金欲、性欲、物欲、何かという自己中心的な欲。
そのすそ野は限りなく広いのである。
人は還暦を境に、ぴたっと欲が止まるわけではない。
先日書店に行ったら、熱心に本を読んでいる70代初めくらいの紳士がいた。
ただの立ち読みとは違う気迫が漂っていて、本を読みこんでいる姿勢がありありとわかる。
「武士道」とか「三国志」でも読んでいるのかと表紙を見たら「ハダカの美奈子」だった。
年金生活のために本代をケチったのか、買っても家に持ち帰れない事情があったのかもしれない。
おやじ週刊誌の見出しを見ると、申し訳程度に「妻」の文字はあるが「死ぬまでSEX 60歳からが男盛り」
「60歳からもう一度 女は貴方を待っている」「熟年のヘンタイが大好き!」「若い子を抱いてみよう」
「イタリア、フランスでは昔から死ぬまでSEXが当たり前」などなどおやじたちを焚きつける。
だいたい今まで何十年も下手くそだったものが、記事を読んで急にテクニックが上達するわけがない。
どうして還暦過ぎて、今さらイタリア男やフランス男の真似をしようとするのか。
そのうえ「尊敬されるセックス」「心臓に優しいテクニック」だと。
そんなバカなことあるはずないと、身をもって実感する。
何歳になっても異性を意識するのは悪いことではない。
「ハダカの美奈子」を必死に目に焼き付けて発情しても、配偶者以外の異性には手を出さず、自分で自分を慰める技術を磨いていただきたいものである。
本文には全く関係ないが、鉢植えに咲いていた花。
なんて名の花でしょうか
艶っぽい花ですね。