21日昼前 WBC決勝戦で日本が米国を制して優勝を決めてから日本のTV各局は「1粒で2度美味しい」を「1粒で4度も5度も美味しく」して毎日映像を流しています。そのせいか? 他の業界の動きが余り報じられません!! 岸田首相のウクライナ訪問さえ余り取り上げられない位です。
さて、そんな中で、札幌で日本や中国、台湾など9カ国・地域がサンマなどの資源管理を話し合う北太平洋漁業委員会の年次会合が3日に亘って開催されていて閉幕したと報じられました。
合意したことは「参加国・地域全体の総漁獲枠について2022年比で約25%削減し、年25万トン以内とすることで合意した。23年から2年間適用する」との事です。
各社の報道には多少評価の違いが有り、上記合意事項を紹介した記事
政府代表として交渉にあたった高瀬美和子・水産庁審議官は「資源状態が悪く、回復のための措置を取らないといけないという点では一致した。資源評価すら一致できない時期もあったことを考えれば前進した」と記した記事
更に審議官のコメントに加え「ただ、今回の漁獲枠の削減は、実効性のある規制とはなっていない」と社の見解を含め伝えているところと微妙な差が有ります。
さんまシーズンの昨年秋、「4年続きの不漁」が問題になりましたが不漁は関係9か国も同様だった様で前年枠の33万トンを下回る結果の様でそれを25万トンにしても削減の効果は無いではないか? との意かと思います。
そうはいっても、広い北太平洋に水産庁が漁獲調査船を巡回させさんま漁獲台帳を臨検する実力も意気込みも無いように(勝手ながら)思えます。
幸いさんま資源が回復し25万トンに近く成れば合意が生きてくるのでしょう?! 出来ることを少しつつ積み重ねる事が大事かと思います。
マグロの漁獲制限でも、ここをクリック⇒ 「大間のマグロが静岡方面で卸業者の仲介でごまかしが有る」位ですからね。県別そして漁船別割り当てを行い資源管理をしないと先細りは間違いありません。
さんまだけでなく鯖缶が消える話もある位ですから近海漁業でも資源確保は大事な思想になって行きそうです。
写真:大型船から水揚げされるサンマ=2022年8月、北海道根室市
SankeiBiz:
日本や中国、台湾など9カ国・地域がサンマなどの資源管理を話し合う北太平洋漁業委員会の年次会合は24日、札幌市で3日間の協議を終え閉幕し、参加国・地域全体の総漁獲枠について2022年比で約25%削減し、年25万トン以内とすることで合意した。23年から2年間適用する。22年は33万3750トンとしていた。
21年の40%削減に続く規制となる。歴史的な不漁が続く中、日本が漁獲枠の追加削減を提案。他国も歩み寄り、水産資源回復に向けた協力が一定の前進を見せた。
ただ減らした後の漁獲枠も、各国・地域の最近の総漁獲量を大きく上回っている。操業制限につながる可能性は低く、実効性に課題が残る。
〈引用終わり)