安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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完売なのに空席多数 初日運行の「SL」「みのり」

2008-10-12 21:26:14 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
完売なのに空席多数 初日運行の「SL」「みのり」

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 仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)に合わせ、1日にJR陸羽東線を走った観光列車「リゾートみのり」と東北線を走った蒸気機関車(SL)に空席が目立ったことから、沿線の自治体や観光関係者ががっかりしている。指定席券は事前に売り切れたものの、ファンが収集目的で購入、実際は乗車しないケースが出たことなどが影響したとみられる。

 この日、みのりは小牛田―新庄間を、SLは仙台―小牛田間を1往復した。いずれも全席完売したが、古川駅から下りのみのりに乗った大崎市関係者は「実際に乗っている人は半分に満たなかった」、松山町駅から上りのSLを利用した地元関係者も「完売と聞いた割には空席が目立った」と口をそろえる。

 みのりは初運行、SLの東北線運行は21年ぶりだった。JR東日本仙台支社は「実際に乗車した人の数は分からない」とした上で、「一番列車の切符を記念に保管する目的で購入したファンや途中下車した人がいたのではないか」とみる。

 伊藤康志大崎市長は「初日の特殊事情だとは思うが、DCの特別列車の趣旨は観光客に実際に利用してもらい、地元を訪ねてもらうこと。当日乗らない人には記念切符だけを販売するような形を取れないだろうか」と話し、JRに対策を求めている。

 同支社は「切符を売るたびに実際に乗車するかどうかを聞くわけにもいかない」と頭を悩ませている。
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一部のマナーの悪い鉄道ファンの行為が、観光地の振興に水を差してしまった。「ちゃんと切符代は払っているからいいだろう」という問題ではない。特に、今回デスティネーションキャンペーンの対象となっているのは岩手・宮城内陸地震で大きな痛手を受けた宮城県だ。被災地にとって一番の復興は観光客がひとりでも多く訪れ、少しでも多く地元にカネを落とすことである。そんなことも理解できない人には切符を買ってほしくないというのが私の正直な気持ちだ。

同時に、過去ログでさんざんJR東日本主催のツアーによる指定席券の囲い込みを批判してきた当ブログだが、こんなことをするファンがいる現状では鉄道会社がツアーで指定席を囲い込みたくなる気持ちが少しはわかった気がした。

このような問題が発生しているのは、すべて指定席料金の安い快速列車だ。乗車券に510円プラスするだけで指定席券が買えるという快速列車制度が悪用されているといえる。JRとしては、できるだけ多くの人に乗ってもらうため料金は安いに超したことはない。しかし、このような事態が起きるようなら何らかの対策が必要だろう。

実質値上げになってしまうが、イベント列車の急行列車化などの手を打つべき時が来ているのかもしれない。

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