EU拡大に伴ってルーマニアから英国に職を求めて流入したルーマニア人が仕事を見つけることが出来ず路上生活者となってロンドン随一の高級住宅街であるメイフェア―地区で物乞いをはじめ、住民からの苦情を受けたウエストミンスター区が公費でルーマニアに送還している。しかし、ルーマニアにも仕事がなく、物乞いをしてでもロンドンの方が収入がある(一日40ポンド程度)し、NHSで無料で医療サービスを受けられることから、ルーマニアに送還されても再び英国に戻ってくるという。EU加盟国において制度的にはそれを防ぐ手立てはない。
メイフェア―にはロシア、中東、アジアの大金持ちが多数住んでいる。これらの住民いとっては、目障りなものは金で解決するのが一番という安逸な哲学がルーマニアの物乞いを魅力ある場所にしているというから、いわばおなじ文化レベルなのだろう。
労働力の自由な移動がEUに競争力をもたらすというような話は、結局は物乞いが最適地を求めて移動するという事と同義だったようだ。
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