ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.6.30 エンハーツ17クール目さらに減量13回目投与後1週間目のこと いまだばらばら・・・

2021-06-30 22:00:23 | 日記
 在宅勤務翌日の水曜日。早くも水無月最終日。2021年も文字通り半分が過ぎてしまった。毎日が過ぎるのがなんと早いことか。月の半分が体調悪く思うように動けないことを考えれば、実感としては3か月くらいの感じなのだけれど・・・。

 夫は変則で今日が休務日。すっかり我が仕事のように朝食の準備をしてくれる。まだナウゼリンの世話にならないと朝食をお腹に入れる気分になれないが、吐き気は大分楽になってきた。
 久しぶりに温かいシナモンロールの朝食。ジューシーな桃も佐藤錦もゴールデンキウイも美味しいと感じられる。バナナスムージーはなんとかグラス3分の1飲み切れた。ダージリン紅茶の味は相変わらずわからないけれど、青いヨーグルトはすんなりお腹に入った。

 食後の薬一式は今日も5種類。カルニチン欠乏症用の薬であるエルカルチンを2錠、疲労止めとして飲んでいるが相変わらずウッとなる臭さ。
 職場用にはペットボトルの195ミリリットルのお茶を持った。だるさ、疲労感はまだまだだ。
 今朝も朝食前にすんなり普通便と思ったら、食後にはまた軟便になった。ミヤBM錠を毎食後飲む生活からは、今の治療を続けている限り解放されないだろう。

 職場では7月1日異動がある。挨拶廻りをしている職員もいて、人の出入りが多く、なんとなく忙しない雰囲気である。こうして人様を送り出すのもこれが最後か。来年3月には自らが卒業、送り出される立場になる。泣いても笑っても残すところあと9か月。

 これまで36年3か月働いて毎月、かなりの額の保険料や年金の掛け金を収めてきた。
 先日ねんきん定期便が来ていた。定年まで37年働くということは444カ月掛け金を納めることなのだ、と改めて思った。高額な医療費を負担して頂くことで組合にはご迷惑をかけている身ではあるけれど、見ればこれまでに2000万円弱の掛け金を収めている。塵も積もれば、である。

 一口に444か月と言われても、たった444ヶ月なのか、444か月もなのか、正直よく分からない。まあ、人生100年時代、60歳できっぱり辞めます、なんていうのは今では珍しいのかもしれない。
 100歳まで生きたとして1,200か月、23歳から70歳まで47年働いたら564か月。さらにあと3年働けば半世紀50年。600カ月の間、元気に働いて掛け金を収めることが出来る人は、自身の健康にも家族の健康にも、自分を取り巻く環境にも恵まれている人ではないだろうか。

 コロナ禍になって歓送迎会等もなくなった。ワクチン接種が順調に進み、集団免疫の状況にもよるだろうけれど、今年度末も恐らく大々的な集まりはないだろうから、文字通りポンコツな老兵は去り行くのみ。静かに席を離れることになるだろう。
 直前になってアタフタとしないように少しずつ準備をしておきたいと思うが、とにかく月のうち10日ないし20日調子が悪いとなると、なかなか思うに任せないのが気がかりだ。

 足が萎えないように、出勤時の昼休みは頑張って駅前のカフェまで歩いている。
 やはり遠い。マスクのせいもあり、息が切れる。店内はそれなりに混んでいる。今日は一昨日に懲りて、迷わず温かい飲み物を頂いた。
 今日は生協のお届けの日だった。普段なら帰宅後エッチラオッチラ取り込むのだけれど、夫が在宅で収納も全て完了していて助かった。誰かが日中家にいてくれるということは本当に凄いことだ。

 あとはこのだるさ、疲労感が明日以降少しずつ消えてくれますように。週末はまた楽しい予定を少しずつ再開出来ればと思う。

 日めくりカレンダーも今月は今日でおしまい。「病気に慣れた」だそう。コメントは「具合が悪くなって心配になった。病名を聞いてショックを受けた。そして今は・・・・・、病気であることに慣れた。もう私は、病気のプロですね」だそう。

