しており、県は試験研究と技術指導に当たっています。


県外出身の生徒の中には、富士山を近くで見たのが初めてで良かったとか、漁師の卵としての血が騒いだのか、あんな大きな鱒を釣ってみたいといった感想もありました。静岡県には、海だけで無く様々な水産業があることを知った研修になったと思います。

週末見学会の参加者を募集中です。次回開催日は10月28日(土)です。見学会の詳細はこちらをご覧ください。 https://gyogaku.com/setsumei/


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清水地区施設見学

2023年09月15日 08時43分51秒 | 研修・見学
9月15日 金曜日
昨日は清水地区施設見学に出かけました。初めにおじゃましたのが三保造船所です。大型漁船では圧倒的なシェアを誇る大きな造船所で、航海実習で生徒が乗船する焼津水産高校の実習船「やいづ」や水産・海洋研究所の調査船「駿河丸」の製造を行った会社です。
スライドによる造船所の概要説明と、工場内の見学では、船の構造を実際に見ることもでき、生徒にはとても参考になったと思います。
お世話になった三保造船所の皆様にお礼申し上げます。


午後はフェルケール博物館に伺いました。フェルケールはドイツ語で交通の意味で、海上交通の要所であった清水港の歴史が分かる博物館です。はじめに博物館の学芸員さんに説明をしていただき、その後は自由見学としました。

1Fの常設展示室では、清水港の歴史について学ぶことができ、民族博物館的な要素もあります。

また別館には缶詰の歴史を知ることが出来る缶詰記念館もあります。清水や焼津地区は缶詰製造が盛んですが、特にマグロ油漬け缶詰の生産量は静岡県が飛び抜けて1位です。

昭和のはじめに、日本においてマグロ油漬け缶詰を初めて成功させたのが静岡県水産試験場で、焼津水産学校(現水産高校)でアメリカへ輸出する試作品を製造したそうです。
見所の多い博物館でした。

令和6年度入学生AO入試を10月15日(日)に実施します。出願期間は令和5年9月21日(木)~令和5年10月6日(金)です。見学説明会の参加者も募集中です。
詳細はこちらをご覧ください。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000306.000079445.html

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研究員の講義 海洋深層水2

2023年07月18日 08時30分00秒 | 研修・見学
7月18日 火曜日
6月26日に水産・海洋技術研究所の研究員に「海洋深層水」について講義を行っていただきましたが、先週木曜の水産技術の講義は、実際に海洋深層水を汲み上げている取水施設と、海洋深層水の利活用研究を行っている駿河湾深層水水産利用施設の見学に行ってきました。
海洋深層水を利用するためには、陸上から取水管を設置して取水する必要があるのですが、国内には取水施設が北海道から沖縄まで15地点ほどあります。
学園に隣接する焼津漁港では、駿河湾の水深280mと397mの2層から海洋深層水の取水を行っており、いずれも「駿河湾深層水」として一般に販売されています。さらに、海洋深層水の塩分だけを取り除いた脱塩水も販売されており、食品加工や一般家庭での調理等に利用されています。

深層水取水ピット
静岡県水産・海洋技術研究所では、駿河湾深層水の水産分野での利活用方法を研究しており、そのための施設として平成16年に整備されたのが駿河湾深層水水産利用施設です。

先日の講義では、深層水には低温安定性、富栄養性、清浄性の3つの特性があることを勉強しました。はじめに表層海水と海洋深層水をそれぞれ流した水槽で温度の違いを体感させて頂きました。

ついで深層水の富栄養性、つまり栄養塩が沢山含まれているという特性を利用して、地域特産の海藻であるサガラメを培養している水槽などを見学させて頂きました。

駿河湾深層水は、取水施設の隣にある深層水ミュージアムや以前見学した研究所の展示施設「うみしる」にも常時給水されており、両施設では様々な深海生物の展示もされています。

漁業高等学園を「見て、知って、体験する」をテーマに、オープンキャンパスを8月16日(水曜日)と翌日17日(木曜日)に開催します。参加申し込み受付中です。夏休み中、平日の学園見学にも対応いたします。詳細は漁業高等学園ホームページ https://gyogaku.com/ をご覧ください。
オープンキャンパスでも実施するロープワークの動画を漁学 Youtube チャンネルにup しました。こちらもご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=0Js82tRcZlQ







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伊豆地区視察 その1

2023年06月09日 09時30分48秒 | 研修・見学
6月9日 金曜日
昨日は伊豆地域の水産関係施設の見学に行ってきました。
朝食は、下田魚市場に併設された「金目亭」で、朝定食をいただきました。刺身ののったどんぶりにキンメのあら汁も付いて豪華な朝食でした。でも値段は700円とリーズナブルです。
金目亭の朝定食

その後、漁協の支所長さんからキンメダイを中心に地域の漁業に関する講義をしていただきました。
支所長さんの授業

キンメダイの水揚げがあれば市場の見学もさせて頂く予定でしたが、先週の台風が明けて漁船が一斉に出漁した後であったため、水揚げする漁船がありませんでした。そのかわりキンメ漁船の操業風景の動画などを見せて頂き、大変参考になりました。ご協力いただいた皆様に御礼申し上げます。
その後、下田市田牛(とうじ)の竜宮窟に寄ってから、石廊崎灯台の見学に行きました。竜宮窟は波によって作られた海の洞窟、海食洞です。上から覗くとハート型をしていることから観光スポットとして有名になりました。静岡県内の方ならTVのCMでご覧になった方も多いのではないでしょうか。


初代の石廊崎灯台は1871年に建設された日本で10番目に古い灯台だったそうですが、昭和7年に暴風で壊れ、昭和8年に現在の灯台が建てられたそうです。
航海術の先生からの説明

石廊崎の先端には熊野神社の祠が祀られています。
その後、岬めぐり遊覧船に乗船し、海からも灯台を見学しました。


遊覧船の乗り場では嬉しい来客がありました。卒業生で地元の漁師の方が学園のバスを見かけて追いかけてきてくれました。
月曜に続く

現在、6月17日(土),18(日)の週末見学会参加者募集中です。静岡県内および隣接県の学校であれば、出張説明も可能です。遠方であれば引き続きZoomによるオンライン説明会の開催も可能です。詳細はメール(gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp)ないし電話(0546270219)にてお問い合せ下さい。






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