こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

ふるさとはそこにあった

2017年06月09日 08時33分36秒 | Weblog
播州歌舞伎発祥の地、
わが町加西市。
播磨風土記に記された
歴史を彩るヒロイン根日女。
古墳に眠る美女伝説を芝居にしたのは、
四十代後半。
市外で三十年近く
アマチュア劇団活動に没頭した私は、
故郷に錦を飾ったのだ。
声をかけたのは、
地元の活性化に励む青年会議所のメンバー。
「ぜひ、
あなたの故郷に演劇文化を
根付かせて頂きたい」
と懇願された。

実は生まれ育って四十数年の故郷だが、
播磨風土記や歴史ある古墳群など
郷土の知識は皆無だった。
あろうことか、
演劇に打ち込みながら、
播州歌舞伎発祥の地に
住んでいることすら知らずにいた。
情けない限りである。

一念発起、
加西の地を自分の五感で確かめ、
その魅力を発掘することから
芝居作りをスタートさせた。
文献をあさり、
古跡を巡る。
昔をよく知る古老を訪ね歩き、
話を聞いた。

驚きの連続である。
わが故郷に、
これほど豊かで素晴らしい
歴史と伝承があった!

「わしらの王女さまを、
お願いしますわ」

ある古老の言葉。
古代の美しきヒロイン『根日女』へ
地元民の素朴な慕情。
熱く強い。

半年近く『根日女』と向き合った。
脚本を書き、
演出に全精力を注ぐ。
集った市民メンバーは二十数人。
他に
「何でもいいから、
ぜひ手伝いたい」
と五十人近い参加者。
その熱気の凄さ。
溢れる郷土愛に呑みこまれた。

知れば知るほど、
やればやるほど、
加西の魅力は無限に思えた。
故郷を愛する熱い自我が、
ようやく芽生えはじめるのを悟った。

「……この賀茂(大和朝廷時代の加西市)の大地を、
豊かな山里を、
住む民人を愛することから、
すべてを始めましょう!」

大和の皇子に向ける愛より、
身近にある故郷のすべてを愛する大事さを、
『根日女』に語らせた瞬間、加西は私の『故郷』となった。

万雷の拍手の中、
降りた幕の向こう。
演じた者、
裏方に徹したもの、
誰も彼も、
新たに得た郷土愛の
感動を共有する最高の日だ。
古里は
近くにありて、
つかむものだった!
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記憶の風景・いい時代いいマンガ

2017年06月09日 00時10分41秒 | Weblog
古くなって
ぶよぶよに崩れかけている
段ボール箱を開けて、
本の整理をしていて
見つけたのがタウン誌。
アマチュア劇団で
舞台に上っていた時代のもの。
懐かしくてページを繰っていると、
わたしの若かりし頃の写真を見つけた。
見出しは『アマチュア役者ぶっつけ本番』。
依頼されて書いた短文も掲載されている。
読んで感心した。
えらく背伸びして、
カッコをつけて書いてある。
人見知りで臆病な人間が、
打ち込む趣味を語らせれば、
人間が変われば変わるものだ。
まだ自分の劇団を持たない時期で、
姫路と加古川の劇団4か所をハシゴしていた。
ほかに趣味も道楽もない
退屈な人間だから、
芝居作りのある所なら
どこでも飛び回っていた。
三つの劇団の舞台で主役を兼ねたほど、
もう乗りに乗っていた青春時代である。
記事を眺めていて、目頭が熱くなった。
過ぎ去った青春は、
もう返ることはないのだ。


今回の漫画は、
あの天才、手塚治虫氏の、
アトムにサファイヤ、ビッグxたちだ。
素晴らしいマンガばかりだった。
手塚先生、ありがとう!である。
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