 私は、と言えば「慣れて」はいない。まあ、ステージⅣのがん患者を13年半もやっていれば、自分の病気については熟知しているつもりだ。けれど、病気も生き物であって、状況は変わる。だから常に学ぶことは必要だし、もういいか、と安易に「慣れて」しまってはいけないような気がしている。
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2021.6.29 エンハーツ17クール目さらに減量13回目投与後6日後のこと  ゴロゴロ・・・

2021-06-29 21:22:42 | 日記

 今日は在宅勤務。
 アラームが鳴る1時間ほど前にお手洗いに起きた。相変わらず気分の悪さは続いている。ふらつきもある。伝い歩きでベッドに戻って二度寝する。
 気づいたらアラームを消して30分近く寝直してしまっていた。リビングに行ったら、夫は一人でさっさと朝食を済ませ出かける用意をしていた。嗚呼・・・全くアテにされていないことを喜ぶべきや否や。

 と、いきなり腹痛だ。昨日、一昨日はちょっぴりのうさぎさん便だったが、昨夜夫が作ってくれた海老とキャベツのパスタとレンチン唐揚げに、それぞれレモン汁をたっぷりかけてお腹に入れたら、今日はすんなり普通便が排出出来た。それで、良かった!と思ったけれど、その後がいけなかった。
 朝食を摂る暇もなくまたお手洗いへ。お腹がなかなか空っぽにならない。腹痛は続く。結局、水様便までにはならなかったが、軟便まで4回。吐き気が大分収まってきてようやく食事が摂れるようになると、またしてもこのパターンだ。腹痛で食べるのが怖くなる。どうしたものか。
 腹痛が収まるまで海老の形になってソファで息を殺して過ごす。

 夫を送り出し、恐々5日ぶりにチョコクロワッサンから解放されてドーナツを1つ。朝から甘いものばかりなのだけれど、普段から低血糖気味なのでその予防でもある。沖縄マンゴーを半分と佐藤錦5粒。青いアロエヨーグルトもバナナスムージーをグラス半分飲み切れた。気持ち悪さから完全に開放されてはいないけれど、昨日より明らかに空腹感が勝っている。紅茶や水の味はわからないのがいまいちだけれど、お腹が空っぽですっきりしたので大分楽だ。吐き気と身の置き所のないヘトヘト状態からお腹ゴロゴロ状態を経て、少しずつ回復に向かうというわけだ。わかってはいるけれど、毎回しんどいことは変わらない。

 お手洗いに頻繁に行かなければならない日、在宅勤務で居られるのは本当に有難い。特に今日はお天気も悪い。ただでさえ鬱陶しくて頭が重いこの季節、やはり3週間に一度治療後に漏れなく付いてくる副作用はきつい。まあ、明日で治療から1週間だから、後戻りせずに上向きになってくれる筈の体調とうまく付き合いながらやり過ごすしかない。

 結局、外に出たのは新聞を取りに階下まで降りただけ。勤務後に簡単に夕食の支度とお風呂洗いだけした。それでもお腹に力が入らないので疲れやすく常に眠い。

 今日の日めくりカレンダーは「病人同士が話し合うと元気になる!」。コメントは「病気の人同士だからわかること、話せることもあります。話すこと、聞くことで元気になりましょう!」だそう。まあ、全く違う病気の人同士ではなかなか難しいことだとは思うけれど。・・・いずれにせよ、直接人と話すこと、人の話を聞くことが以前に比べて格段に出来なくなったコロナ禍の今、病人には辛い季節だろう。
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2021.6.28 エンハーツ17クール目さらに減量13回目投与後5日後のこと  へとへと・・・

2021-06-28 20:22:01 | 日記
 寝たきりふらふらよれよれ状態の2日間が過ぎ、週が明けた月曜日。最高気温は30度に近く蒸し暑いという予報だ。

 夫は休務日。いつもどおりに起きて朝食の準備をしてくれる。ヤクルトでナウゼリンを飲んでから、5日連続のチョコクロワッサンとりんご、ゴ−ルデンキウイ2かけ、佐藤錦3粒。バナナムージーは相変わらず4分の1が飲み切れない。白桃紅茶は、香りはしても味がわからない。気持ち悪さより空腹が勝ってきた感じがする。
 胃が重いのでアロエの青いヨーグルトを頑張ってお腹に入れる。食後の薬一式は今日も5種類。疲労止めとして飲んでいるカルニチン欠乏症用の薬エルカルチン2錠は相変わらず臭い。息を止めて一気にスムージーで飲み下す。気持ち悪い。職場用にはペットボトルの275ミリリットルのお茶を持った。
 廻した洗濯機の洗濯物がちょうど洗い上がったので、夫と一緒に干してから出かける。

