ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.6.8-9 今週もやっぱり不調な二日間

2019-06-09 21:55:16 | 日記

 6月2回目の玉砕の土曜日。
 昨夜は帰宅後、夕方からウトウトと横になりっぱなし。食欲はないし、気持ち悪さもだるさも酷くなる一方。母のことが気になって電話をかけたら、この前整理した筈の思考が堂々巡りになっていて、開腹手術より穴を開ける(腹腔鏡)方がいいかしらと言ってみたり、スケジュールについてあれこれ言ってみたり・・・。本当にトホホである。これからの治療は本人が納得しなければ始まらないのだけれど、新しい病院を紹介され、そこで複数の検査を一から始めて、手術まで一体どれだけ時間がかかることか、よく理解出来ていないらしい。

 初めての病院に一人で行ける筈もないし、ましてや一人で入・退院出来るわけではないし、こちらが付き添いするマンパワーにも限りがある。帯状疱疹もまだ完治していないし、とも言い始めた。それなら(がんを)無治療のまま放っておくということでいいのか、と言えばそうでもない。

 月曜日にケアマネさんが来訪する時に、前回決めた日程で話すということまでは何とか説得して辿り着いたのだけれど、また揺り戻しが来そうで頭が痛い。
 平成どころか昭和で時がストップしているように見える実家では、数十年前の家庭医学事典等でしか調べることも出来ないだろうから、現在の治療には全く役に立たないだろう。図書館に調べに行くとも思えないし、本を買ってくるとも思えない。

 読んでくれるかどうかわからないが、とりあえずネットから分かり易い記事をピックアップして手術方式のメリット・デメリット等をプリントアウトしておく。次回の診察時に夫に質問してほしいことのメモも作って。
 息子からはパソコンのプリンターが壊れたとか、夫が自分の部屋の遮光カーテンを新調したいとか、あれこれ家族のリクエストもあって、寝ながらスマホをいじってポチポチしていたら、とんでもなく遅い週末の夜になった。

 入浴後、ワイパックスのおかげで6時間ほど連続して眠れる。朝の連続テレビ小説をベッドで視て、また寝直す。お腹は殆ど空かない。次に起こされたのは夫から「お昼だけど~」と。
 朝ご飯抜きで朝の薬も飲めず、お昼回しになった。

 テーブルには、夫の得意料理であるオニオングラタンスープや、目玉焼きに野菜のソテー、トーストと複数の果物が並んだけれど、お腹が全く空いていない。気持ち悪い。漢方とドンペリドンを飲んで、好物のスープだけは時間をかけて頂き、黄身の部分とトーストを半切れだけ何とか流し込んだ。

 汚れ物も溜まっていて、のそのそと洗濯機を回し、干し終えるかどうかのところで貧血気味になって、横になったらそのまま夕方になってしまった。リビングでクッションを積み上げた足置きを作って横になってばかり。手足の痺れが酷く不快だ。ビデオを視ながら気づけばウトウトウトウト。時間はあっという間に過ぎて、何もしない1日が過ぎる。お天気もぱっとしないので暗くなるのも早い。
 
 夕方、夫は歯科クリニックで歯を削られ、麻酔が取れない感じだという。そんな状況で夕食を作ってもらうに忍びないし、食欲もない。最初から私は作る元気もないので家事を放棄しているし、今夜は2人でカップ麺でいいや、ということに。なんだかなあだけれど、もう主婦としての矜持(最初からないか)の片鱗すら存在していない。

 一体今日も何時間起きていたものやら。ハラヴェンは5割減量だし、昨日の夕方からこんな調子でずっとダラダラウトウトしているのに、全然復調の兆しがない。明日はもう少しましになっていてほしいものだが。

 日曜日。
 ワイパックスのおかげで6時間ほど連続して眠れて、お手洗いで目が覚める。昨日は一日動きがなかった腸が動き始めて少し排出。これがきっかけになって普通便に。そのまま下痢にならなくてほっとする。
 気持ち悪さは昨日に比べて大分収まってきている。でも、だるくてだるくてとにかくやる気が全く起こらない。本当に何もしたくない。そして手足の痺れが酷い。ジンジンビリビリ。痛みが強い。
 一昨日の夜遅く注文したプリンターやカーテンの配達連絡がある。昨日のように寝ているわけにはいかない。諦めて起き出して、朝食の支度を整えていると夫が起きてくる。何か一つするとすぐに疲れる。

