昨日9日午後4時(日本時間、モスクワで午前10時)に恒例の「対ドイツ77回戦勝記念式典」が行われる事を知っていました。NHKが午後7時のニュースで速報を映像付きで流したのを見ました。モスクワ市内の時計が10時を指した絵を出した後、プチン大統領が席に着き、国旗と軍旗が護衛指揮官に先導され定位置に着くと
国旗と軍旗の入場(日テレニュース24より)
ジョイグ国防相がオープンカーで広場に入り閲兵し、兵士がウラー(万歳)で答礼の後、最高司令官たるプーチン大統領に準備の完了を報告し、握手の後、プーチン大統領の演説が始まりました。速報はそこまででしたが、今朝は動画で解説抜きに絵を見ました。ウラーを叫ぶ各兵科の兵士は選び抜かれまことに見栄えがしました。
さて、プーチン大統領の演説ですが:
今年2月に始めたウクライナ軍事作戦は国を守るための「やむを得ない、唯一の正しい決定だった」と、侵攻を正当化した。隣国ウクライナに北大西洋条約機構側が最新兵器を提供しロシアの安全保障に脅威を与えたと批判。侵攻を「戦争」とは言及しなかったとロイターは論評しています。
プーチン大統領はウクライナと名指しで非難するのは避け、ドンバスでは
さらなる懲罰的な作戦の準備が公然と進められ、クリミアを含むわれわれの歴史的な土地への侵攻が画策されていた。加えてキエフは核兵器取得の可能性を発表していたので、防衛の為軍事作戦に出たという事でしょう! 天候を理由に航空機のショーは中止となり、核兵器使用の言及も無く、戦争宣言もありませんでしたから、総じて抑制的だったと論評されています。ドンパス地方でのウクライナ軍による反抗、アゾフスタリ製鉄所の占領が出来ない点で「わが軍勝利と言えない上、わが軍劣勢も伝えません」から通常兵器による戦闘は長期化しそうです。
ウクライナ国民の巻き添えによる被害はまだまだ続きそうです。
写真:式典で演説するプーチン大統領
FNNプライムオンライン:
ロシアの首都モスクワで9日、対ドイツ戦勝記念日の式典が行われ、プーチン大統領が演説を行ったが、注目されていた「戦争宣言」はしなかった。
記念式典は日本時間午後4時からモスクワの赤の広場で始まった。プーチン大統領は、演説冒頭で「我々はいまだドンバスのために、ロシアの安全のために戦っている」と強調。「キーウでは核兵器の取得に関する話が進んでいた」、「NATO(北大西洋条約機構)が我が国に近い領土を開発しようとしていて、我々にとって直接的な脅威になっている」と述べ、NATOを批判しウクライナへの軍事侵攻を正当化した。
また、式典についてロシア大統領府は、天候の原因で航空機によるパレードが中止になったと発表した。当初、核戦争の時に大統領らが指揮をとる特別機「イリューシン80」なども飛ぶ予定だった。