 土日ほぼ動けず、食べられずだったから、うさぎさん便がちょっぴり。お腹はモタモタしている。
 気持ちが悪いので、ウエストゴムのスカートで出かける。木曜日にヨレヨレで帰宅してから外の空気を吸うのは、治療後の週明け毎度のことながら、実に80数時間ぶり。足元はふわふわして頼りない。なんとか途中で立ち止まることなく自席まで辿り着けたけれど、マスクが苦しくてすぐに息が上がる。これからもっと暑くなったら、思いやられる。
 
 事務室は出勤している人が少なめで、静かに時間が流れている。メールの返事もそれほど早くない。職員も在宅勤務が多いようだ。去年までとは打って変わって早くも空調が入っているので、人数が少ないと肌寒いくらいに感じる。
 昼休みには頑張って駅前のカフェまで歩いた。いつになく遠く感じる。
 弱り切った足で頑張って歩いたけれど、ヘトヘト。蒸し暑いからと思って冷たい麺と冷たい飲み物にしたら、お店の冷房も効きすぎていて身体が冷えてしまった。失敗だった。どちらかを温かくすればよかったと思ったけれど、後の祭り。

 毎回吐き気が抜けてきてから特に強く感じる疲労感。身体が体幹に向かってちゃんとまとまらず、バラバラ。ちょっとでも力を抜くともう支えていられなくなる感じ。かなりしんどかったものの、なんとか定時まで頑張って、帰宅したらもう電池切れ。手洗いうがい着替えの後は迷うことなくソファと一体化。

 それでも今月2回目のお花が届いていたので、力を振り絞って活けた。沢山蕾をつけたLAリリーが3本、紫色のネギ坊主ギガンジュームが2本、繊細なデルフィニウムが1本とアワが2本。花言葉はそれぞれ「華麗」、「正しい主張」、「清明」、「調和」だという。そろそろお花が長持ちしない季節になってきた。
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2021.6.27 エンハーツ17クール目、さらに減量13回目投与後4日目のこと オンラインフォーラム視聴でぐったり

2021-06-27 21:39:02 | 日記

 昨夜は入浴後、ベッドに入って日付が変わる頃に眠った。殆ど動いていないし日中もウトウト眠ってばかりだから睡眠は足りていたようで、今朝、目だけは覚める。
 けれど、起きて動き出す元気はなし。新聞を取ってベッドで横になったまま読みながらぐずぐず。なんとか午前中に薬を飲まなくては、とリビングに行った。

 空腹は殆ど感じない。ヤクルトでナウゼリンを飲んでから4日連続でチョコクロワッサン1つ、初物の桃を一切れ、佐藤錦2粒、ピンクグレープフルーツを1房。バナナスムージーはグラス4分の一。紅茶はマグカップ半分。胃痛防止の青いアロエのヨーグルトは数日ぶりに頑張って1つ頂いた。
 とにかく気分が悪い。不機嫌そうに不味そうに目の前で食事をされている夫は本当に気の毒。
 
 起きてただ朝食を摂っただけなのにとても疲れて、食後は迷うことなくソファと一体化。ビデオやテレビを流し、ウトウトウトウト。
 直ぐに昼は過ぎて午後。申し込んでいたオンラインフォーラム「がんと生きる~こころとからだ 私らしく~」があったことを思い出して、ヨタヨタしながら書斎に移動する。

 昨年の9月に東京発、10月に長野発、今年1月に神奈川発に参加して、今回は4回目愛知発だ。オンラインだからこそこんなに全国のフォーラムに参加させて頂けるのだから本当に有難いこと。