 すっかり梅雨空だ。日差しがない。今日は午後から雨の予報だというが、午前中から小雨になった。夕飯の簡単な仕込みだけして、横になる。

 このままずっとダラダラしていては、昨日同様、籠城蟄居だし、と午後からボティバランスヨガのクラスに出席した。レッスンだけで十分なので、その後のオマケ、10分ヨガはパスしてスタジオを出る。1週間ぶりのスタジオ、身体はすっかり硬くなっている。今週は休薬週だから、平日にも少しは行けるといいな、と思う。
 汗をかいてシャワーを浴びてちょっとスッキリしたけれど、とにかく手足の痺れが悪化している。歩くと痛いというよりも地面に立つと痛い足の裏、何かを触ると痛い指の先。寝ポーズや座りポーズなのでなんとかなるけれど、立ちポーズはフラフラヨロヨロ。これでは危なくて困ってしまう。

 せっかく駅前まで出たので、そのまま2駅電車に乗って、仕上がっているかつらを受取りに行き、現地で夫と合流した。
 そして、他社の製品であるけれど・・・とダメ元で、10年以上前、一番最初に買い求め(でも一番高価)、今はほぼ出番のないミディアムボブのかつらのカットをお願いしたところ、快く引き受けて頂けた。このまま使わずにお釈迦にするにはちょっと憚られたが、とてもリーズナブルな部分カット代でOKとのこと。有難いこと。次回病院帰りに受け取ることが出来るそうだ。生き返るのが楽しみである。

 お願いしていたボブのカットも、ショートに少し暗い色目の毛の植え込みも終わっていて、被ってみたらイメージ通りだった。フィッティングした後はブロー仕上げをして頂いて、新しいかつらが2つ、手元にやってきた。帰路新しいかつらを被って帰るのは雨なのでもったいないかな、と我慢してそのままいつものかつらで帰ってきた。

 すっかりお昼が抜きになってしまっていたので、夫も私も胃が痛むほどハラペコ。中華レストランで五目麺を頂いた。やっとお腹が空いて、美味しいと思って食事が出来た。変な時間に食べてしまうと夜が、と言いながらカフェでお茶とデザートまで頂いて、荷物を持ってくれる夫がいるのをいいことに食料品を買い込んで、夕方帰宅した。

 幸い雨が小止みになっていたが、お天気は不安定。手足の痺れもどんどんきつくなってきて、歩きながらとても不安になった。帰宅後は洗濯機を回して手持ちのかつらのシャンプー・リンス。
 まだ本調子ではなかったのか、ちょっと動きすぎてしまったのかぐったり疲れる。

 私がスタジオに出かけている間、夫が掃除機はかけてくれたので、帰ったら拭き掃除だけはしようと思っていたのに、疲れてしまってダウン。夫が水回りの掃除を引き受けてくれる。情けないことだ。なんとかごみ捨てだけは頑張った。
 母にご機嫌伺いの電話。とりあえず話が戻らず、明日はケアマネさんにちゃんと話せるということだったので、ほっとする。

 それにしても、日曜の夜がこんな体調では、明日もまだスッキリ元気にはなっていないだろう。梅雨の折、元気な人たちも体調を崩しやすい時期だ。救いは今週治療がお休みのこと。
 変な時間にお腹一杯にしてしまったため、全然お腹が空かないね、と夕飯も遅くなってしまった。朝準備したご飯とサラダにレトルトカレー、トホホな土日の我が家の食卓である。
 5クール2回目、やはりそろそろ限界かな・・・と思い知らされる手足の痺れにため息が止まらない日曜日の夜である。
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2019.6.7 ハラヴェン5クール2回目翌々日のこととかつらリニューアル!

