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首都圏の2月豪雪、異常気象に認定

2014-03-04 23:34:24 | 気象・地震
<2月の大雪>「30年に1回の異常な天候」 気象庁検討会(毎日)

2月、国道が積雪と放置車両でふさがれ、山梨県が陸の孤島となるなど大混乱を引き起こした大豪雪について、気象庁検討会が異常気象と認定した。記事にもあるように、異常気象の要件は30年に1回レベルであることだが、今回の豪雪は50年~100年に1回のレベルで十分要件を満たすといえるだろう。

ただ、豪雪と聞くと今なお語り草になっている昭和38(1963)年北陸豪雪(通称「サンパチ豪雪」)をしのぐほどの異常かといえば、おそらくそうではないだろう。異常の「桁外れ度」ではこれでもまだサンパチ豪雪のほうが上だといえる。何よりも今回の豪雪が「日頃雪が降らない地域に降ったための社会的混乱」であったのに対し、サンパチ豪雪は「日頃から雪が降り、雪対策はきちんとできていたはずの地域での社会的混乱」だったからである。

念のため、「サンパチ豪雪」がどの程度凄かったのかを当ブログ管理人の文献から検証しておこう。サンパチ豪雪の際は、以下のような現象が見られた、とされる。

・1963年1月16日から27日まで断続的に大雪。北陸4県に災害救助法が適用され、1万人近い自衛隊員が救助活動に。国鉄上越線は1ヶ月近く不通になり、物流がマヒ。

・静岡県の焼津港が結氷、銚子沖でオットセイが群泳。

・茨城、福島県沖で寒流性のスケソウダラやアンコウが獲れ、利根川河口に同じく寒流魚のニシン、相模湾にサケが現れる。

・東京で、数万年に1回レベルの異常低圧を記録。函館では、あまりの異常低圧のため、海水が盛り上がって川を逆流、マンホールから海水が噴き出す。

・冬が終わっても異常続きで、西日本は5月に梅雨入り。記録的天候不順となり、麦が平年の半分以下の収穫しかない凶作。

<参考文献>気象と地震の話(吉武素二・増原良彦 共編著、大蔵省印刷局、1986年)

これに比べれば、まだ今回の豪雪なんて大したことがないレベルといえる。それにもかかわらず大災害になったのは、日頃雪に慣れていない地域を襲った豪雪であったこと、また首都圏独特の「安全バイアス」(根拠なく何とかなるだろうという心理状態)が事態をさらに悪化させた結果といえる。

なお、サンパチ豪雪の際、1ヶ月近く不通になった鉄道各線を復旧させるために奮闘した人々を描いた国鉄の記録映画「豪雪とのたたかい」をご紹介する。40分程度の長さなので割と疲れずに見ることができる。サンパチ豪雪の凄さを体感してほしいと思う。

豪雪とのたたかい(1/2)


豪雪とのたたかい(2/2)

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