 今日のプログラムは第1部がスペシャル対談 “大島康徳(元プロ野球選手・プロ野球解説者)×町永俊雄(福祉ジャーナリスト)”で「がんになっても人生フルスィング」だった。
 大島さんは2016年に大腸がんステージⅣが発覚、現在も抗がん剤治療を受けながら仕事を続けているとあった。夫に訊いたら、つい先ごろ息切れしながらTVで大リーグの解説をしていたとのこと。残念ながら先日入院され、今日は参加が叶わず。元気にお仕事されている様子がビデオで流れるとともに、奥様がご自宅からオンラインで登場され、寄り添い方等についてのお話をされた。その間20分ほどだったろうか。体調に波があると仰っていた奥様の涙が辛かった。

 第2部はパネルディスカッション。“がん情報”を味方にする・”寄り添う“ってなんだろう?という2本柱で堀田知光国立がん研名誉総長、三嶋秀行愛知医科大学教授、NPO法人ミーネット理事長花井美紀さんがそれぞれお話をされた。
 がんの情報はどこから得るか、という参加者への質問には病院、患者仲間や家族、テレビや新聞、ネットの4つの選択肢のうち「ネット」からという参加者が51%でトップだった。私もしかり。もちろん玉石混交、9割とすらいわれるインチキ情報には注意しなければならないけれど。

 また、主治医に黙って独自の治療法をしたことがあるか、という質問には「なし」が84%だった。「黙って」とか「治療法」という言葉がネックになっていて、実際には食事療法やサプリメント等も含めてあれこれ試している人はもっと多いのではないかとのことだったが。

 一番心に残ったのは“寄り添いハラスメント”という言葉。
 9年前にGISTを患い今も治療中の谷島さんが放った言葉だ。一見相容れない二つの言葉を結び付けたことで色々な反響があったという。善意の言動(善意だからこそ)で傷つく患者、わかってほしい、でもわかってたまるかという正反対の気持ちがあるという部分にはとても共感出来た。
 人として生きているうえで男性、夫、父親、会社員等々色々なタグが付いている筈なのに、一旦がん患者とになってしまうとそのインパクトが大き過ぎてがん患者というラベルのみになってしまう複雑な気持ちにも頷ける。患者って我儘なのである。

 2時間半、机の前で半ば頽れながら視聴したらかなり疲労困憊した。リビングで横になりながら視聴すればよかったとちょっと後悔。
 そんなわけで、朝食後殆ど飲まず食わずで夕方になった。夫も何も食べていないと言う。私に付き合って何も食べないのでは夫が身体を壊してしまうではないか、と思うが、付き合って何かお腹に入れる元気が出ない。
 薬を飲むために昨日に続いてナウゼリンを飲んで冷凍のスープを頂く。今日はミネストローネ。味がイマイチわからないのだけれど、香りだけは分かる。食後は疲労止めのエルカルチン。

 ぐったりしてソファに横になったらまた夜になってしまった。夫は、夕食は一人で一汁三菜、ちゃんと作って食べていた。ちょっとほっとした。

 一昨日の在宅勤務日から丸3日間籠城蟄居。また靴も履かない、一歩も外にも出ない治療後の週末。母にDuo通話でご機嫌伺い。以前はこんなに具合の悪い顔を見せることは決してなかったのだけれど、それでもスマホのおかげでお互いの顔が見て話せるようになったのは、大きな進歩だ。

 明日は夫が休務日。今日は一日雨の予報だったので洗濯機も廻さなかった。当然掃除はパス。休務日の夫が掃除機をかけてくれるのに頼るのみ、の体たらくだ。この3日間で出来た家事といえば初日の夕食の支度(レトルトとレンチンで支度と言えるのか)と昨日、今日のお風呂掃除だけ。
 
 明日からまた新しい1週間が始まる。何より明日は仕事だ。週の後半には早くも7月がやって来る。
 この体調不良が収まってくれるのを祈るしかないけれど、エンハーツほぼ1年、17クールを続ける間で学んだことは、数日で復調するという奇跡は起きないということだ。急に元気になるわけもなく、ひたすら1週間から10日を経てその時を待つしかないのである。

 
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2021.6.25-26 エンハーツ17クール目、さらに減量13回目投与翌々日-3日後のこと、やっぱり具合悪い・・・

