回顧と展望

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スノーデンの亡命

2013年08月02日 09時45分08秒 | 日記

ロシア政府がスノーデンに対して来年7月末までのロシアでの一時的亡命(ただし実際には無期限の亡命となることは明らか)を認めたことで米露関係が急速に悪化している。かたがた米紙によればスノーデンの父親は近々ロシアを訪れて、息子に亡命を許可したプーチンに感謝の意を伝える予定とのこと。

これに対して犯罪人の即時引き渡しを要求しているアメリカ政府は来月の米露首脳会談のみならず9月のロシアでのG20サミットもボイコットすることをちらつかせている。個人のインターネット使用記録を政府が監視していたということで、一時は欧州各国がアメリカに対する不信感を表明したがいつの間にか沙汰やみになってしまった。また、いわゆる欧州人権派も結局、通信内容までは立ち入っていない(米国としては通信内容には興味がない)ことから、振り上げたこぶしの下ろしどころが無くなったため。今でも相手にしているのはウイーキーリークスぐらいのようだ。

3期目の大統領就任から1年、プーチンの求心力が急速に失われ行く中で進んでいるこの事案、米露外交当局者の手腕が問われている。このところ中東で忙しいケリーもラブロフとの間でどんな着地点を見出すか。中米諸国への亡命が無くなった今、徐々にスノーデンを巡る霧が晴れかかってきている。それにしても日頃は人権や表現の自由を一顧だにしないロシアが、今回の亡命許可を人道的、というからブラックジョークもここに極まれり、ということだ。

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