気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

最後の大炉稽古に『紅炉一点雪』を

2016-02-28 18:08:37 | お稽古
奈良は今週末3日とも、氷点下2℃前後とまだまだ寒く、
お水取り(修二会)が終わらないと、
奈良には春が来ないとされております。
今日は、如月のお稽古の最終日、大炉稽古も・・・
名残りおしいものです。
 

名残?とはいえませんが、早く春を招きたく玄関のしつらえは
紅炉一点雪』(こうろいってんのゆき)を、
『紅』つながりを考え、選んでみました。
 
2月初旬頃の最も寒い時期に、よく掛けられるお軸ですが、
碧巌録の南泉一円相の垂示の項に
「荊棘林を透る衲僧家、炉上の一点の雪の如し」からで、
 ”煩悩、執着のいばらの林を透りぬけて来た禅の僧ならば、
  真紅に炎を上げて燃えさかる鉱炉の上に、
  一片の雪が舞い落ちたとしてもシュンともいう間もなく、
すぐに消えてしまだろう”
有馬頼底さんは、この言葉を、
 ”おけいこの大変さをことばや顔に出さずに、
 淡々としてお茶に専念する人が本当の茶人である
”と

床には「春嬉と紅梅」を掛け

棗も『春秋棗』の「紅梅」を
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『紅』つながりになっておりますでしょうか。

お稽古は二人、早めに来られ、
二階でサッと着物に召し替えられ、始まりました。
棚のお薄点前ですが、やはり勝手が違うようです。
椿餅も喜んでいただき、

楽しくお稽古を終えることができました。

でも私には仕事が残っております。
広口釜のお湯を取り去り、乾かします。

残り火も無くなり、広口釜も乾き切りました。

来年まで、お道具はお休みで、仕舞わなければ、
そして大炉から灰を取り去り、
きれいにお掃除もしなくてはいけません。
それから、灰も・・・
まだまだお仕事が残っていますね。

愚痴を言ってはダメですね。
茶道を嗜むものとして
紅炉一点雪』の深い意味を考え直さなくては。