人生チャレンジ20000km~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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核のない未来を願って 松井英介遺稿・追悼集(緑風出版)

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●安全問題研究会政策ビラ・パンフレット
こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
国は今こそ貨物列車迂回対策を!

失われた1年

2007-05-01 01:50:53 | 日記
このブログの更新は、結局1年近くお休みすることになってしまいました。
閲覧に訪れていただいた皆さまには大変申し訳なく思っています。
管理人はこの間に結婚し、また今年4月からは千葉の職場を離れ、福島県で勤務となりました(プロフィールは書き換えてあります)。

更新を休止していた1年間のことをお話しするのはとてもイヤなことなのですが、けじめをつける意味で簡単にご報告します。

昨年4月、千葉に勤務し始めたとき、仕事は最初から困難になるであろうことがわかりました。どう考えても1人でこなせる仕事量ではなく、深夜残業が恒常化することは簡単に予想がついていました。

それでも、仕事はこなしていけばいつか終わるのだからいいとしても、問題は私と同時に異動してきた直属の上司が人間的におかしい「パワハラ上司」そのものの人だったことです。
自分は全然仕事しないくせに他人のミスは一字一句細かく指摘、悪い意味でカネに細かく(要するにケチ)、なんだかんだと難癖をつけては上から部下の仕事をひっくり返したあげくに手柄はしっかりと自分が取り、何か事が起きたら失敗は常に他人のせいにするという、上司以前に人間として最低最悪のタイプです。
当然、組織の中でも極度の嫌われ者で、誰と話をしていても、この人のことを良く言う人を聞いたことがないという有様です。

4~5月頃は何とか耐えていましたが、我慢ができなくなって最初の衝突をしたのが6月頃。7月頃には会話すること自体が苦痛になり、8月には仕事の会話すらせず、完全無視を決め込みました。なにしろ、こちらが何を言っても常に正しいのは自分で間違っているのはお前だという姿勢なのです。それでも、その人のいうとおりにして仕事がスムーズに運ぶのならまだいいのですが、過去の業務知識のままで時計が止まっているため、その人のいうとおりに進めて何度も上部からやり直しを命じられ、無駄に時間が過ぎていきます。その上、自分が明らかに間違っていても自説を曲げず、「俺のいうとおりにやらないからやり直しになるんだ」といわれるのだから、話すだけエネルギーの無駄ってものです。

9月頃から、出勤するのが極度におっくうになり、休むことが多くなりました。
それでも、8月は結婚予定の連れ合いが同居をし始め、10月に予定されていた結婚式の準備をしていたためか、気が紛れることも多く、救われる日々でした。
10月に正式に入籍し挙式。私生活では順風満帆でしたが、仕事はますます混迷を深め、11月頃からは、原因不明の動悸がするなど、精神的にはボロボロ状態になりました。
私は、このまま黙っていても自分が壊れるだけだと思い、職場で「たとえ1人だけでも徹底的に闘う」と宣言。組合を使ってこの上司の追い出しを図ったり、仕事の負担を減らすために増員を要求するなどしました。

11月。毎年、私の勤め先ではこの時期になると全員に人事異動の希望を尋ねるのが恒例となっています。闘う意思はあっても体が拒絶反応を起こしていることに気づいた私は、闘いが実らなかったときのことも考え、両面作戦として異動したいとの希望を出しました。

12月。同じ課の同僚がひょんな事から人事権を持っている本所に出張する事になり、私は年休を取って自費で同行。同僚の応援も得ながら現在の自分の職場の状況を部長等に説明しました。私が「上司を代えてほしい」とストレートに要求すると、部長は苦渋に満ちた表情で「…もうどこにもあいつの引き取り先がない」とうめくように声を絞り出しました。

私の中で、かすかな期待をかけていた本所。それがあてにならないとわかり、希望が一気に崩れるのがわかりました。同時に、両面作戦として、自分自身の異動希望を出しておいて良かった、とも思いました。

人間的におかしい上司から毎日、訳のわからない理由で叱責され続け、その上司を代えてもらえる望みも薄いとわかれば、どんな忍耐強い人間でも決定的に変調を来します。年末頃からは、急に全身が熱くなったかと思うと悪寒を感じたり、激しい動悸がするなど身体も訳のわからない状態でした。
そして、ついに…夜、悪夢を見ました。自分が血みどろになるまでその上司をめった打ちにして殺す夢を。
目が覚めたとき、自分の精神状態が崖っぷちにまで追い詰められていることをはっきりと悟りました。
年の瀬も押し迫った頃、これまでの一部始終を結婚したばかりの妻に話し、「どうしたらいいと思う?」と尋ねました。

「あなたは頑張ったと思う。一緒に本所に行ってくれた同僚を除けば誰ひとり助けてくれない中で、思いつく限り状況を変えようと動いたあなたは立派だった。でも、ここまで色々やってみて、窮状を訴え、それでもなにひとつ手を打ってくれないとしたら、悪いけどしょせんその程度の組織。合法的に嫌な人と離れることができ、辞めなくてもすむ異動という制度があるなら最大限使って、さっさと見切りをつけた方があなたのためになると思う」。
これが、私という人間を知り尽くした、愛しい妻からのアドバイスでした。

年が明けて1月20日。仕事をしているとデスクの電話が鳴りました。
出てみると、件の本所の部長から。「福島県の関連企業が、休業者の欠員を補充するために人員を探している。君、そこで不満を抱えてくすぶっているくらいなら、行ってみないか」。
私は即答したい気分でしたが、場所が場所だけに妻が何というか気がかりだったので、1日猶予を頼みました。帰宅し、妻に話すと「行ったらいいよ。私も行くから」。
妻は、12月に本所「出張」から帰ってきた私を見て、この日が来ることは予感していた、とのこと。翌日、部長に受諾を即答したことはいうまでもありません。

余談ですが、2月~3月頃には私の体調はさらに悪くなり、1週間のうち5日出勤している週のほうが珍しいくらいでした。後日、テレビの健康番組で知ったのですが、急に全身が熱くなったり寒くなったりするのは、典型的な自律神経失調症の症状なのだそうで、「いま自分が心療内科に行けば“心の病”認定は確実だな」と思いました。

千葉に来てからわずか1年で、新しい職場に異動した裏には、このような経過があります。異動したというより、自分を守るため異動せざるを得なかったというのが真相です。
4月に新しい職場に異動して1ヶ月になりますが、仕事の内容が変わることはあるにせよ、周りはいい人ばかりで、この日々がずっと続くことを祈っています。
私はまた、この1年間の騒動を通じて思ったことがあります。「組織は人なり」ということです。伸びる組織か衰退する組織かは、そこに身を置く人間のレベルによっておのずから決定されるということだと思います。

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