2021-06-26 21:49:08 | 日記
 金曜日。在宅勤務。
 ほぼいつも通りに起床。洗濯物は溜まっていないので廻すのは止める。夫を送り出し、ダイニングテーブルに座る。
 昨夜も食欲不振だったけれど、夫が作ってくれたサラダうどんを頂いた。副菜は殆どパス。空腹なのだが、相変わらず気持ち悪くて生唾が止まらず、触手が動かなかった。
 
 ヤクルトでナウゼリンを流し込んでみても、気分は優れない。朝食は昨朝と同じチョコクロワッサンを。お隣から頂戴した沖縄マンゴーを半分と佐藤錦を1粒、ピンクグレープフルーツを1房。バナナスムージをグラスに3分の1ほど。青いヨーグルトは食べられず、そのまま冷蔵庫に戻した。白桃紅茶はマグカップに半分。
 今日も吐き気止めイメンド80㎎、デカドロン4㎎、いつものミヤBM、コデインとタケプロン。食後、ほぼ普通のお通じがあった。

 お昼休み、イメンドが効いているのか、食欲はいまいちだけれど、空腹で胃が痛む。紅茶でナウゼリンを飲んでから冷凍のあんかけラーメンを作ってみたけれど、半分も頂けずに捨てる。
 
 勤務終了後、夕飯に何が食べたいのか全く思い浮かばず。夫が帰ってきてから意向に従うことにする。階下の郵便受けまでやっと歩いた。スマホを見ると万歩計は26歩。

 ほぼリビングとお手洗い、PCの往復以外動いていないから空腹は感じない。
 定時に夫が「お見舞い」といってピンクの薔薇と紫のカーネーション等の可愛いブーケを買ってきてくれた。先週の誕生日に、翌日から出かけるからお花もケーキも何も要らないからと言ったのだっけ。
 早速写真に収めてから花瓶に活けた。
 「私は冷凍パスタをチンするつもりだけれど何がいい?」訊くと、「昼が麺だったのでご飯がいい」と言うのでレトルトカレーとこれまたチンのご飯で勘弁してもらった。後はサラダと黒ゴマ豆腐という、なんだか滅茶苦茶な食卓。それでもなんとかお腹に入れられたので治療2日後としては合格だ。

 その後、ソファと一体化してからがいけなかった。録画したドラマを視ながらウトウトウトウト。夫がお茶とケーキを用意して声をかけてくれたのは記憶にあるけれど、全然起き上がれない。最初のうちはカラ返事をしていたけれど、いつの間にか眠ってしまった。

 お手洗いに目が覚めたら辺りは真っ暗。またやってしまった。スマホを見たら3時を廻っている。このままここで朝を迎えるわけにはいかない。のそのそ起き出して、お風呂に入ったら、まだ暖かかった。夫が眠ってからそれほど時間が経っていなかったようだ。
 顔も洗わず、歯磨きもせずではあんまりだ。結局もろもろ身支度をしてベッドに入ったのは朝の4時過ぎ。眠っている間は気持ち悪くなかったのに、起きて動き出すと途端にダメだ。

 ベッドでマントラCDをかけ、ミントのスプレーを撒き、悶々としながら眠れるまでに優に1時間はかかった。既に外は明るい。2時間ほどしたら土曜日仕様の目覚ましが鳴ったけれど、消して寝直した。そこからまた2時間弱ウトウトしてしまった。

 昨日のめくりカレンダーは「半分受け入れて半分あきらめない努力をする」だった。コメントは「病気になっても、まだまだ出来ることは沢山ある!その心意気こそ病と共に元気に生きる秘訣」とのこと。
 本当にそうだ。受け入れないと始まらない。けれど、あきらめてしまっても進めない。

 のろのろと起き出してリビングに行ったら、夫はパジャマ姿ではあったけれど起きていた。ろくに水分を摂っていないので、身体は水分をもらえないのだな、と諦めて排出を止めている感じ。だから浮腫んでいて食べていないのに体重が減るどころか増えている。顔はパンパン。火照りも酷く、起きるとやっぱり気持ち悪さで凹む。熱っぽさは感じるけれど実際には熱はない。

