HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

Cちゃん「10にんのインディアン」で8分音符♪

2017年03月14日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん ( 年中 ) :
先週やった「10にんのインディアン」。
カスタネットでのリズム打ちが楽しかったらしく、今日も、いそいそとカスタネットを手につけて準備をしています。
この機会をうまく利用しようと、先生は「じゃリズム打ちやるよ。『タタ』 ( 8分音符のリズム読み ) の音符のところを きちんとたたいてね」と 暗に「8分音符」を強調し、楽譜を1音1音 指さしながら歌います。
歌の声も、8分音符の刻みを強調しながら。

♪ ひーとり、ふーたり、さんにん、いるよ、

という具合です。
Cちゃんは先生の指さす音符を真剣に追いかけ、歌を聞きながら、一生懸命にリズムをたたいていきます。
次はピアノで弾いてみます。

ドードド、ドードド、ミーソソ、ミード、

途中 ミスはあっても、ちゃんと楽譜通り8分音符で弾いているので、音符が理解出来ていることがわかります。
4分音符の2倍の速さで弾く訳なので、幼児の柔らかい手にはちょっとしんどいですが、時々つっかえながらも「あれ?」「あれ?」と言いながら 一心にチャレンジして、最後まで弾けた時は満足そう。幼いながら小さな達成感を味わっている様子です。

ピアノは、こういった小さな努力、小さな達成感の積み重ねです。
将来 大曲を弾くようになっても、今日のCちゃんがやっているように 1音・1フレーズをひとつひとつクリアし、その都度得られる小さな達成感を糧にして、大きな曲全体の完成を目指していく、地道で孤独な作業です。
だからこそ、努力して達成できた時の喜びは大きく、自分の好きな歌や知っている曲が 自分の手で音楽として生き生きと流れだす嬉しさと一緒になって、ピアノを弾くことの大きな喜びとなるのです。
「インディアン」が合格になったCちゃんが、次のページの「むすんでひらいて」にとりかかり、音符とにらめっこしながら最後まで弾いたとき、お迎えのパパが来ました。
今日はパパのお迎えだったんですね。
Cちゃんは、「パパに『インディアン』聞かせてあげる」と言って、さっき合格したばかりの「インディアン」を弾きました。
知ってる曲を歌い、力いっぱいカスタネットで発散し、音符が読め、がんばって上手に弾けるようになり、そしてその喜びを、大好きな人とシェアする。
なんて幸せなことでしょうね!
子どもたちのこの幸せな気持ちを、ご家庭の皆さまにもぜひご想像いただき、一緒に受け止めてあげていただけたら嬉しいです。

Hちゃん 階段をかけおりよう

2017年03月14日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小3):
先週に引き続き、緑のバーナム順調です。
「今日は2番の『歯をみがこう』だ」とHちゃん。
「そだね。あのね、朝おきた時に歯をよくみがくと、風邪とかにならないんだって」と、先生がTVで仕入れた情報を伝授。
「ふうーん。でもあたし、もうインフルエンザになっちゃったし」
「もう手おくれだね」
「そだね」
とのん気な会話をしながら、弾くのは16分音符連発スピード練習曲です。
「この指とこの指が、どうしてもうまく動かない・・・」とHちゃんが苦戦しているのは5と4の指。小指と薬指でのトリルです。
「その指は、みんな動かないんだよ。・・・あっ、大分動くようになってきたじゃない」
苦労しながら動かしていると、徐々にですが 指の動きが揃ってきて、少しずつコツもつかめてきているようです。
「大分できるようになったね。じゃ次を見てみよう」
次の3番「かいだんをおりよう」は、4オクターブの音階を両手ユニゾンで下降する、という かなり本格的な音階練習です。
指使い難しいし、まずは片手ずつの確認からだな・・・と思っていたらなんとHちゃんは
「待って。両手でできるかな」と、両手いっしょに挑戦し始めました。
両手の音階というのは、聞くと簡単ですが、弾くのはかなり難しいです。
左右の手の動きが真逆になる上、指換えのタイミングが右手と左手で違っているので、よほどよく理解できていないとメチャクチャになってしまうのです。
ところがHちゃんは、前のピンクのバーナムで練習した音階の指使いをちゃんと覚えていて、それを思い出しながら、ゆっくりゆっくり、両手一緒に弾いています。
「すごい!よく番号覚えてたね」と、ちょっと感動です。
だけど、何しろ4オクターブの音階なので、半分過ぎて 手の位置が弾きにくい場所になってきた頃には、思わず指使いを間違ったり、クロッシングのタイミングを外したり、が出始めて残念!
「あっ、惜しい!もう少しだったのにね・・・」
4オクターブ弾くには、けっこう緊張を続けなければならないので 真剣そのものです。
「じゃ、これを指番号間違えないように練習してこよう」ということにしました。

音階練習は難しいし、アタマも神経も相当使うので、考えてみれば 子どもにとって相当高度な内容といえます。
けど、「ピアノは他のどんな習い事よりも頭をよくする」と言われるのは、例えばこういう課題かもな~、と、一生懸命音階を弾いているHちゃんを見て、ふと思いました。
でも、子どもたち自身は、自分がそんな高度なことをやってるなんてちっとも思わず、一つ一つなんとかクリアし レベルアップしていって、何年かのちに気が付いたときには、しっかりした技術が身について、それと同時に しっかりした頭が身についていることにも気がつくはずです。
Hちゃん、そういうことなんで、がんばろうね。音階!


