房総沖で「スロー地震」…収束へ?でも注意を(読売新聞) - goo ニュース
昨年末からM4~5級の群発地震が続いている千葉県沖で、スロースリップが発生していたことを防災科学技術研究所が発表した。すでに収束に向かっているという。気がかりなのは、千葉県沖でのスロースリップの発生頻度が最近非常に増えていることだ。前回のスロースリップは2011年10月に観測され、わずか2年3ヶ月しか経っていない。2011年10月のスロースリップも4年ぶりの発生だったが、それ以前は6~7年周期での発生だったから、「周期が短くなった」として騒がれた。
スロースリップはスロー地震とも呼ばれ、地表の揺れを伴わずに地下のプレート境界だけが通常の地震よりもゆっくりと動く現象だ。プレート境界型地震が発生する直前にも観測されるとされるが、こちらは前兆滑り(プレスリップ)と呼ばれ区別される。東海地震の予知は、この前兆滑りの観測として行われている。
日本近海のプレート境界の概念は上の図の通りだ。千葉県沖を含む関東沖では、4つのプレートが移動しながらぶつかり合うという世界的にも例のない珍しい場所にある。
今回のスロースリップが大地震の前兆かどうかについては、相反する2つの考え方ができる。1つ目は、プレート同士が押し合うことによって溜まる固着域(アスペリティ;ぶつかり合う2つのプレート同士が密着している区域)のストレスが、スロースリップによってある程度発散されるという考え方である。この考え方に立てば、スロースリップはプレート境界型地震の発生を遅らせ、あるいはその規模を小さくする効果を持つ、ということになる。
2つめの考え方は、これがスロースリップではなく前兆滑りだとする考え方である。この考え方に立った場合、結論は逆になり「大地震の発生が迫っている」ということになる。
今のところ、どちらに相当するのか当ブログが判断をするのは極めて困難である。ただ、上記のどちらの考え方を採るとしても、「千葉県沖のプレート境界にかかる力が3.11以降、以前より増している」ことだけは確実に言える。スロースリップの発生間隔が以前より短くなっていることがその証拠である。長期的(数十~数百年スパン)で見た場合には、大地震の発生間隔は以前より短くなる、あるいは地震の規模は以前より大きくなる方向だと考えなければならないであろう。念のため、首都圏~東北にお住まいの方は警戒を怠りなくするほうがいい。
昨年末からM4~5級の群発地震が続いている千葉県沖で、スロースリップが発生していたことを防災科学技術研究所が発表した。すでに収束に向かっているという。気がかりなのは、千葉県沖でのスロースリップの発生頻度が最近非常に増えていることだ。前回のスロースリップは2011年10月に観測され、わずか2年3ヶ月しか経っていない。2011年10月のスロースリップも4年ぶりの発生だったが、それ以前は6~7年周期での発生だったから、「周期が短くなった」として騒がれた。
スロースリップはスロー地震とも呼ばれ、地表の揺れを伴わずに地下のプレート境界だけが通常の地震よりもゆっくりと動く現象だ。プレート境界型地震が発生する直前にも観測されるとされるが、こちらは前兆滑り(プレスリップ)と呼ばれ区別される。東海地震の予知は、この前兆滑りの観測として行われている。
日本近海のプレート境界の概念は上の図の通りだ。千葉県沖を含む関東沖では、4つのプレートが移動しながらぶつかり合うという世界的にも例のない珍しい場所にある。
今回のスロースリップが大地震の前兆かどうかについては、相反する2つの考え方ができる。1つ目は、プレート同士が押し合うことによって溜まる固着域(アスペリティ;ぶつかり合う2つのプレート同士が密着している区域)のストレスが、スロースリップによってある程度発散されるという考え方である。この考え方に立てば、スロースリップはプレート境界型地震の発生を遅らせ、あるいはその規模を小さくする効果を持つ、ということになる。
2つめの考え方は、これがスロースリップではなく前兆滑りだとする考え方である。この考え方に立った場合、結論は逆になり「大地震の発生が迫っている」ということになる。
今のところ、どちらに相当するのか当ブログが判断をするのは極めて困難である。ただ、上記のどちらの考え方を採るとしても、「千葉県沖のプレート境界にかかる力が3.11以降、以前より増している」ことだけは確実に言える。スロースリップの発生間隔が以前より短くなっていることがその証拠である。長期的(数十~数百年スパン)で見た場合には、大地震の発生間隔は以前より短くなる、あるいは地震の規模は以前より大きくなる方向だと考えなければならないであろう。念のため、首都圏~東北にお住まいの方は警戒を怠りなくするほうがいい。