“籠花入”は風炉の時期の花入れとして、定番ですが、
名品や古作は、季節を問わず使われます。
薄、萩、吾亦紅、水引、紫式部を、竹組籠花入れ
『桂籠(かつらかご)』にて活けてみました。
ススキに吹く風の如く、さわやかな趣が醸しております。
『桂籠』の特徴として、
全体的に丸みを帯びており、
丸い底には四つの角のような足が立ち、
胴が一段と大きく張っております。
口も窄んだ形で、蛇腹に縁巻されており、
胴の上半分は少し隙間をあけて編まれ、
下半分を詰めて編むことにより、
上下の網目模様が逆になっております。
本歌、銘:桂川(茶道大辞典より)
本歌の『桂籠』が、名品と言われる訳として
利休居士が、京都の桂川のほとりで漁夫の腰のビクを
気に入り、譲ってもらわれ、持ち帰ると、
早速花入れ仕立て、活けられたそうです。
その後、子の少庵から孫の宗旦に渡り、
次に宗旦に師事した山田宗徧に伝えられ、
銘「桂川」として箱書きや添え書きをされております。
また吉良上野介邸での赤穂義士討ち入り当日の茶会に、
茶室に『桂籠』が用いられており、
義士の方が、『桂籠』を首の代わりに白絹につつみ、
槍の先につけたと言われ、疵も残っているそうです。
この討ち入りの当日の茶会は冬、これだけでも
『桂川』は名品とされていたことが良くわかりますが、
赤穂義士の件により“名品桂籠”の名を不動のものに。
現在は、神戸の香雪美術館で出会えます。
名品や古作は、季節を問わず使われます。

薄、萩、吾亦紅、水引、紫式部を、竹組籠花入れ
『桂籠(かつらかご)』にて活けてみました。
ススキに吹く風の如く、さわやかな趣が醸しております。

『桂籠』の特徴として、
全体的に丸みを帯びており、
丸い底には四つの角のような足が立ち、
胴が一段と大きく張っております。
口も窄んだ形で、蛇腹に縁巻されており、
胴の上半分は少し隙間をあけて編まれ、
下半分を詰めて編むことにより、
上下の網目模様が逆になっております。

本歌の『桂籠』が、名品と言われる訳として
利休居士が、京都の桂川のほとりで漁夫の腰のビクを
気に入り、譲ってもらわれ、持ち帰ると、
早速花入れ仕立て、活けられたそうです。
その後、子の少庵から孫の宗旦に渡り、
次に宗旦に師事した山田宗徧に伝えられ、
銘「桂川」として箱書きや添え書きをされております。
また吉良上野介邸での赤穂義士討ち入り当日の茶会に、
茶室に『桂籠』が用いられており、
義士の方が、『桂籠』を首の代わりに白絹につつみ、
槍の先につけたと言われ、疵も残っているそうです。
この討ち入りの当日の茶会は冬、これだけでも
『桂川』は名品とされていたことが良くわかりますが、
赤穂義士の件により“名品桂籠”の名を不動のものに。
現在は、神戸の香雪美術館で出会えます。