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彦根の歴史ブログ(『どんつき瓦版』記者ブログ)

2007年彦根城は築城400年祭を開催し無事に終了しました。
これを機に滋賀県や彦根市周辺を再発見します。

余談:『彦根と俳句』

2007年01月15日 | 彦根城
天秤櫓手前の与謝蕪村句碑


中央商店街を一筋琵琶湖側に入った細い道沿いに、少しレトロな「俳遊館」という建物が建っています。
これは大正時代の彦根信用金庫跡を改装した建物ですが、中に入ると気軽に見学できる俳句と彦根の資料館になっているのです。

彦根と俳句って一体どんな共通点があるのでしょうか?

「古い城下町だから、取り合えず俳句なんじゃないの?」なんて言葉も聞こえてきそうですが、とんでもない。
彦根は、れっきとした俳句の町なんです。


俳句と聞いて、最初に思い浮かぶのは松尾芭蕉ではないでしょうか?
一度訊いたら忘れない“古池や かわず飛び込む 水の音”という句を読んだ人で、『奥の細道』という紀行記録と俳句を残した事でも有名ですよね。
そんな芭蕉には優れた10人の弟子が居ました、その弟子の一人が彦根藩士・森川許六です。
許六は彦根のあっちこっちでその業績を残している人ですが、この奇妙な名前の由来は槍術・剣術・馬術・書道・絵画・俳諧の六つの芸に通じていたそうで、芭蕉から許六と言う名前を与えられたと伝わっています。

もちろん芭蕉自身も彦根を訪れていて、以前に明照寺の項で書きましたが、“行く春を 近江の人と 惜しみける”という句を残したほどの近江好きでした。
また芭蕉以外にも他にも与謝蕪村など多くの俳人が彦根を訪問し句を残していったのです。
そして、与謝蕪村が残した句が写真に紹介している句碑として伝えられています。
“鮒ずしや 彦根の城に 雲かかる”
彦根と鮒ずしは切っても切れない縁なんですね。

ほら、彦根に俳句の資料館ができた理由が見えてきたでしょ?


俳遊館は、入館無料で中に入ると彦根の歴史や観光スポット・句碑などの紹介もしています。

知らなかった彦根を気軽に知るスポットとして訪れてみてはいかがですか?
また、館内では句の投稿も受け付けていますので、一句ひねって文化も満喫してみましょう。

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