昨日29日(現地時間)英下院は「解散総選挙の12月12日実施を求めた4ジョンソン首相提出の法案を“賛成438、反対20の賛成多数で可決”しました。」
野垂れ死にしても「EU離脱“ブレグジット”はやる」とここ3か月叫び続けた首相ですがEUはジョンソン首相との間でまとまった離脱案を1月末まで延期することを受け入れていました。
その離脱案を下院で否決されましたから、もはや解散総選挙しか手はないのでしょう!
23日のジョンソン首相です(ニューズウイークより)
ただし今回の解散には最大野党の労働党の賛成を得ていますから議員個人が(有権者の意見を背景に)ブレグジットに賛成か?反対か?を明らかにしての選挙になるのでしょう。
英国下院の定数は650で上記の投票数は458ですからざっと190票は投票をしなかった訳でこの人たちが賛成なのか反対なのかで与野党の勝ち負けとブレグジットの賛否とは重ならないか可能性があります。
ジョンソン首相の前任メイ首相が度重なる下院の否決に「いったい何をやりたいの?」と毒づいたとありました。ジョンソン首相も「如何すりゃいいの?」と言ったと伝えられてますから「必勝の一手なる秘策が有った訳ではなかったですね!」 議会を戦車で包囲して離脱を宣言なんて大胆な行動はしませんでした。
労働党がブレグジットに賛成・反対どちらに重点を置いて解散総選挙に賛成したのでしょう?? 多分どちらも圧倒的多数をとれなさそうです。
それぞれが賛成・反対の議員を抱えそのまだら模様が「ついにブレグジットについて国民の意見の聞き直しをする」事に他なりません。
そして政権を握った方が連立政権にしろ「ブレグジットに賛成であれ反対であれ過半数の議員を握らないと事が決まりません」
また「離脱否決」の連発では千日手になりますからね。
さぞやジョンソン首相は衆参両院で過半数を握る安倍首相を羨ましく思っているのではないでしょうか!!
What'next ! お次は(どうなる) 英国の事ですがお手並み拝見です。
写真:29日投票結果を発表する投票係
AFPBB:
【AFP=時事】(更新)英下院は29日、解散総選挙の12月12日実施を求めたボリス・ジョンソン首相提出の法案を賛成438、反対20の賛成多数で可決した。首相は総選挙により、英国の欧州連合離脱(ブレグジット)の3度にわたる延期につながった政治的行き詰まりの解消を目指す。
英国での総選挙実施はここ4年で3回目となる。EUは英議会での法案採決に先立ち、英国の離脱日を1月末まで延期することを正式に受け入れていた。法案は30日に非公選制の上院で審議されるが承認される見通しで、議会は来週頭にも解散することになる。
ジョンソン首相が率いる保守党は議会の過半数を確保していない少数与党。総選挙は首相にとって賭けとなるが、EUと2週間足らず前に合意した離脱条件が議会に拒絶されたことから、唯一残された選択肢となっていた。
保守党は現在、世論調査で最大野党・労働党を大きく上回る支持を得ており、ジョンソン首相は選挙で下院の過半数の議席を確保し、自身のブレグジット案を押し通したい考えだ。だが、首相が公約に掲げていた10月31日の離脱実施を実現できなかったことは、EU懐疑派の有権者の反発につながる可能性がある。
労働党はブレグジットをめぐる新たな国民投票の実施を求めている。一方で、その他の小政党2党はブレグジットの撤回を目指している。