王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

殺人放火無罪 被害者の妹

2008-03-06 08:48:56 | 社会
殺人放火無罪、同房の女性「犯行告白」再三報告 北九州(朝日新聞) - goo ニュース

昨日昼TVのニュース番組を見ていると「裁判所から婦人が走り出てきて無罪と書いた紙を開いて見せました」大勢の人が拍手をしていましたが被告の無罪を訴えるサポーターだそうです。

爺は全く知りませんでしたが、報道によれば04年3月に起きた殺人放火事件で被害者の妹が被疑者として逮捕されたそうです。
被告片野みつ子さん(60歳)の殺人放火に対し一貫して否認を続けた為、検察側は自白調書は取れなかったほか凶器の刃物も見つかっていない。

ではどうやって公判を維持したのであろうか?
なんと片野被告を取調べ中、留置場で同房であった女性(25歳)が片野さんから聞いたという「犯行告白」。検察側はこの「告白」を調書にして証拠として提出したようだ。
殺人放火容疑の者を窃盗?容疑の者と長期に渡り留置場で同房にするという処置からして爺にはなにやら警察のいい加減さと或る意図を感じてしまうのである。

福岡地裁は「又聞き」による証拠の「任意性」と「信用性」に疑義を呈し証拠として取り上げなかった。
証拠不十分で殺人と放火については無罪。
まだ検察が控訴すれば裁判が続くので何とも言えないが控訴しなければ、まさに一事不再理で無罪が確定する。

凶器の発見とそれに基づく犯人の捜査、或いは片野さんによる自白を取る等正統的な捜査手法を取らなかったので4年の空白が出来てしまった。
真犯人は別件で逮捕されたとき「西区の殺人放火事件は俺がやった」とでも自白がないと捕まらないような気がする。

何とも悩ましい話になった。

朝日新聞:
北九州市八幡西区で04年3月、無職古賀俊一さん(当時58)方が全焼し、刺し傷のある古賀さんの遺体が見つかった事件で、妹の片岸みつ子被告(60)に5日、殺人と非現住建造物等放火について無罪が言い渡された。裁判で争点となったのは、留置場で同房だった女性(25)が片岸被告から聞いたとされる「犯行告白」。福岡地裁小倉支部の判決は、その任意性と信用性に疑問を示した。

 判決によると、窃盗容疑で逮捕された女性が福岡県警北九州水上署の留置場で、被告と一緒になったのは04年6月18日だった。(以下省略)
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