2019-06-07 20:49:08 | かつら

 昨夕は帰宅後洗濯物の片づけを終え、夫が帰宅するまで横になる。朝も昼も普段の半分程度しか食べられていないので、空腹で胃が痛むほど。なのに気持ち悪さが勝って生唾が止まらない。
 夫の酸辣湯麺はどんどん本格的にグレードアップしている。少し少なめにしてもらい、ドンペリドンの助けを借りて完食することが出来た。お見事。
 食後は後片付けをしてからリビングでまったりとビデオを観たが、2人とも眠くて、途中何度となく記憶が途切れた。

 火照りもあるし気持ち悪い。お腹がぐるんぐるんしてどちらを向いても吐き気はある。お風呂でゆっくり温まって、ひとつだけPC上で用事を済ませて、ワイパックスを飲み、ベッドに入った。気持ち悪さの中、ベッドで延々とのた打ち回らないで眠りにつけるのが精神衛生上とても良い。

 6時間近く連続して眠って目が覚めた。お腹の痛みはなく下痢する兆しもない。
 ルーティンの瞑想ヨーガを終えてから、今日も夕食用のサラダだけ準備した。夜は「食欲がなくてもこれなら召し上がれるのでは」と頂いた伊勢うどんを頂くつもりだ。青ネギタップリに卵を落として、がお薦めだそう。夫はこれだけではさすがに物足りないだろうし、カロリー不足だから何か肉を足さなければ。
 漢方2種を飲んでから、朝食。昨日お持ち返りにしたデニッシュひとつとブドウ、アメリカンチェリー、ゴールデンキウイを少しずつ、バナナスムージーとロゼロワイヤルの紅茶。味覚異常はそれなりにあるけれど、香りは楽しめる。
 今朝もイメンド80mg、デカドロン4錠、タケプロン、ビタノイリン、ロキソニンを飲んで出勤。出勤前に少しだけ固めの便を排出出来た。少しずつでも腸が動いてくれると気持ち悪さが改善されるので有り難い。

 今日はお天気が崩れるという。いよいよ梅雨のスタートだろうと大きな傘を持ってウエストストレスフリーのサロペットを着て、出勤。それでも気持ち悪い。昨日の帰り道、大学の植え込みに様々な紫陽花が咲き始めていたのに気付いた。この花は陽射しタップリの快晴よりも雨の日の方が一段と美しい。

 何か集中していると気が紛れてその時は気持ち悪さを忘れるけれど、ふとするとやはりお腹ぐるんぐるん、ハンカチで口元を抑える。
 今日は夕方まで無事働けるだろうか、と自問しながら過ごす。気圧や気温の変化で職場でも体調を崩している人がそれなりで、空席が目立つ金曜日だ。
 かくいう私は治療2日後の金曜日の後半から土曜日終日までが辛さのピークだ。そして回を重ねて薬が溜まってきているせいか、復活までに時間がかかって日曜日まで食い込み出しているのも事実。
 昼には外は土砂降りの雨になった。関東地方も平年より1日遅れの梅雨入りだそうだ。午後早退できたら、と思ったけれどあいにく飛び込みの案件が入ってしまったので、それを片づけて2時間だけ早退。お昼はドンペリドンを飲んでピクルス多めのサンドイッチを何とか頂いた。
 明日はたぶん篭城蟄居、明後日はリハビリしつつゆっくり過ごして来週の休薬週に向けて体調を整えたい。たまたまラッキーにも誕生日は休薬週、楽しみなことが待っている。人参がぶら下がっていると回復が早いかも。

 さて、もうひとつの話題である。
 今回人生3度目の脱毛中。
 現在職場につけていっているかつらは、7年前EC治療をした時、百貨店でスペアを含めて2つ購入したショートのものだ。

 生まれて初めてかつらを購入したのは、11年前にタキソテール治療を始めることが決まった時。かつら専門のいわゆる大手のサロンで、当時のヘアスタイルに合わせミディアムボブのものを購入した。これは高価だった。本体20数万円也だったと記憶している。がん患者回復支援サービスで2割引き適応だったけれど、あれこれ薦められるがまま附属品やらケア用品を一式揃えたら、値引き分は全てふっ飛んだと記憶している。患者というのは本当に金食い虫だと思い知らされた。

