その時は世界的に話題になるもののすぐ忘れ去られてしまうのがこれまでのノーベル平和賞受賞者だ。昨年、シリアのアサド大統領を追い詰めるべく化学兵器廃棄を約束させ、その廃棄を確認する任をおびた化学兵器禁止機関OPCW がノーベル平和賞を受賞したことを今、世界のどれほどの人が記憶しているだろうか。そして、この機関の平和賞受賞がシリア和平にどれだけ貢献しただろう。それを考えると今年、マララ女史ほかが受賞したことで、イスラム過激派に席巻されている最近のパキスタンやイラク・シリア情勢にどんな影響があるのだろうかと思わずにはいられない。
ノーベル賞のなかで唯一ノルウエーで授賞式が行われる平和賞、普段はがらんとしているあのオスロ市役所の大広間の寒々した光景が浮かんでくる。平和賞とはかげろうのようなもの、なのだろうか。
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