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横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

新銀行東京 清算なら1000億円必要?

2008-03-12 08:20:14 | 社会
新銀行東京清算なら1000億円必要…都、議会で明かす(読売新聞) - goo ニュース

今朝「みのさんの朝ズバッ!」を見ていたら新銀行東京の追加融資400億円の問題で都議会は前夜10時半頃まで質疑が続く大荒れと報道していました。
昨夜「報道ステーション」の冒頭にも話題として取り上げられましたがその頃はまだ都議会は討議していたのですね。

2005年4月石原東京都知事の主導で設立された新銀行東京ですが3年目の中間決算で約936億円の累積赤字が報告されその処理と責任問題が浮上したようです。
「資金繰りに悩む中小企業の救済」と麗しい理念で開業は良かったのですが「金の欲しい中小或いは零細企業」に「銀行側の杜撰な融資」とがあいまって3年経たないうちに出資金の8割にも及ぶ累積赤字となりました。
当初は東京都200億円、外資系ファンド系200億円でしたが外資系に逃げられ東京都が400億円背負い込む形になりました。

これまでの銀行救済と同様で何故400億円なのか、これだけで済むのか? 議会の質疑をTVで見ていても判りません。
過去の例に照らせば「不良貸付は公表の2-3倍あり追加出資では到底足りない」のが現実でしょう。

一部の識者が語っていますし爺もそう思うのですが「ここらが見切り千両で東京都の手仕舞い」のしどころだと言うことです。
これについては都側の局長が「銀行清算には1000億円必要」と答えている。
つまり400億円の方が都の追加出資は少なくて済む---との意であろう。

爺が子育ての頃:♪そうだったら良いのにな! そうだったら良いのにな!というセリフの歌があった。
世の中の現実は大抵歌と違って「そうはならない」のだよ。

この応答をTVで見ていて爺が思った事は「なんとも官僚機構と言うものは方向を転換しにくいものである。方向転換で責任を問われるより問題を先送りしてしまうものだ」である。

石原都知事は「伏してお願い」なんて情緒的な発言をしないで「400億円の追加出資が機能しなければ辞任する」と言い切れば覚悟の程が伝わる。
400億円で都民一戸あたり7000円の負担だそうである。
ずるずると巨額の出資になった時の責任は重い。
しっかり誰が賛成し誰が反対したか覚えておく必要がある。


読売新聞:
経営不振に陥っている新銀行東京(東京都千代田区)について、都は11日の都議会で、事業清算とした場合は預金の払い戻しなどに対応するため、新たに1000億円を貸し付ける必要があることを明らかにした。

 都議会で新銀行への400億円の追加出資が否決された場合、それ以上の公的負担が生じるとするもので、石原慎太郎知事は「伏してでも都民の皆様のご理解をお願いしたい」と、追加出資に理解を求めた。

 都によると、新銀行の預金残高は現在、約4300億円あるが、事業清算により預金者が一斉に払い戻しを求めると、資金が不足する恐れがあるという。このため、都は設立した責任を取るとして、新銀行に1000億円を貸し付けて預金者を保護するとしている。

 都は、新銀行の融資先から返済が進むため、都の貸付金も徐々に返されるとしているが、実際には、多額の損失の発生が予想される。このため、今後は、貸し付けの是非も議論の対象となる可能性もある。(引用終わり)
コメント (2)
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