平成28年10月11日、12日の2日間で佐倉市議会建設常任委員会が燕市、三条市、長岡市を視察した内容について報告させて頂きます。
燕三条といえば、小中学校の社会科の授業では、金物の生産地として学習したところですが、今回は、
三条市水道事業の附帯事業として平成14年から事業を展開し、特許庁に商標登録済みの「千年悠水」についてと
地域公共交通協議会の取り組みについての視察です。
千年悠水は、守門岳の麓から、毎分約200リットルで湧き出ている良質な天然水で、
元々地元住民の生活・農業用水として利用され、旧下田村水道開設30周年記念事業として村内全戸に500mL3本配布したのが
始まりで、その後も住民からの要望がありミネラルウォーターが販売され、現在は、牛野尾谷地区の水道水源としても活用されています。
この天然水で製造したナチュラルミネラルウォーター『千年悠水』は硬度20mg/Lで「きわめて軟水」に分類され、
くせのない軟らかな飲み口で、冷やさない常温がおススメです。
飲料販売会社と「千年悠水の販売と自動販売機設置に関する協定」を締結し、自動販売機でも買うことが出来ます。 原価約50円で卸値が約75円。小売価格は120円。平成27年度は約300万円の収益がありました。
地域公共交通協議会の取り組みについては、下記の写真とともに、「今日のような雨模様の日はデマンド交通を!」と題し
燕三条工場の祭典でのデマンド交通の運行について、市長自らブログで宣伝しています。 三条市のオンデマンド交通は、1日あたりの乗車人数が440名と利用率が高いことで知られています。
市内全域に300メートル毎に停留所が設置されており、自宅の近くから利用できますが、停留所から停留所の移動。
・時刻表がなく、乗る(降りる)時刻を自由に決めることができます。
・決まったルートがなく、目的の停留所に乗換なしでほぼ直接行くことができます。
・事前の利用者登録は不要で、タクシー会社へ電話で予約をして利用できます。
利用料金は複数乗車で400円もしくは800円。 運用、運賃、時間についてバス以上タクシー以下の位置づけをはっきりとさせ、料金の改定をする事により、利用者は25パーセント減少したものの行政負担を45パーセント削減し、デマンド交通の持続可能な道筋をつけたそうです。
和田、弥冨・南部地区で運行している佐倉市は、
最初に利用登録が必要ですが、一度利用登録が済めば、利用する1週間前から、乗車する当日の希望時刻の2時間前までに
電話で予約を入れると車両が自宅等まで迎えにきます。
利用料金は、
○南部地域内(神門バス停、白銀ニュータウンバス停、JR南酒々井駅、JR榎戸駅含む)1乗車:300円
○南部地域内から京成佐倉駅・JR佐倉駅まで1乗車:700円
※未就学児は無料、小学生と障害者手帳提示の方は半額。
自動車の無人自動運転の実証実験が進められていることも踏まえ、今後、南部地域のみならず、北志津地区など
交通不便地域、買い物困難地域への施策についてさらに、踏み込んだ議論が必要になっています。
夕方は、グッドデザイン中小企業庁長官特別賞受賞の「新型つめ切り」を制作している
(株)諏訪田製作所の工場見学へ。