イギリスのエリザベス二世女王は昨日2月6日、在位70年を迎えた。今年はその「プラチナジュビリー」を祝う式典がいくつも予定されている。英国王室史上最長となる在位70周年の日に女王が国民に向けて発表したステートメントの中で、一際注目を浴びたのが「チャールズ皇太子の国王即位の暁には、皇太子夫人であるカミラ（現在はコーンウォール公爵夫人）が、王妃（Queen Consortクイーンコンソート）と呼ばれることを切に希望する」と述べているくだりだ。
チャールズ皇太子と故ダイアナ妃の結婚生活の破綻が、チャールズとカミラの（いわゆるダブル）不倫にある、ということから、これまでカミラは、ダイアナ崇拝者からの厳しい批判・視線に晒されてきた（そして、カミラ自身もそのことを熟知していて、皇太子妃の称号を名乗ることなく、また、チャールズ即位後は王妃ではなく、国王夫人(Princess Consort )と名乗るつもり、と報じられていた）だけに、場合によっては大きな議論を巻き起こすことにもなるかもしれない今回の女王の決断は少なからぬ驚きを持って迎えられた。
女王としてはこのおめでたい機会を逃せば、今なお国民の中に残っているある種の確執に終止符を打てず、カミラが最後まで日陰の身のままとなると、不憫に思ったのかもしれない。あるいはカミラのこれまでの分別ある行動が女王にこのような冒険に踏み切らせたたのかもしれない。
いずれにしても今後イギリス国民がこの女王発言にどのような反応を示すか・・・
1981年7月29日は、チャールズとダイアナの結婚式の日。セントポール寺院での結婚式は、世界中の注目を浴びた。その時はロンドンに駐在していたので、結婚式の一部始終をテレビで見ていた。バッキンガム宮殿に続くマルまで結婚式の後のパレードを見に行ったイギリス人もいたが、こういう国民的な行事には、外国人は控えめにすべきだろうと思っていたので、ほとんどのイギリス人と同様、テレビで見ることにしていた。ただ、その日の夕方、もうどこにも見物人の姿は見えない、しかしまだ少し熱狂の残っていたマルまで出かけてみたが。
この結婚式の様子をBBCが後にThe Royal Wedding レコードアルバムとして売り出した。一度だけ聴いたことがあるがその後はお蔵入り。今回の女王の発言を聞いて引っ張り出してみるとそこには41年前のチャールズと、20歳になったばかりのダイアナが写っている。この時、ダイアナはやがて彼女を襲う苛烈な運命の予感をどれほど持っていたのだろうか。
The Royal Wedding 表紙（公式結婚写真）
裏表紙
見開きのページ
今日も大変お疲れ様でした。
いつも温かいリアクション
ありがとうございます。
記録的大雪の札幌。
何処もかしこも雪の山☃️☃️☃️
エリザベス女王在位70年
TVでお元気なお姿を見ました。
今日もどうぞ暖かくして
ゆっくりお過ごし下さい。
コメントありがとうございます。
大雪の影響がまだまだ残っていますね。
今はとにかく安全第一だと思います。
エリザベス女王は95歳という高齢ですが本当にお元気です。そして、国民の人気も高いです。
夫君のエジンバラ公が亡くなって気落ちしていると思いますが、気丈にふるまっています。ご立派だと思います。
なお私はロイヤルアルバートの肖像画入りの皿を買いました。
コメントありがとうございます。
イギリス観光と王室は切っても切れない関係ですね。王室のないイギリスは想像もできません。
また、王室をパロディにした土産物も堂々と売られていて、それだけ身近というのか、あるいはタブーがないというのか、日本の皇室とはずいぶん違っていると思います。
イギリス王室にもいろいろあるのでしょうが、実際にイギリスでいろんなことを見てこられたharborside さまの目にはどのようにうつっているのでしょうか。
コメントありがとうございます。
ご返事が遅れて申し訳ありません。
（このところ体調があまり良くありませんでした）
パリはダイアナ妃があのような悲劇的な死を遂げたところですから、25年近く経つ今でもパリの皆さんの記憶に強く残っているのではないかと思います。更に、その時に一緒に亡くなったのがロンドンの老舗デパートハロッズの当時のオーナーの御曹司ということでも注目が集まっていましたね。
michiさまもご指摘になっているように、イギリス王室に対しては批判的な見方が多くあります。この出来事では、皇太子の不倫に対して特に女性から強い拒否反応が示されました。そしてそれが王室全体に対する批判になっていったところもありました。
イギリスは今でも貴族階級が厳然として存在している階級社会です。ダイアナ妃は長い歴史を持つ名門のスペンサー伯爵家の令嬢であり、紛れもなく貴族なのですがそのようなお姫様をもてあそんだような皇太子に対する怒りが見られました。もしダイアナ妃が平民の出身なら話は違っていたかも知れません。
私見ですがイギリス王室の将来は、貴族階級がいつまで生き残れるか、ということでもあるように思います。
いつかまた、フランスから見たイギリス王室についてのお話を伺えたら嬉しく思います。
体調はその後いかがですか。勝手ながら、いつも定期的に更新されているharborside さまの更新が止まっていることを心配しておりました。体調が順調に回復されていることを心から願っております。
フランスに関しては、公人の女性関係に関しては大らかなように思います。歴代大統領も愛人がいらした方はたくさんいますし、原付で密会に向かったオランド元大統領の話はよく冗談になっています。それよりも、やることをやってくれたらいいよ、と言う印象を受けます。わたしも賛成です。
まだ朝晩は冷えると思いますので、どうぞお身体に気をつけてお過ごしください。
たびたびのメッセージ失礼致しました。
ご無沙汰しております。
メッセージありがとうございました。
公人の私生活で、密会現場をまるで鬼の首を獲ったように報道されるのには何か釈然としないところがありますね。やるべきことがきちんとできるかということの方が国民にとっては大切です。
ホランド氏がヘルメットをかぶって（バレバレですが）深夜スクーターで女優との密会に出かける姿はどこか微笑ましいと思います。事実婚の一般的なフランスでは女性関係も日本とは違うのでしょうが。
人種や国籍だけで先入観を持つというのは自分も戒めたいと思いました。
イースターまでのあいだ、イギリスでは寒い日が突然来ることがありました。パリはどうでしょうか、寒暖の差が大きいこともあると思います。ご自愛ください。