講座や研修の場面で、ときどきですが
「ファシリテーション」を「アサーション」とカン違いされる方がいらっしゃいます。
もちろん、ファシリテーションの場面でアサーション的コミュニケーションを
取ることは良いと思いますが、
「ファシリテーション」と「アサーション」は根本が違うので
その違いはご理解頂いておいた方が良いと思います。
「アサーション」はそもそもが「自己主張」です。
「自己主張」を如何に攻撃的でもなく、消極的過ぎることも無く、
相手にできるだけ受け取りやすい言い方で伝えるか?ということです。
そこに気配りするのは大変良いことだと思いますが、
それでも「自己主張」であることに変わりはなく、
「ファシリテーション」で大切にしている
一人ひとりの満足と組織の成果を求めることがありません。
どちらが良いとか悪いではなく、
根本と言うかベースが違うことをご理解頂ければと思います。
相手に自分の思っていることを上手く伝えることのできない方にとっては
アサーションを学ぶことも大切です。
ただ、ファシリテーションの場面では、例えそのような場面であっても、
その場に居る人一人ひとりの満足とその組織やチームの成果を考えて、
その「場」に貢献することが求められます。
ファシリテーションは単なる上手なコミュニケーションではないということです。
組織の成果向上や目的達成に必要な「行動」全てがファシリテーションなのです。