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JR西日本幹部、相次ぎ辞任

2009-10-28 23:32:06 | 鉄道・公共交通/安全問題
山崎前社長と土屋副社長の辞任発表…報告書漏えい(毎日新聞)

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 JR西日本は23日、JR福知山線脱線事故(05年4月)の最終報告書案の漏えい問題で、報告書を公表前に入手した前社長の山崎正夫取締役(66)と、情報収集を部下に指示した土屋隆一郎副社長(59)が同日付で辞任する人事を発表した。JR西は今月2日に外部有識者でつくるコンプライアンス特別委員会を設けて事実関係の調査を進めてきた。2人は進退伺を佐々木社長に既に提出しており、漏えい問題の責任を明確にするための事実上の解任となる。

 山崎前社長は06年、航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の委員に接触を始めた。土屋副社長は事故対策審議室の室長として、部下に情報収集を命じ、別の委員への接触を図った。事故調意見聴取会の公述人への応募を国鉄OBらに依頼し経費や謝礼として現金を渡したり、捜査当局の事情聴取に臨む社員に他の社員の供述内容を見せるなどの不適切な対応も明らかになっていた。

 山崎前社長は66年、旧国鉄に入社。鉄道本部長などを経て子会社に出向。事故後の06年2月に社長に就任、安全性向上と企業風土改革、遺族対応に取り組んだが、09年7月に業務上過失致死傷罪で神戸地検に在宅起訴され、8月末で社長を辞任したが、取締役にとどまった。土屋副社長は74年に旧国鉄入社。大阪支社長などを経て、06年6月に福知山線列車事故対策審議室長と被害者対応本部長、09年8月に副社長に就任した。【久木田照子】
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東京副本部長を更迭=報告書漏えいで(時事通信)

 JR福知山線脱線事故の報告書漏えい問題で、JR西日本は28日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(当時)の委員に接触していた鈴木喜也東京本部副本部長を、同日付で鉄道本部技術部担当に異動させると発表した。記者会見で真鍋精志副社長は「事実上の処分。関係者の全体的な処分は(社内調査の)最終報告書が出た時に対応する」と述べた。
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尼崎事故に関する調査報告書漏洩問題で中心的役割を果たした山崎、土屋、鈴木の各氏が辞任することになった。今回の問題の悪質さから考えて辞任は当然である。むしろ、遅きに失したと言えよう。

これほどまでに進退の判断が遅れたのは、結局はJR西日本の各幹部らが地位に恋々としていたからである。地位をなげうち、職を賭して安全向上と事故原因究明に取り組むのが真の鉄道人のはずである。しかし、JR西日本幹部からは、ついに最後までそのような真摯な姿勢は見られなかった。彼らが安全対策に取り組んでいないとはいわないが、最後まで自分たちの地位が脅かされることがないような範囲内での安全対策、被害者対策に終始していたように思う。

関係者の全体的な処分については、最終報告を見た上での判断となる模様だが、尼崎事故、信楽高原鉄道事故を生んだ安全軽視・利益最優先の企業風土の中でみずからの社内における地位を固めてきた現経営陣に、そうしたしがらみを断ち切るような改革など不可能なのではないだろうか。企業風土の抜本的改革は、新体制のもとで行うべきであり、社内調査の最終結果がどうであれ、現経営陣は総退陣すべきだと当ブログは考える。

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