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今度は大阪

2008-11-01 21:46:13 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
所要で大阪に行かねばならなかったので、ついでに乗り潰しを組み込んだ。実は、紀勢西線(新宮~和歌山)と阪和線が未乗車なのだ。

名古屋で新幹線を降り、既に乗車済みの紀勢東線(ワイドビュー南紀3号)に乗る。92年にキハ82系「南紀」の引退運転、そしてキハ85系置き換え後の「南紀」に乗りに行って以来だから、16年ぶりの紀勢東線だ。このときはまだ、九州ブルトレに食堂車があった。「南紀」乗車後、名古屋から「はやぶさ」で九州に戻る途中、食堂車で朝食を摂った思い出がある。

キハ85系になってから「南紀」は速くなった。新宮を過ぎ、未乗車区間に入った後、紀伊勝浦から「くろしお26号」に乗る。かなりくたびれているが、これも懐かしい381系だ。381系乗車も2001年の「しなの」以来7年ぶりになる。

紀勢本線は、非電化の東線はほとんど海が見えないが(見えるのは新鹿付近や新宮周辺くらい)、電化された西線区間のほうはよく海が見える。海にへばりついて走るため足は遅い。

紀伊田辺を過ぎると足が速くなる。「くろしお26号」は予定通り17:30、天王寺に着く。列車はこの先、新大阪まで走るが、私はここで下車する。そして、既乗車区間の和歌山~和歌山市間を含め、紀勢本線・阪和線の完乗を達成した(和歌山市駅は、私の記憶に間違いがなければ、確か南海電鉄に所属し、JRの駅という位置づけにはなっていなかったように思う)。

【完乗達成】阪和線、紀勢本線

さあ、これでJR西日本の未乗車路線は、越美北線だけになった。JR西日本、いよいよ王手である。完乗達成すれば、JRでは東海に続き2社目となる。

越美北線は、本来なら名古屋で5年半生活している間に、とっくに完乗を達成しているはずの路線だった。しかし、越美北線は水害のため、2004年7月から3年近くも不通が続き、その間私は名古屋から転勤で離れることになってしまった。JR西日本でここが最後まで残ることになるかもしれないという予感は、その時からあった。

全線完乗を進める鉄道ファンにとって、終盤まで未乗車で残る路線にはいくつかの特徴がある。

1.盲腸線である。
2.列車本数が極端に少ない(2~3時間に1本以下)。
3.大都市圏から遠く、アクセスが容易でない。
4.自然条件が厳しく、災害でしばしば止まる。

越美北線は、この4条件すべてに当てはまる。典型的な「乗り潰し困難路線」である。この他、2~4の3条件に当てはまる路線として、とにかく苦労させられたのが大糸線と只見線である。只見線に至っては、2度も現地まで足を運びながら2度とも現地で災害不通となり、引き返しに至っている。これまでの乗り潰し人生で最も厳しかった路線である。

今後は、越美北線の他、九州南部、四国2線、そして東日本管内の盲腸線と北海道が残ることになる。ほんとうの乗り潰し困難路線ばかりである。登山家の間では、登山は8合目が最も厳しいとされ、「胸突き八丁」と呼ばれることもある。JR線の乗車達成率が86%となった今が、最も苦しいときである。

今後は1日で1線しか進まないことも多くなると思う。しかし、学問に王道がないのと同じように、鉄道全線完乗にも、一足飛びに完乗を終えられる王道は存在しない。1線1線、地道な積み重ね以外に完乗達成の道はない。

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