学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

ライティング

2019-01-06 20:21:18 | 仕事
今日も見事な晴天です。昨夜、熱のせいか、体がやたらと熱くなり、難儀しましたが、目覚めたら風邪の症状は全くなくなっていました。確か『フランクリン自伝』のなかに、風邪を治すには冷たい水をひたすら飲めばいい、というようなことが書いてあったのを思い出します。それが正しい風邪の治し方なのかはわかりませんが、私の場合はとりあえずお腹に入るだけ徹底して食べて、早く眠って治す方法で乗り切っています。何はともあれ、長引かずに良かったです。

今日も引き続き、企画展の準備をしました。今日はライティングの作業。ライティングとは、作品に当てる照明の調整のことです。ライティングは奥が深く、上手ければ作品がグッと引き立ちますし、悪ければどんな素晴らしい作品でも台無しになる可能性があります。また、作品保護の観点からも重要で、それぞれ作品の素材によって望ましい照度は決まっており、それ以上に当てると作品が劣化してしまいます。特に紙を支持体としたものは要注意です。私の場合は、作品1点ずつの照明を調整したあと、いったん展示室から出て、事務室や廊下、外で別の光に目をならした後に、再び展示室に戻り、部屋全体の照明を見渡してそのバランスを最終確認します。お客様が外から美術館の展示室に入ってきたときの目と同じ状態に作っておき、それで確認をするのです。ライティングはなかなか大変な作業ですが、企画展準備終盤の仕事として重要であり、また奥が深くて楽しい仕事でもあります。私はライティングを、博物館での研修はもちろんですが、変わったところではデパートのショーウィンドウなどを見て回り学びました。学べる機会はいくらでもあるというわけですね。

明日は月曜日で仕事がおやすみですので、ゆっくり読書をして過ごす予定です。明日も良い天気でありますように。