墓標そばの木、夫婦は赤パーカ着せた 日航機乗った息子(朝日)
墜落事故で失った娘へ 完成まで15年、千羽鶴を2人に(朝日)
単独機の事故としては史上最悪の520名が死亡した日航123便墜落事故から33年を迎えた御巣鷹では、例年通り多くの遺族に加え、他の事故や災害で犠牲になった人の遺族も慰霊登山をした。東日本大震災による津波で息子さんを亡くした七十七銀行女川支店員の遺族も4度目の慰霊登山だ(参考記事)。時を超え、場所を超え、災害や事故など「企業による過失犯罪」の犠牲となった人の関係者の多くを引き付ける「磁場」として、御巣鷹は今年も健在だ。
安全問題研究会は、昨年8月12日にも現地を訪れたが、遺族以外は事故当日の慰霊登山を遠慮してほしいと言われ、入山は断念している(関係記事)。これだけ多くの人がこの事故のことを思い、考え、行動している事実を目の当たりにした当研究会は、この事故に関する限り、みずからの役割は事実上終わったと判断し、慰霊登山は今後しばらくは行わない考えでいる。次に行うのは、早くても節目の35周年か40周年のいずれかになるだろう。
その一方、ここ数年で新たな動きが出てきている分野もある。この事故の原因に関してである。事故20年を過ぎた2005年に、何者かの手によって持ち出されたボイスレコーダーの音声が流出し、メディアで流されたのを境として、原因究明の動きには一区切りがついたと思われた。2000年代後半からしばらくの間、この事故に関する本の出版などが下火になった時期もある。しかし、事故29周年の2014年に「8.12日航機墜落30回目の夏~生存者が今明かす“32分間の闘い”ボイスレコーダーの“新たな声”」(関係記事)が放映されて以降、再びこの事故の原因をめぐる本の出版などが活発化した感がある。端的に言えば、事故調説(圧力隔壁破壊説)対「撃墜/無人標的機衝突説」の闘いが再び激しさを増しているのである。
「撃墜/無人標的機衝突説」を唱える本は、「疑惑 JAL123便墜落事故―このままでは520柱は瞑れない」(角田四郎・著、早稲田出版、1993年)以来、読み応えのあるものは久しく出ていなかったが、昨年7月出版された「日航123便墜落の新事実~目撃証言から真相に迫る」(青山透子・著、河出書房新社)は「撃墜説」を唱える本の中では久しぶりに読み応えのある内容だった。当ブログ管理人が現在、読み進めている本は「日航機123便墜落 最後の証言」(堀越豊裕・著、平凡社新書)だが、こちらは事故調の圧力隔壁説をベースとし、青山説への反論を試みながらも撃墜説を「一笑に付せない」と結局、否定しきれずに終わっている。これらの本については、久しぶりに読後、書評を書いてみようと思っている。当ブログの事故原因に関する最新の見解も、併せて公表できるだろう。
当ブログのおすすめ番組 ボイスレコーダー~残された声の記録~ジャンボ機墜落20年目の真実(2005年放送,TBS)
墜落事故で失った娘へ 完成まで15年、千羽鶴を2人に(朝日)
単独機の事故としては史上最悪の520名が死亡した日航123便墜落事故から33年を迎えた御巣鷹では、例年通り多くの遺族に加え、他の事故や災害で犠牲になった人の遺族も慰霊登山をした。東日本大震災による津波で息子さんを亡くした七十七銀行女川支店員の遺族も4度目の慰霊登山だ(参考記事)。時を超え、場所を超え、災害や事故など「企業による過失犯罪」の犠牲となった人の関係者の多くを引き付ける「磁場」として、御巣鷹は今年も健在だ。
安全問題研究会は、昨年8月12日にも現地を訪れたが、遺族以外は事故当日の慰霊登山を遠慮してほしいと言われ、入山は断念している(関係記事)。これだけ多くの人がこの事故のことを思い、考え、行動している事実を目の当たりにした当研究会は、この事故に関する限り、みずからの役割は事実上終わったと判断し、慰霊登山は今後しばらくは行わない考えでいる。次に行うのは、早くても節目の35周年か40周年のいずれかになるだろう。
その一方、ここ数年で新たな動きが出てきている分野もある。この事故の原因に関してである。事故20年を過ぎた2005年に、何者かの手によって持ち出されたボイスレコーダーの音声が流出し、メディアで流されたのを境として、原因究明の動きには一区切りがついたと思われた。2000年代後半からしばらくの間、この事故に関する本の出版などが下火になった時期もある。しかし、事故29周年の2014年に「8.12日航機墜落30回目の夏~生存者が今明かす“32分間の闘い”ボイスレコーダーの“新たな声”」(関係記事)が放映されて以降、再びこの事故の原因をめぐる本の出版などが活発化した感がある。端的に言えば、事故調説(圧力隔壁破壊説)対「撃墜/無人標的機衝突説」の闘いが再び激しさを増しているのである。
「撃墜/無人標的機衝突説」を唱える本は、「疑惑 JAL123便墜落事故―このままでは520柱は瞑れない」(角田四郎・著、早稲田出版、1993年)以来、読み応えのあるものは久しく出ていなかったが、昨年7月出版された「日航123便墜落の新事実~目撃証言から真相に迫る」(青山透子・著、河出書房新社)は「撃墜説」を唱える本の中では久しぶりに読み応えのある内容だった。当ブログ管理人が現在、読み進めている本は「日航機123便墜落 最後の証言」(堀越豊裕・著、平凡社新書)だが、こちらは事故調の圧力隔壁説をベースとし、青山説への反論を試みながらも撃墜説を「一笑に付せない」と結局、否定しきれずに終わっている。これらの本については、久しぶりに読後、書評を書いてみようと思っている。当ブログの事故原因に関する最新の見解も、併せて公表できるだろう。