
何気なく大阪駅のホームにいると、写真の12系客車に久しぶりに再会した。
旧国鉄の客車の中では、主に急行用車両として40年ちょっと前から活躍してきた。もっとも、私が鉄の道にのめり込んだその40年ちょっと前ぐらいは、当時の山陰線などはいわゆる雑形客車が普通に走っていた。扉は手動で開きっぱなし、イスはヘタすりゃ木造であった。
そんな中で、この12系は子ども心にもものすごく新鮮に見えた。もちろん当時なので外見も車内もピカピカだし、4人掛けクロスシートの背もたれの取手の大きさからして新しかった。
マニアックな話ついでに言えば、古いキハ28・58などの肘掛けは少しピンとハネていたが、新しい12系やキハ65などは肘掛けが地面に平行でまっすぐだった。
ブルートレイン全廃に象徴されるように客車の需要が減ったなかで、この12系などは季節列車や団体専用の臨時列車などでしか見られなくなったのだが、客車というのは独特の旅情がある。動力を持たないぶん、電化区間は電気機関車が牽引し、非電化区間はディーゼル機関車が牽引するなど…
…あぁ、12系を見ていたら俄かに里心ならぬテツ心が芽生えてきた。
この春も「青春18きっぷ」で、旅しようっと!