ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.8.25 ハーセプチン107回目

2010-08-25 22:42:12 | 治療日記
 処暑を過ぎてもいまだに朝から厳しい暑さ。今日は最寄り駅での電車の遅れで乗換駅でも一台乗り遅れ、病院着がいつもより10分ほど遅くなった。
 受付後、まず、2階のレントゲンへ。殆ど待たずに撮影して頂き、1階に下りて内科受付。15分ほどして中待合へ、その後15分ほどして診察室へ入った。
 ここ1週間は深呼吸をすると右の肩甲骨が痛む感じで、のどの下から胸部にかけての圧迫感があることについてお話する。レントゲンの結果が6月、7月、8月と3か月分並べて画面に出ており、やはり左右の影がはっきり大きくなっている。両方とも元々ある2箇所で、それ以外に新たな影はない。ゆっくりであるが、大きくなる傾向なので、今の治療はパワー不足だと思う、とのこと。腫瘍マーカーの上昇、画像上の変化、痛み等の症状が3つ揃っているので、今後の考え方としては4つほど選択肢がある、との説明があった。
1つめ:ゆっくりなので、このまま様子を見る。(痛みがあり、治療を変えるお告げであるため、薦めない。)
2つめ:アンスラサイクリン系の抗がん剤 脱毛、嘔吐等の副作用が大きい。(ようやく来月美容院に行こうと思っているので、これは勘弁してほしい、と言う。)
3つめ:現在のハーセプチンに上乗せして相性の良い内服の抗がん剤ゼローダ 副作用は指や手の皮膚が荒れて皮がむける手足症候群。皮膚症状として個人差はあるが、顔、手などに色素沈着。
4つめ:現在のハーセプチンをやめて内服同士の抗がん剤タイケルブ(HER2陽性用)とゼローダの併用。タイケルブは単独でもよいが、ゼローダと併用すると効果が期待できる。副作用は飲み薬同士であるが、かなりきつい下痢、皮膚障害(ゼローダ)、発疹(タイケルブ)
 これまで使っていない薬を使う方が良いのだろうが、タイケルブをずっと続けるよりもハーセプチンをずっと続ける方が副作用的には楽である。いったんハーセプチンをやめてタイケルブとゼローダを使った後、再度ハーセプチンで症状が落ち着いている人もいるので、ハーセプチンをやめたからといってもうハーセプチンを使えない、というわけではない。

 ここまで説明して頂いて、「まだ使っていない抗がん剤ナベルビンはどうですか。」と質問したところ、一番副作用が軽くハーセプチンとの相性もよく効果が期待できるし、脱毛もない、初回も入院の必要はなく外来でOKということでナベルビンの上乗せを選択することにした。
 ただし、来週からスタートではなく、来週の採血の結果腫瘍マーカーが上昇していれば観念するので、再来週からスタートということで。
 また、心毒性のハーセプチンが2年以上になるので、次週は採血後に心エコーもお願いした。
 今後は2週続けてナベルビン+ハーセプチン、1週お休みしてハーセプチンのみ、を続けられるだけ続けることになる。ヒスロンHが残り1週間分あるが、飲みきってしまうように、とのこと。来週の採血結果はヒスロンHとハーセプチンの治療結果となる。今後もゾメタは続けるが、CTは前回撮影してから2ヶ月しか経っていないので次回はナベルビンの効果測定のタイミングでよい、とのこと。
 そろそろかな・・・という気持ちはあるにはあったが、ヒスロンHが2ヶ月で奏功せず、の結果とは思いたくなかったので、わかってはいたけれど、いよいよホルモン治療終了でエンドレスの抗がん剤治療になるのだ、と思うとやはり情けないことに平静ではいられず、長いこと同じ治療をされていたあけぼの会のKさんにメールしてしまった。
 10分ほど待ってから処置室に移動、一番奥の椅子を確保。血圧測定後、ベッドに移って針刺をした後、薬が届くのを待ってお昼前からハーセプチン開始。看護師さんにお願いしてナベルビンの治療の小冊子と抗がん剤投与時の自己管理表ノートを頂き、目を通す。

 今日は2冊読めた。
 1冊目は鈴木光司さんの「鈴木光司と13人の父『父親業は愉快だ!』」(新潮文庫)。「リング」「らせん」などの作品で有名な鈴木さんはお嬢さん2人の育児経験者。父親業には一家言ある著者が椎名誠、羽生義治、タケカワユキヒデら13人の父親と語り合った対談集。個性溢れる父同士が向かい合えば、それぞれ独自のポリシー、ユニークな育児論も飛び出して・・・。父親参加で家庭をいつも愉快にしよう、と裏表紙にあるとおり実に楽しく読めた。そう、お父さんが子育てに参加しないのは絶対もったいない、とつくづく思う。
 2冊目は勝間和代さんの「読書進化論 人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか」(小学館101新書)。恥ずかしながら彼女の著作を読むのは初めて。題名につられて手に取ったのだが帯に「本は、あなたの人生を豊かにし、あなたを進化させていきます。」とあったわりには技術的な話題とこれまでの著書の紹介等が多かったような・・・。

 2時間かかって無事に点滴が終了。会計をすませて外に出る。今日は薬をもらって帰る予定だったが、もうヒスロンHはいらないのだな、と思いつつ。地面のコンクリートからは湯気が出そうに暑い。遅いランチをゆっくりとって、買い物をしながら・・・で帰宅は遅くなってしまった。

 夜はプチ虹のサロンのSさんと長電話。いろいろな思いを本音で話せて本当に有難い。感謝である。
 とにかく、これからも何とか前を向いて頑張っていこう、と改めて思う。
コメント
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