HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

愛(アイ)なき世界に生きる(?)

2017年07月18日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(中2):
中学生なので 学校の勉強や宿題などの課題も多く、加えて所属しているバレエ教室の発表会や夏の大きな舞台もせまって、毎日ほとんど余裕のない生活らしい。
それを踏まえて、まだまだ先のピアノ発表会にむけての曲を、みんなより早くからやり始めているのですが。
しかし、いくら早くから始めていても、少しずつであれクリアした部分を蓄積していかないことには意味がありません。

「・・・っていうか、コレ、間に合うの?」
今日初めて先生からこの質問をぶつけられて、Sちゃんはちょっとビクッとしたようです。
「は、はい・・・バレエの発表会が終わったら・・・それと舞台がおわったら・・・そしたらもう夏休みだから。夏休みの間に、がんばろうと思ってます。っていうか、がんばるしかないと」
「こーんだけ、分量はいっぱいあるけど。」
先生はパラパラと譜面をめくり、5月にレッスンを始めたとき わかりやすいように書き込んでおいた「A」とか「B」とかの練習記号を検閲しました。
「イントロ、A、A’、B、C、D、E、F、G、H、I、J、エンディング・・・とこれだけあって、今のところまともに弾けるのはイントロだけじゃん。」
「でもでも、メロディーはわかってるし、あと伴奏をがんばって、それから・・・」
「ちょっと削った方がよくない?」
「そ・・・そうかも・・・
先生のトドメの一言に、Sちゃんもしょんぼり同意。

そこで、Sちゃんがバレエで聴きなれているスタイルを聞いたり、曲の流れを考えたりした結果、先生はいいました。
「よしっ、『I(アイ)』を削ろう!アイは無し!」
「えっ、愛は無し~」
「そうさ。愛のない世界でやっていくのさ。ふんっ」
「ひどい~ 愛がないなんて~(笑)」
「そっ。だからね、この、『H』の部分の終わりをこのように変えて、ココから一気に『I』を飛ばして『J』につなげるワケよ」
先生がエンピツで記した変更マークをのぞき込んで、Sちゃん
「ふんふん。ソレいいかも」
と、もうすっかり「アイなき世界」を受け入れています。
さあ、次回からはアイを捨て去り、たくましく生きていくのだぞ。