 朝食の支度も夫にしてもらい、ヤクルト一口でナウゼリンを飲み、今日もまたチョコクロワッサンを温める。佐藤錦2粒、キウイ2かけ、りんご2かけ。バナナスムージもグラス3分の1も飲めず。普段は好きなウェディングティーもマグカップ半分がやっと。

 昨朝で治療後2日間のデカドロン4㎎とイメンド80㎎が終了し、今朝からは胃薬タケプロン、整腸剤ミヤBM、痛み止めのコデインに吐き気止めカイトリル朝食後と、疲労止めエルカルチン2錠が毎食後に加わった。
 エルカルチンは、大きさに加えこのところ匂いがとても気になって気分が悪くなるので、鼻をつまんで一気に流し込んだらそれほど気にならずに飲めた。

 食後は勤務する大学が主催するZoom教養講座の視聴4回目である。テーマは「ウーマノミクスと多様性の意義」。今日の演者は元ゴールドマン・サックス証券株式会社副会長の、キャシー松井氏。
 氏は、ハーバード大学卒業、ジョンズ・ホプキンス大学大学院修了後、バークレイズ証券を経て、1994年ゴールドマン・サックス証券に入社、チーフ日本株ストラテジストとして活躍され、2020年末に退社。女性の活躍によってより経済が活性化する社会のあり方を示した「ウーマノミクス」の提唱者で、経済的合理性の観点から分析した、女性の社会への参画に関して、政府や企業に大きな影響を与えている。また、女性の教育が遅れているアジアにおける、女性の教育を促進するための「アジア女子大学」の創設に参画し、理事を務めている。
 今回は1時間の講座の後15分ほどのQ&Aの時間があり1時間15分の視聴だった。

 私より4歳若い1965年生まれの氏は、96年、息子と同い年の息子さんを、その後お嬢さんを出産された1男1女の母である。2001年仕事も家庭も満帆だった36歳でステージⅡの乳がんを患うも、8か月の休職を経、かつらで復帰をし、その後見事に乗り越えられている。発症から20年経たエネルギッシュな容貌を拝見するにサバイバーという感じは全く受けないなぁとしみじみ思った。女子学生への質疑応答で“日本人女性は完璧主義者が多い。Facebookのシェリル・サンドバーグとディスカッションした時の言葉「Done is better than perfect.(パーフェクトよりもやってしまった方が良いわ)という言葉が印象に残っている”という発言に同感した。

 と、体調が優れない中PCの前で座っていたら、やはり疲れてしまった。夫はその間かかりつけクリニックで月1度の薬を貰いに出かけていたようだった。
 気になっていたニット類をお洒落着モードで洗っていたものが洗い上がったので、干したらガス欠。またソファと一体化してウトウト。あっという間に夕方近くになった。その間夫は一人で昼を済ませ、スーパーまで買い物に行ってきてくれた。
 私は薬を飲む方々冷凍のスープ(今日は東京ボルシチ、思いのほかボリュームがあり、ちょっと味が濃すぎた。)と朝残してしまったスムージーで薬を飲み、果物を少々。

 お腹が膨れたらまた瞼が重くなって、映画を観ていた夫を尻目に今度はベッドに移動してまたウトウトすること数時間。
 夫に起こされて夕食。母に酷い顔を見せつつDuo通話でご機嫌伺いをするも、もはや口も利きたくない感じ。
 夫は食事を既に終えていた模様。私にはわざわざ冷やし中華を作ってくれたけれど、いかんせん気持ち悪く、空腹も感じない。頑張って食べ始めたけれど、殆ど頂けずじまい。

 今日の日めくりカレンダーは「病気は外に出る理由」。コメントは「家にこもってばかりではつまらない。病院、薬局、健康相談。病気があることが外出の理由にもなります」だという。なるほど、今はとても外出出来る体調ではないけれど、それでももし病院の予約があれば、頑張って行くことだろう。
 コロナ禍で文字通りのステイホームが続いているけれど、仕事と治療にだけは出かけて行くわけで、来年春に退職したら行く先が病院だけになったら、それは寂しい。治療が続けれてヨガも映画も旅行も、好きなことも続けられますように。

 治療3日後、毎度のことで織り込み済みではあるけれど、とにかくひたすら気持ち悪くてだるくて眠くて。籠城蟄居、一歩も外に出ない土曜日だった。
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