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過疎地の救世主?セブン銀行

2007-05-10 00:14:19 | その他社会・時事
職場の人たちも多くが利用しているということで、私もセブン銀行に口座を開設、今日キャッシュカードが届いた。

セブン銀行は、いうまでもなくセブン=イレブンやイトーヨーカ堂を経営するセブン&アイホールディングスが運営する銀行である。金融機関のような支店がない代わりに、セブン=イレブンやイトーヨーカ堂の店内にあるATMが支店の機能を果たす。通帳が発行できないので、出入金や残高の確認は取引明細書を通じて行う。とはいえ、他行からの振込等には支店名が必要なので、カーネーション支店、チューリップ支店などのように花の名前がつけられている。

これまで私は某大手都市銀行を使っていたが、ここには都市銀行はおろか地方銀行の支店すらない。あるのは地元の信用金庫、農協、郵便局だけ。
郵便局が使えない取引先だと近辺に1店しかない信金に出向かねばならず、不便この上ないが、セブン=イレブンならあちこちにあるからとても便利である。

セブン銀行のサイトを見ると、ATMは全国で12,000台となっている。全国の農協のATMが13,000台、第二地方銀行も13,000台のATM数だから、セブン銀行はいつのまにか農協や第二地方銀行と同じ数のATM数を自前で設置するまでに成長していたのである。
都市銀行は約30,000台、地方銀行は36,000台のATM数があるとされるが、これは全ての都銀、全ての地銀の合計だから、当然ながら1金融機関で見るとこれよりずっと少ないわけで、単独の金融機関としては20,000台のATMを持つ郵便局に次ぎ2位のATM数になるのではないだろうか。
手数料も都市銀行と違ってぐっと安い。昼間なら土曜・日曜でも無料というところが都銀なんかよりずっといい。

私の個人的な見方かもしれないが、日本の個人顧客向け金融サービスの主力を担うのは民営化後の郵政グループとセブン銀行という時代が来るのではないだろうか。
民営化する郵政グループは、貯金事業のライバルを民間銀行とみなしているようだが、郵政の真のライバルになり得るのは銀行よりもコンビニだと思う。
もともと、運送業と金融業を兼営し、ひとつの事務所で貯金や出入金と荷物の託送ができる企業はこれまで郵便局しかなかったわけだが、コンビニが金融業に参入してきたことでコンビニも運送業と金融業を兼営する企業として郵便局と同じ土俵での勝負になってきたのである。

これに対し、史上最高の利益を上げながら預金者に利益を還元するための利上げを行わず、系列の消費者金融を通じて高利でカネを貸し付けたあげく、グレーゾーン金利が廃止されると貸しはがしで庶民を苦しめているのが大手銀行である。土曜・日曜はおろか平日ですら時間外にATMを使うとがっぽり手数料を持って行く大手銀行のサービスレベルはセブン銀行の足元にも及ばない。郵政のライバルになどなれるわけがなく、土俵に上がる前から勝負がついているというものだ。

今から2年ほど前、某経済誌が「銀行がなくなる日」という特集記事を組んだことがあった。その荒唐無稽なタイトルを見て当時、笑い飛ばしたものだが、セブン銀行の躍進ぶりと郵政民営化という現実を分析すれば、銀行がなくなる日は冗談ではなく本当にやってくるかもしれない。

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