(1)韓国は正月を旧暦で祝う。今年は1月31日が元旦「ソルラル」となる。
旧正月の連休は、多くの人が故郷に帰り、家族と共に過ごす。
最近は、正月や秋夕(中秋)が、「楽しさ・家族団欒」より、「ストレス・鬱病・離婚」象徴するものに変わっている。
(2)正月と秋夕に行う茶礼(チャレ)は、名節(祭日)の中でも韓国人のアイデンティティを代表する風俗習慣だ。先祖の霊を迎え入れるための祭礼で、各家庭で祭壇に20種類以上の食べ物(茶礼床/チャレサン)を供え、拝礼など一連の儀式を行った後、墓参りに行く。
先祖を供養する儀式に使う食べ物などの準備は女性が担う。膨大な時間と労力を要する大変な作業だ。名節がくる前に頭痛や疲労に悩まされて、「名節症候群」なる言葉が生まれるくらいだ。
他方、男性は、親戚や友人と酒を飲んでばかりで、妻を手助けすることはほとんどない。そもそも、韓国男性の家事労働時間は、1日平均45分で、経済協力開発機構(OECD)諸国中、最も短い。
(3)女性が、家父長的な雰囲気の下で不平等な待遇を受ける。・・・・これが原因で、この5年間、正月と秋夕直後の離婚件数が増えている。
名節による離婚には、宗教的理由がからむこともある。大多数のキリスト教信者は、祭事参加をタブー視する。しかし、妻が信仰に基づいて先祖祭事を拒否すると、夫の実家との間に摩擦が生じる。この結果、夫婦間の不和も激しくなり、夫が妻を暴行したり、妻が家出したりして夫婦関係が破綻する。なかには、離婚訴訟が提起された事例もある。
(4)時代とともに家族関係は変わっていく。
しかし、正月などの行事では、時代とともにの変化に逆行しているかのように、先祖崇拝と親孝行が強制される。家父長的な復古主義が支配的になる。
夫の実家の優位が薄れ、夫婦平等を目指す家族が多い中、この風習は今後どう変わっていくか。
□キム・ミカ(金美佳、ソウル在住ライター)「近年、正月直後の離婚件数が急増 妻の負担重い家父長的行事が原因」(「週刊金曜日」2014年1月17日号)
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旧正月の連休は、多くの人が故郷に帰り、家族と共に過ごす。
最近は、正月や秋夕(中秋)が、「楽しさ・家族団欒」より、「ストレス・鬱病・離婚」象徴するものに変わっている。
(2)正月と秋夕に行う茶礼(チャレ)は、名節(祭日)の中でも韓国人のアイデンティティを代表する風俗習慣だ。先祖の霊を迎え入れるための祭礼で、各家庭で祭壇に20種類以上の食べ物(茶礼床/チャレサン)を供え、拝礼など一連の儀式を行った後、墓参りに行く。
先祖を供養する儀式に使う食べ物などの準備は女性が担う。膨大な時間と労力を要する大変な作業だ。名節がくる前に頭痛や疲労に悩まされて、「名節症候群」なる言葉が生まれるくらいだ。
他方、男性は、親戚や友人と酒を飲んでばかりで、妻を手助けすることはほとんどない。そもそも、韓国男性の家事労働時間は、1日平均45分で、経済協力開発機構(OECD)諸国中、最も短い。
(3)女性が、家父長的な雰囲気の下で不平等な待遇を受ける。・・・・これが原因で、この5年間、正月と秋夕直後の離婚件数が増えている。
名節による離婚には、宗教的理由がからむこともある。大多数のキリスト教信者は、祭事参加をタブー視する。しかし、妻が信仰に基づいて先祖祭事を拒否すると、夫の実家との間に摩擦が生じる。この結果、夫婦間の不和も激しくなり、夫が妻を暴行したり、妻が家出したりして夫婦関係が破綻する。なかには、離婚訴訟が提起された事例もある。
(4)時代とともに家族関係は変わっていく。
しかし、正月などの行事では、時代とともにの変化に逆行しているかのように、先祖崇拝と親孝行が強制される。家父長的な復古主義が支配的になる。
夫の実家の優位が薄れ、夫婦平等を目指す家族が多い中、この風習は今後どう変わっていくか。
□キム・ミカ(金美佳、ソウル在住ライター)「近年、正月直後の離婚件数が急増 妻の負担重い家父長的行事が原因」(「週刊金曜日」2014年1月17日号)
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