法務問題集

法務問題集

商法 > 商行為 > 匿名組合

2014-07-10 00:00:00 | 商法
【問題】
01. 匿名組合契約とは、一方当事者が他方当事者の営業のために出資し、営業から発生する利益の分配を約する契約をいう。

02. 匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。

03. 匿名組合員は、財産を出資の目的にできる。

04. 匿名組合員は、信用を出資の目的にできる。

05. 匿名組合員は、労務を出資の目的にできる。

06. 匿名組合員は、営業者の業務を執行できない。

07. 匿名組合員は、営業者を代表できない。

08. 匿名組合員は、営業者の行為について第三者に権利や義務を有しない。

09. 自身の商号等を営業者の商号として使用することを許諾した匿名組合員は、商号の使用以後に発生した債務を営業者と連帯して弁済する責任を負う。

10. 重要な事由がある場合、匿名組合員は裁判所の許可を得て営業者の業務や財産の状況をいつでも検査できる。

11. 匿名組合員が破産手続き開始の決定を受けたことは、匿名組合契約の終了事由に該当しない。

12. 匿名組合契約が終了した場合、原則として、営業者は匿名組合員に出資額を返還しなければならない。

13. 匿名組合契約の終了時に出資が損失で減少していた場合、営業者は匿名組合員に減少額を填補して出資額を返還しなければならない。

【解答】
01. ○: 商法535条(匿名組合契約)

02. ○: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)1項

03. ○: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)2項

04. ×: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)2項
匿名組合員は、金銭その他の財産のみをその出資の目的とすることができる。

05. ×: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)2項
匿名組合員は、金銭その他の財産のみをその出資の目的とすることができる。

06. ○: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)3項

07. ○: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)3項

08. ○: 商法536条(匿名組合員の出資及び権利義務)4項

09. ○: 商法537条(自己の氏名等の使用を許諾した匿名組合員の責任)

10. ○: 商法539条(貸借対照表の閲覧等並びに業務及び財産状況に関する検査)2項

11. ×: 商法541条(匿名組合契約の終了事由)3号
前条の場合のほか、匿名組合契約は、次に掲げる事由によって終了する
 (略)
 3 営業者又は匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたこと。

12. ○: 商法542条(匿名組合契約の終了に伴う出資の価額の返還)本文

13. ×: 商法542条(匿名組合契約の終了に伴う出資の価額の返還)但書
出資が損失によって減少したときは、その残額を返還すれば足りる

【参考】
匿名組合 - Wikipedia