酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

寄席の余韻。

2012-02-29 | 日記
…だなんて、自分が寄席に行った経験など、数えたら両の手で足りてしまうが、少なかれ自分が体験した大切な思い出の、その余韻をほのぼのと思い出させてくれる本に出合ったという話を一席。



寄席と出合い、寄席にあこがれ、自らもその当事者となるべく会社員の身からすったもんだで寄席の世界へ転身したというお方の本である。

寄席といっても、噺家になったのではない。主人公が飛び込んだ世界は寄席囃子。きっかけから、夢を実現するまでの経緯、そして現在に至る奮戦記が漫画なども交え、とても楽しく分かりやすく紹介されている。
何より魅力的なのが、ご本人の人柄である。愉快痛快な行動は、読んでいるうちいとも簡単に引き込まれるものであった。

そのお名前については、とあるきっかけで知りブログなども拝見したこともあったのだが、俄然興味を抱いたのは、いつぞや自分が訪れた寄席でのニアミス事件。
自分が席についたのは午後の部だったが、プログラムを見ると午前の部のお囃子にその名前があるではないか。朝から入ればそのお方が弾く三味線の音を体験できたのかと、自分らとは別世界と思っていた人を意外に(僭越ながら)身近に感じたのだった。
ひょっとしたら、お名前を知る前には同じ寄席にいたかも知れないと思うと、時間差でワクワクもするのである。

ともあれ、本では高座での噺家さんとお囃子の駆け引きといった寄席の裏方事情も語られており、落語に、寄席に興味のあるお方にはお奨めである。



なんか硬いな~。見てみて!読んでみて! そんな感じで。

ちなみに漫画担当は我が尊敬の友人(スゴイな~)。どうぞ御贔屓に。

シェフの気まぐれ

2012-02-29 | 酒風景
…という言葉は好きではない。

時々メニューに見る(正々堂々と標記してある)「シェフの気まぐれサラダ」とか「気まぐれスイーツ」などのことなのだが、仕事を気まぐれにやっていいのかという疑問を否めない。気まぐれでいいのは客の方だと思うのだが。

しかし、こんな気まぐれなら歓迎だ。(ほら、食いしん坊は気まぐれだ)


昨夜、いつもの川わきで晩酌。


ポテサラなんぞで一杯やっていたら、そうそう、今週は「ラーメンの日」。

そういう決まりがあるのではない。マスターが気まぐれでラーメンを作るのだ。
スープ、焼き豚、および醤油ダレが手作りで、それがまた旨いのなんの。
昨日は近所の焼き鳥屋の若ダンナ(去年から家業を継ぐことになり修行中)が店を抜けてきて、是非!と言って食べに来ていたほど、密かに噂のメニューでる。


その前に、三升漬けチャーハンも食べていたので、小ラーメンで。

従来(たぶん)のラーメンの、醤油ダレは焼き豚を煮たツユをベースにしたものだが、まさにそんな味。それを使ったしょっぱ辛いスープは濃厚だ。

厨房ではマスターがバーナーで炎を上げていた。
何をしているのかと思ったら、焼き豚を炙っていたのだった。


ううっ写真がブレた(泣)
かくして出来上がった炙り焼き豚は、香ばしく実に美味。
ふと思いついてやってみたという、これも気まぐれ仕事(笑)

いつぞや当ブログで、ある一定の旨さのラーメンは、ご飯が食べたくなると書いたが、このラーメンは、まさにそれ。

ああ、切ない。

結局は残り汁に、少しご飯を入れてもらうという、もうやりたい放題。


小ラーメンにした意味なし(泣)

しっかし、うまかった。実に切ない。

グレープシードオイルに変えてみる。

2012-02-28 | おためし
流行りものに弱いという訳ではないが、良さそうなものなら使ってみたい。

ということで

イタリアワインとグルメ食材の店トスカニーさんから届いた「直輸入 アルモソーレ グレープシードオイル」を試してみることに。


葉っぱは関係ありません

グレープシードオイルは近頃話題だ。料理番組なんかでもよく耳にする。

ブドウの種から抽出されるオイルで、コレステロール0%、トランス脂肪酸0%、ポリフェノールやビタミンEが豊富らしい。
また、沸点が高いため、加熱してもいい温度が高く、炒め物や揚げ物まで幅広い用途使えるとのこと。