花のファンタジー、初めてのペダル ♪

2017年03月14日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん ( 小3 ) :
今月からヒバリ教室に入りました。
今日は2回目、というか レッスンとしては初めての日です。
初日である先週は「顔見せ」や教材の確認くらいだったので…

今日から始まるレッスン曲は、前の教室で途中までやっていたという「花のファンタジー」を 引き続き仕上げよう、と、先週決めていました。

さて、まずは弾いてみます。
前奏は ロマンチックなアルペジオの往復で出来ています。
S子ちゃんはペダルなしでアルペジオを弾いていたので、聞くと「今までペダルは使ったことがない」とのことです。
「じゃペダル使ってみようね。とってもきれいになるから」
先生が見本を弾いて見せました。
「どう?ペダル使うときれいでしょ?」
S子ちゃんは嬉しそうな顔でうなずきました。
「ほら、バレエとかで、踊る人たちが舞台の上でポーズしててね、最初の『タララタララタラララ〜』の所で、そのポーズを開いていくの。そして次のタララ タララタララ〜 で、もう1つのグループの人たちがポーズを開き、やがてブンチャッチャ、ブンチャッチャ、ってワルツが始まって、バレエの踊りが始まっていくの。そんな感じ、わかる?」
S子ちゃんは、「うん、わかる。そういうの、見たことあるから」とうなずきました。
もう、そのバレエのシーンが目の前に見えてるかのような表情です。
さっそく、S子ちゃんもペダルを使ってアルペジオを弾いてみます。
さっきと同じアルペジオが、一気にロマンチックで素敵な前奏になりました。
今日はこの前奏部分のほか、メインテーマの指使いなどをレッスンしました。
来週は 中間部を一緒にやってみようね、ということにして終わりました。
S子ちゃん、初めて使ったペダル、気に入ったかな。
これから、どんどんペダル使って、ステキな曲を弾いていこうね。



ポリフォニーは難しいけど魅力的♪

2017年03月14日 | レッスン日記(小中高生)
K子さん(大人):
「バロック名曲集」を次々と練習しています。
指や手のテクニックのため、「ハノン」を併用していますが、その効果が出てきているのか、最近以前よりもピアノの音がよく出るようになってきました。
音がよく出るのは、フォームが良くなったり、脱力が自然にできたりしてきている証拠です。
いいことだ。

さて、バロックの曲ですが、今日は前回と同じ「ベーム氏のメヌエット」です。
仕上げの段階なんですが、メロディーの節目、というか フレーズのつなぎ目、のところが、いまいちしっくりした感じになりません。
バッハの音楽がポリフォニー(多声部)音楽ということがネックなんですね。
たとえば、右手のフレーズが区切りにきた時に ちょっと「息継ぎ」をして次のフレーズに備えれば、余裕をもってメロディーを歌わせられるのですが、バッハの曲の場合 その時は左手がフレーズを歌わせている真っ最中、というケースがほとんどです。
右手と左手の「息つぎ」のタイミングが一緒じゃない。
なので、左手を一生懸命弾いていて右手のフレーズや「息つぎ」のタイミングを忘れていると、次のフレーズに入るときに間があいてしまったり、音が固く、ぎこちない響きになってしまったりするのです。

「ほら、右手はここで終わってるけど、左手はこういう風にフレーズが続いてる」とヒバリが楽譜を示すと、K子さんは
「あら、本当だ・・・左手のフレーズのこと、全然きがついてなかった!」と驚いた様子でした。
バロック曲は、右手と左手のタイミングが一緒じゃないことが多いから、よーく気をつけないとフレーズのタイミングを取れなくなるから気をつけて、とアドバイスすると、K子さんは言いました。
「私がバロック音楽が好き、っていうのも、そういう『掛け合い』の面白さが好きなんだと思うのに、自分で弾くと、すっかり忘れて楽譜に追われてしまってるのかも。・・・バロックは難しいです」
ホントに。
バロック、複音楽は難しい。
でも、だからこそ、K子さんも その音楽に惹かれているんでしょうね。
焦らず、ゆっくりと多声部音楽の魅力を味わっていきましょう。