 そのサロンは自宅から近いバス停から揺られること30分、ドアツードアで45分ほどで通えて、大きさの調整はずっと無料。ただしかつらのシャンプー・カット・トリートメント等は普通の美容院で自毛にかける代金と同じくらいのお値段だった。けれど、その場で雑誌を読みながら待っていれば、すぐに綺麗にして返してもらえたので、スペア要らずで便利だった。
 ところがそのサロンが閉店になり、4つ離れた別のJRの駅近くにある別支店に統合されて、そこが一番最寄りになった。これでは、私鉄、JRを2回乗り換えて正味でも1時間近くかかる。その連絡が来てから、すっかり足が遠のいてしまった。まあ、シャンプー・トリートメントは自宅でも出来るけれど、たまにプロにやってもらうと仕上がりもセットの仕上がりも全然違うので、ちょっと残念に思っていた。

 百貨店にある、今使っているかつらのお店は、残念ながらシャンプー・トリートメントをその場では対応してくれない。3週間もお預かりなのである。3週間禿げ頭もしくは帽子を被って職場に行くわけにいかない。そのため、仕方なくスペアとして同じ物を2つ買った。ミディアムボブより大分安価ではあったけれど、それでも2つで10万を超えるお買い物である。なかなか不便を感じざるを得ない。

 さて、かつら生活で何が辛いって、とにかく夏の暑さである。これからのことを考えるととてもブルーだ。夏は帰宅すると、手を洗って口をゆすいで・・・よりもまず、玄関に入った途端「アタマを取りたい!」と思うのだ。ネットを被ってさらに毛の生えた帽子を被っているのだから、蒸れて暑いことこの上ない。自毛は発汗調節してくれるけれど、かつらはそんなことはない。緩ければズレるから、それなりにフィットさせるわけだが、すると頭を締め付けられるようで、調整がうまくいっていないと頭痛になる。

 というわけで、ここは暑さ対策も念頭に、最初に買ったかつらを復活させ、使える数を増やしたいなと考えた。しかし、ショートで通っている職場でいきなりミディアムボブを復活させるわけにいかないし(まあ、かつらなんですよ、というカミングアウトをするというのもひとつの選択肢ではあるけれど)、JRを乗り継いで行かなければならないサロンを予約して、ショートにカットしてもらうのが前提条件。けれど、このところの体調不良のため、すっかり頓挫している。

 そんな折、たまたま病院の化学療法室で医療用ウィッグのパンフレットを見つけた。夏向きの軽くて涼しいものや、耐熱でそのままお風呂にも入れますという進化したものがあるようだ。近くにあればいいけれど、と見ると通院時の乗換駅前のショッピングセンターにあった!もう一つのサロンは病院から2駅戻ったショッピングセンターに!
 ひとまず通院帰りでまだ体調が悪化する前に予約を入れ、OKが出たかつらサロンを訪れた。

 それにしてもここにこんなお店があったとは、と行ってみてびっくりした。このショッピングセンターには何度か入ったことがあるが、かつらサロンには全く気が付かなかった。普段どれだけボーっと生きていることか。それこそチコちゃんに叱られそうだ。訊けばお店は随分長い年月このショッピングセンターにあり、フロアで今のスペースに移動してから3年になるとのことだった。

 サロンを訪れて個室に入り、パンフレットを見ながら気を惹かれたものを幾つか出して頂いた。
 かつらを取ると、「治療が終わって生えてきたところですか。」と訊かれた。そう、オラウータンの赤ん坊の頭のようだ、といつか書いたけれど、落ち武者のようにザンバラで髪の毛が残っているので、そう言われればそういえないこともない。「いえ、今回3回目の脱毛で、2回はツルツルの丸坊主になったのですが、今回の薬はこういう抜け方をして・・・まだバリバリの治療中です。」とお話しする。

 回復支援割引サービスは、普通は1年間無料のメンテナンスだ。まあ初発で期間限定の脱毛ならそれで大体カバーできるわけだが、私は再発患者だから「死ぬまで治療が続くのですが、それでもずっと調整やメンテナンスはして頂けるのですか。」と訊くと、「もちろんです!」との有難い返事があった。家から2駅なら体調が悪い時もタクシーで通うことだって可能。もうここで買おう!と気持ちを決めた。

 さすがに前々回から10年経過、前回からも7年経過しているから、かつら業界も進化している。必要とする患者さんも増えているのだろう。吸熱性を持つクーリング効果のある素材で、蒸れ、暑さが解消されるという商品があったので、迷わずこれをチョイス。10年前はこんなのなかったなあ、としみじみ。
 最新の商品だというなんと20gしかない超軽量のショートのものと、60gほどあるボブのもの2種類を購入した。超軽量のものはサイズがかなり小さめで、被りたくても被れなくて諦める方が結構多いという。

