商船三井のチャーターした大型バラ積みタンカー(積載量が20万トン余り)が7月25日モーリシャス南東場の沖合で座礁しすでに10日以上たちましたが8月6日になり、燃料タンク4000トンの燃料のうち大小5個あるタンクのうち1180トンから重油が多量に流出しているそうです。
もし全量漏れれば1100トン余りが海洋に流れて環境や観光業に甚大ン被害を与えることになります。
積み荷は無く乗組員は無事ですが、燃料漏れ被害が深刻の様です。
モーリシャスは非常事態宣言し国際的に援助を求めているようです。
商船三井にしても、船の所有者、長鋪汽船(岡山県笠岡市)にしても油漏れの回収には時間と金がかかりそうですね。
独立する前がイギリス領その前がフランス領だった関係でフランスからの技術者が駆け付けているようです。
先のベイルートの爆発でフランスのマクロン大統領がすぐ駆け付けたのを見てもフランスはあちこちに影響力を残しているのが判ります。
6日ベイルート市内を視察するマクロン大統領(ネットより)
写真:燃料を漏らす大型貨物船
日経新聞:
日本の海運会社、長鋪汽船(岡山県笠岡市)が所有する大型貨物船が7月25日(現地時間)、インド洋の島国モーリシャス南東部の沖合で座礁し、8月6日(同)から燃料の重油が大量に流出している。積み荷は無く乗組員は無事だったが、周辺のサンゴ礁や海洋資源、観光産業への影響が懸念される。
座礁した「WAKASHIO」は鉄鉱石などを運ぶばら積み船で、全長は約300メートル。積載重量は20万3130トンと、ばら積み船としては大型の船。商船三井が長鋪汽船から用船(チャーター)し、中国江蘇省で積み荷を降ろした後、空の状態でブラジルに向かう途中で座礁した。船員は長鋪汽船が手配していた。事故の原因は調査中で商船三井などが今後、現地に社員を派遣して事態の解決を図るという。
座礁当時は約4000トンの燃料を積んでおり、大小5つあるタンクの内、少なくとも1つから燃料が流出している。そのタンクから仮に全て流出すれば1180トンの重油が海洋に流れるという。
モーリシャス政府は事故を受けて、環境上の緊急事態を宣言している。座礁した現場周辺にはサンゴ礁や観光スポットもあり、汚染は広範囲に及んでいるという。沿岸には国際的に重要な湿地を保全する、ラムサール条約に指定された区域もある。
現地の報道によると、重油は海岸にも流れ着いている。長鋪汽船が手配した業者が燃料の回収と船の移動を進めているが、「終了のめどは立っていない」(長鋪汽船)という。
同社の広報担当者は「まずは燃料の回収が最優先で誠意を持って対応する。費用などについては保険会社とも相談する」としている。商船三井と分担するかなどについては決まっていない。
モーリシャスはアフリカ南部の東沖合の島国で、面積は東京都とほぼ同じ。海や山など美しい自然が豊富で「インド洋の貴婦人」と称される世界有数のリゾート地だ。日本の外務省によると砂糖生産や繊維産業に並び、観光が主な産業。
積み荷や燃料の重油が流出する事故は、たびたび起きている。1997年1月に日本海で沈没したロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」の事故では約6200トンの重油が流出して、日本側への補償額は約261億円にのぼった。
(引用終わり)