武田光弘画楽多製作日記

暇をもてあそび造形してます。作品として形としてまとめたものなどを見ていただきたい
と思っています。

痛快野球小説「ボクが野球をきらいになったワケ」

2012年02月26日 | Weblog


「おい、いくぞ」
「オーライ」
かけ声も威勢よく思い切りふりかぶったフォームからボールはミットに小気味よく音をたて吸い込まれた。
「ナイス、ボール」の声がかえってきた。
・・・・・ここまでは頭に描いたストーリィの出来事だ。
実際には、荒れたグランドのキャッチャー前でワンバンドして後方にころげていった。
キャチャーはおっくうそうに腰をあげ「またかよ」という顔で、ピッチャーを見ていた。
このノーコンピッチャーはオレであり、キャッチャーは尾川だった。オレと尾川は同級生だ。最近、車がひんぱんい来るようになった山奥の分教場の中学三年生だ。
三年生は全部で八人だった。うち二人は女子で男子は六人だった。でもなんとか、ここに野球チームがあったのだ。
戦争が終わって村の青年団の活動がにぎやかになり、戦争帰りの若者が解放感あふれ休日は野球に熱中していた。
                           続きは次回に 乞う期待