安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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渋谷HMV、8月閉店へ

2010-06-09 20:37:03 | 芸能・スポーツ
さらばHMV渋谷!! CD不況で20年の歴史に幕(夕刊フジ)

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 約20年にわたって最新の音楽文化を発信し続けてきた東京・渋谷のCDショップ「HMV渋谷」が8月中旬で閉店することがわかった。運営元の「HMVジャパン」(港区)は、CD販売店としては「タワーレコード」に次ぐ規模を誇る大手だが、今年に入って店舗閉鎖が続発。深刻なCD不況が直撃している。

 同店は1990年、音楽・映像ソフト、書籍などを販売するHMV国内第1号店としてオープン。98年には現在のセンター街へと移転した。

 同店では、国内外の有名アーティストの小規模ライブやサイン会を頻繁に開催。売り場面積は全国に55カ所ある同社の店舗中最大で、同社の基幹店として、最先端の音楽文化を牽引してきた。

 しかし、音楽配信の普及などでCDの販売額が激減。「CD不況の影響が予想を上回るペースで進んだ」(同社関係者)ことなどから、店舗閉鎖に踏み切った模様だ。

 同社を巡っては、現在CD・DVDレンタル大手の「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が買収の方向で検討を進めている。

 今回の渋谷店閉鎖は「独自の経営判断によるもの」というが、5月には川崎大師店など2店舗、6月には銀座店と、今年に入り大型店舗が相次いで閉鎖。苦境の色を鮮明にしている。
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1990年代中期から後期にかけて、いわゆる「渋谷系」ブームの火付け役になるなど、J-POP界のけん引役としての役割も果たしてきたHMVがよもやの閉店を迎えることになった。これは明らかに、ひとつの時代の終わりを意味する。

HMV、それも渋谷が存続できないというのだから、もはや日本国内で生き残れるCDショップは皆無なのではないか。

日本のCD業界がこうした惨憺たる状況を迎えることになった原因は、CDが売れなくなったことにつきるわけだが、なぜ売れなくなったのかと言えば、業界自身に原因がある。メガヒットが続出した1990年代の成功体験にあぐらをかき、コピーコントロールCDなどという消費者不在の「不良品」を平然と世に送り出し、消費者のCD離れを招いたのだ。

そもそも、1990年代以前の音楽業界では、ミリオンセラーなんて数年に1枚、出るかどうかというレベルで、売れないことの方が当たり前だった。それを、1990年代になり、売ることだけを目的とした興行主義的、資本主義的音楽を、小室哲哉なんぞが立て続けに世に送り出し、やたら売れたことが業界をおかしくしたのだ。

ある音楽評論家が、かなり批判的に書いているけれど、「レコード屋の店員が(個人の)好みでキャプションを付けたものがひとつのカテゴリーとして認知されてしまう」という状況は、業界の仕掛けたブームがいかに空疎で、実体が伴っていなかったかを如実に物語っている。

カテゴリー分類もできないような薄っぺらな音楽を「○○系」などと称し、無内容なブームをあおりながら売り続けてきた当のHMVが渋谷から消えることは、私のような人間にとってはむしろ大歓迎だ。それだけ消費者の方が賢くなり、レコード会社主導の正体不明のブームには踊らされなくなったということだろう。

もう、日本の音楽シーンにメガヒットなど要らないと思うし、多種多様なアーティストが多種多様な消費者に、直接ネット配信や着うたフルサービスを通じてアクセスしていく、という今日的形態から後戻りすることは不可能なような気がする。

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