22日(現地時間)ロシア南部のソチでプーチン大統領とエルドアン大統領が会談しシリア国境に(どうやら)軍事緩衝地帯を作る事で合意した様です!
シリアに於いてトルコ、クルド軍(YPG)そして米軍の協力によりISの最後の拠点ラッカの掃討を終えたのは今年の2月でした。
今月の9日トランプ大統領はシリア駐留の米軍の撤退を表明しました。
するとエルドアン大統領は直ちに「シリア領内のYPG拠点に攻撃を仕掛けました。トルコ・シリアの国境沿いからYPG勢力を一掃しトルコによる緩衝地帯を作るための様でした。」17日米国からはペンス副大統領がトルコに飛び「5日間の停戦の合意を取り付けに成功しました。」
「昨日の友は今日の敵」「昨日の敵は今日の友」でもあります。この様な複雑な政情分析は日本人の苦手とするところです! 汗 >
こんな情勢なんですよ!
赤い部分がクルド人支配地域。トルコ国境の//部分が幅30キロ長さ400キロにも及ぶ報道では「安全地帯と呼んでいますが軍事緩衝地帯です」
トルコの思惑はこの地域に「トルコ国内に360万人いるシリア難民の内200万人を送り返す(多分難民キャンプでも作る気でしょうか?)構想です」
一粒で二度美味しくて 美味しくて !!!
ところで親日なトルコと言われる中で、エルドアン大統領は「即位礼正殿の儀」に参列の予定でしたがドタキャンしこの為の対応に没頭していました。
話は戻って米国は22日現在現況を認めたようですが、さらに別な要素が加わりました。22日プーチン大統領とエルドアン大統領が「150時間以内に30キロの緩衝地帯からYPGを排除し10キロまでの地域を(共同で)軍事パトロールする」という米国にとって驚くべき内容です。
パクス ルーシー(ロシアによる平和)ですかね?!
真意は分かりませんが米ト協調からロト協調へと潮の目が変わる兆しかも知れません?!
ロシア南部から地中海に安定的に進出したいとの大構想(グランドデザイン)はロシア帝国以来一貫したロシアの戦略です。
世界の警察官を辞めようとするトランプ大統領に代わり「世界の仲裁人」としてプーチン大統領が機能するのか?! ここはしっかり見守りどころですね。
「38度線の停戦ラインを目下守るのは米軍ですがトルコの国境を見ていると他人事では済まない気がします」
写真:22日握手するエルドアン大統領とプーチン大統領
時事通信:
【モスクワ、エルサレム時事】ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は22日、ロシア南部ソチで会談した。トルコによるシリア北部でのクルド人勢力に対する越境軍事作戦に関して協議し、ロシア軍とシリア国境警備隊が合同でクルド人勢力の民兵組織、人民防衛部隊(YPG)を23日から150時間以内に対トルコ国境付近から撤退させることで合意した。
シリアでのトルコによる軍事作戦をめぐっては、トルコと米国が17日に合意したYPG撤退のための120時間の作戦停止期間が22日夜に終了。米軍がシリア北部からの撤収を進める中、現地で一層存在感を高めるロシアの主導でトルコとクルド側の仲介が今後進むことになりそうだ。
両首脳が合意した覚書によると、ロシア軍などは現地時間23日正午(日本時間同日午後6時)から150時間以内に、シリア北東部の一部を除く対トルコ国境地帯から約30キロ離れた地点までYPGを撤退させ、その後、トルコ軍とロシア軍が国境から幅10キロの範囲内で共同パトロールを行う。エルドアン氏はかねて、作戦停止にはYPGが撤退する必要があると訴えており、今回の合意を「歴史的だ」と高く評価。プーチン氏も「決定的とは言わないが、非常に重要だ」と語った。 (引用終わり)