
今日の朝日新聞社説「消費増税は予定通り実施すべきだ」に、ヒジョーに残念な思いになった。
一昨年の消費増税による経済の停滞で、デフレは一向に改善せずGDPも2期連続マイナス。この日の1面トップでも「官製春闘 3年で頭打ち」と、アベノミクスが失敗であった事を間接的に報じている。
しかし何故、消費増税だけは予定通り実施せよと強弁するのか。新聞にだけ軽減税率が適用されたのを反故にされるのが、そんなにイヤなのか?とうがった見方をしてしまいたくなる。
いや、この国の財政が逼迫しており、健全化が必要なのはよく分かっている。社会福祉を充実させ、例の「保育園落ちた日本死ね!」などという哀しいブログが書かれないような社会の実現に向け努力せねばならないのは、誰だって理解している。
しかしそれは、この国家予算が正しく配分され、正しく使われていると客観的に認識されたうえで収入が不足しているのなら致し方ないのだが、その検証をマスコミは果たしてやっているのか。
東日本大震災の復興予算も正しく消化されているとは言い難いが、それを指摘する論調は一切見受けられない。
安倍首相が、この2年余りで海外にバラまいた総額は数十兆円にものぼる。海外ではやたらと気前が良いくせに、国内ではカネが足りないから増税に走る。もっとも、消費増税をブチ上げたのは政権時代の民主党なのだが、増税せねばならないほど我が国が逼迫していると言うなら何故これらのバラマキを誰も指摘しないのか。
海外で数十兆円、国内では1千万人のお年寄りに選挙対策で3万円?冗談もたいがいにしていただきたい。
記者クラブが官邸に飼い慣らされ、政府にとって不都合な事が書きにくいというのはもはや世間にバレバレなのだ。
首相のバラマキをはじめとする税金のいびつな使われ方を指摘する事もなく、市民の暮らしより財政健全化のために増税を支持する新聞は、一体誰の味方なのだろうか…