考古学的には画期的な発見がイスラエルであった。紀元前2532-2504年の間のエジプトのファラオで、ギザの3大ピラミッドの一つに葬られた第4王朝5代目のメンカウラー王のスフィンクスがイスラエルの北部Tel Hazorで発見されたもの。この場所は4000年前、聖書に出てくるカナーンの首都であり、また、当時エジプトとバビロンを結ぶ交通の要衝であったころから、かつてより考古学者の関心を引き付けてきたところだが、今回の発見はメンカウラー王のスフィンクスとしてはエジプトを含めても世界で初めて確認されたものであり考古学的には他に類を見ないほど重要。
はるかエジプトからどのようにしてスフィンクスがイスラエルまで運ばれたのか、その理由は?いずれも今となっては確たる証拠を見つけることはできないだろうということだ。このスフィンクスはこの場所で発見された10のエジプトの像と同様、意図的に頭部と手足が切断されている。そのため、今回発見したイスラエルの考古学チームは現場の遺跡から残りの部分の発掘を試みているという。因みにメンカウラー王は、巨大ピラミッドを建造させたクフ王やカフラー王のような暴君ではなく、穏当な名君と言われている。
今回の発見、依然として戦火の続く中東だが、その歴史は人類そのものと言っていいほど雄大だと改めて思わせてくれる。ギザの3大ピラミッドのうちでは最も小柄なメンカウラー王のピラミッド。
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