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JR西、今度は公述人買収工作が判明

2009-10-15 22:32:01 | 鉄道・公共交通/安全問題
JR西、事故調の公述人候補に現金渡す 発言変更求め「資料作成の慰労金」(産経新聞)

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 JR福知山線脱線事故で、JR西日本が平成19年2月に開かれた国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)の意見聴取会に際し、見解を説明する「公述人」になるよう有識者ら4人に働きかけていたことが15日わかった。うち選ばれた1人に発言内容の変更を求め、選考から漏れた国鉄OBを含む2人に対して資料作成の慰労金として現金10万円を渡していた。

 JR西によると18年12月ごろ、山崎正夫前社長(66)らがJR西と主張が似ている4人の有識者らを選定。うち1人に対して働きかけを始め、接触したが、すでに事故調から委嘱を受けていることがわかり、その後接触はしなかった。19年1月にはJR西社員が、当時の金沢工業大教授だった永瀬和彦氏と接触。本人はすでに公述人になることを決めていたため、発言内容を確認したうえで、電車の加速度や減速をグラフで表した「運転曲線」を取り上げないよう依頼。しかし、永瀬氏は断ったという。

 国鉄OBを含む残りの2人は、事故調の選定から漏れたが、意見聴取会後JR西から応募の際の資料作成の慰労金などとして現金10万円を支払ったという。

 公述人は、事故調の独自基準による委嘱と、有識者や遺族の応募の中から選ばれる。JR西は「2人はJR西の求めで応募してくれた。事故調に提出する資料の作成などに膨大な時間や経費がかかったので謝礼を支払った。被害者に不信を与えてしまい申し訳ない」と釈明している。
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国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故調)委員へ報告書の記述変更を求めた接触が明らかになったばかりのJR西日本で、今度は意見聴取会の公述人に対する買収工作が判明した。本当に懲りない会社だ。事故を真摯に反省するのではなく、都合の悪い事実をもみ消すことにばかり汲々としている。報告書の内容を事前に入手して、自社の公述人に予習をさせていた上にこの買収工作だから、遺族・被害者のJR西日本への不信は、これで決定的だろう。

永瀬和彦氏は、国鉄OBながら気骨のある人物で、新人時代から上司への直言を厭わないことで知られていた。現在、日本における鉄道脱線事故の権威ともいうべき人物である。運転曲線とは、走行位置の変化に従い経過時間と速度を継続的に計算してグラフ化したものであり、列車の運転状況が手に取るようにわかる。JR西日本は、これを発表されることにより、定時運転も守れないような無理な過密ダイヤを作成した自社の過失が明らかになることを恐れたのだろう。

JR西日本の現経営陣のまま、会社に対する社会的信用を回復することはもはや不可能になった。当ブログは、JR西日本現首脳の総退陣を要求する。

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