普段はキャノーラ油を使っているが、違いがあるのか。
どれ、さっそく。


年季の入った鍋、お見苦しくて申し訳ない

指で触ってみると、けっこうサラッとしている。においも特に感じない。

いつも作っているものなら違いが分かり易かろうと、チクワの磯辺揚げ。


おおっ、自分はこんなに天ぷらが上手かったっけ。
からりと揚がった。味わいもさらりとしていて、シイタケもべっちょりとならない。
好印象である。
(正直、油が新しいというのも要因の一部にあると思うが)
そうそう、油の良し悪しが分かりやすいのはコレに限る。
天かすを食べてみる。天ぷらの上手い店で分けてもらう天かすは美味しいもの。


天かすご飯。天かすに温かいめんつゆをかけて、サクサクを食べるのが美味しいところだが、さて、グレープシードオイルの天かすは…

冷めてもサックリとしている。脂臭いという感じもなく美味しい。この日はたまたま青海苔入りの衣だったので、なお美味しいのだった。


ところでこのオイル、沸点が高いので炒め物にも良いとのことなので後日、試してみた。オイルの風味等が分かりやすいようメニューは豆腐ともやしのチャンプルー。


よ~く水抜きした豆腐に焼き目をつけてから、もやしなどを炒める。さらさらと油の周りがよく、軽快に段取りが進む。出来上がりも上々だ。
豆腐ともやしの風味が新鮮な、美味しいチャンプルーの出来上がりとなった。


試しに使ってみたということで、天邪鬼の自分としては何か言いたいが、どうやらケチのつけようが見当たらない。
このオイルならドレッシングにも良さそうだ。


元来、揚げ物が好きな自分。こんなものにも。


ピーラーで薄く剥いて、ごく軽くサクサクを楽しむゴボウのかき揚げ。
ゴボウが甘くて旨い。こうしたものはなおのこと、良いオイルで拵えたいものだ。




トスカニー ファンサイトファンサイト参加中

飯の友。

2012-02-27 | 旨かった話
たまにご飯の話。

イメージフォトはなぜ日の丸か。

聞けば、ご飯を炊くときに使う水は超軟水が良いとか。浸透力の高い超軟水で炊くことにより旨み成分を引き出し、お米の甘さを引き立てるらしい。
そうした天然水が売られているようで、美味しいご飯に目がない自分としては、これまた興味が「大」なのだった。


ところで、

先日、調剤薬局がプロデュースするという某ショップより、手に入れたのがコレ。




いわゆる「ふりかけ」。ニンニクが効いたゴマは、炒り塩梅も良く、サクサクとしてとても美味しい。ご飯だけでなく様々な料理に利用できそうだ。

ご飯の友というと、どうしても塩辛いものに頼りがちになり、結果、ご飯が進む。ご飯をもりもり食べるためのものだからそれで良いのだが、食べ過ぎに陥ってしまう自分(おまけに酒まで進む)には、この位が丁度良い気がする。

ともかくは、飯が旨くてシアワセだ。何よりゴマは体に良いというし。

良いものを見つけた。



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魅惑の魚で鍋。

2012-02-26 | こしらえた話。
Tがキンキしょってやって来た。

昨夜、おもむろにキンキを食べようと、友人デザイナーTから入電。
キンキの入手いきさつについては割愛するが、特段の予定もないので快諾し、にわかにキンキ鍋パーティと相成ったのである。

キンキは正式名称をキチジだとか、いや他にあるとか言われているが、良い型ならば相当な値段のする、自分には魅惑の魚。
しかし、この時期になると小さなもの(こんなの獲ってもいいの?って位)が比較的安価に出回ることもしばしばで…

って、いえいえ、なかなかしっかりした型で感激。


煮ている途中から大きな鍋に移し替えたので見映えが悲しいが
今シーズン初めてのキンキに大満足である。


しかし満足していない者が約一名。


Tの膝に向かって、自分も鍋に参加したいと必死に懇願するわさび部長の図。

しかしだ、やはりキンキは旨い。

いつも青魚、根魚が多い北海道の食卓では、ちょっとテンションの上がる魚である。
しかも時は冬。鍋が旨いということもあり、昨夜のキンキは二重のシアワセなのだった。