 サイズ小さめということは、私は頭の中身が詰まっていないのね、、とちょっとトホホな気分になるが、これもご縁。「被れるのはラッキーですよ。」と言われる。かつらの下に被るキャップは最初SSを被らせて頂いたが、「まだ緩いので、ちょっとこのあたりにダーツを入れて詰めなければなりませんね。」と。うーん、そうなんだ、と思っていると、「試しにジュニアサイズのLを被せてみていいですか。」と訊かれ、被ったらこれでピッタリだった。そんなに頭が小さいとは知らなかった・・・。ケモブレインで頭の中が縮小しているのではないか。

 今のかつらが殆ど自然の黒色だし、またかつらを外せるほど長く髪が伸びたとしても、敏感肌になった皮膚にも良くないし、あえて髪の毛を明るく染めることはないだろう。だから「いきなり明るい色はちょっと抵抗があるのです。」と言うと、「瞳が茶色だし肌が白いので黒より明るい色の方が軽い感じでお似合い、お薦めです。」と言われる。超軽量の方は少し明るめの栗色で、初回調整で毛量増量も出来るというので、少しだけ自然の色の毛を組み込んで頂くことにした。そんなことが出来るのも驚き。「さすがに今日のお渡しは厳しいですが、明日以降なら」ということだったが、全くノープロブレム。実にハンドメイドな作業を施して頂けるのである。

 もう一つのボブスタイルはとても好みでいい感じ。サイドからフロントにかけての部分が少し長いので、こちらをフェイスラインに自然につながるよういカットしてもらい、大きさを少し詰めて頂くことにした。
 こちらは耐熱ウィッグなので、お風呂やサウナにもつけたまま入れますとのこと。これは凄い。今まで使っていた人毛ミックスのかつらは、冷水でシャンプー・コンディショナーするしかなかったので、冬の寒い時期、体調が悪いと、手から身体が冷えてしまい、結構辛かった。これもぬるま湯まではOKということで解消。

 メディカルサポートの期間限定キャンペーンで2割OFFと治療中の調整は何度でも無料という特典も頂戴し、とても満足。丁寧に調節してくださる担当のNさんともすっかり仲良くなった。
 体調が落ち着いたら受取に行こう。いつ新しい夏スタイルデビューするか今から楽しみなことである。少しでもご機嫌な夏を過ごせますように。
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2019.6.6 ハラヴェン5クール2回目翌日のことと腎がんの母のこと

2019-06-06 20:52:54 | 日記

 昨夜は夫が帰宅するまでウトウト、その後もあまり空腹を感じず、吐き気止めは効いているとはいえ、お腹がモタモタするので、夕食を準備する元気もなく、だらしなくも全て夫にお任せ。夫と母シフトについて相談し、母に電話し、意向確認をし、で、なんだかお役目終了という雰囲気になってしまった。

 夕食時間も遅くなり、ブログアップも日付が変わってしまった。ステロイドハイのせいで余り眠気を感じない。夜更かしをつき合わされている夫からブーイングが出た。すみません。
 入浴後、眠くなるギリギリまで粘り、安定剤ワイパックスを飲んだら、お腹がモタモタしているにもかかわらずわりとすんなり眠れた。

 今朝は目覚ましが鳴る小一時間前にお手洗いに起き、予約で仕上がっていた洗濯干しを夫と。まだ時間があったので、しつこくベッドに戻って横になる。なんとなく気持ち悪さは続いている。

 起きた時の感じでは、前回同様か。火照りもあまり酷くない。ムカムカするし、腹痛はあるが、とにかく今回の副作用の出方で、次回6クールまでハラヴェンを続けられるかどうかが決まる。いずれにせよ、短期的なゴールは見えている。エンドレスでこの状態を甘んじて受けなければならないというストレスが手放せて大分楽になった。

 昨日、化学療法認定看護師のKrさんに色々愚痴った時、「普通の人だったら、“もうどれかを捨ててもいいかな”と思うのかもしれないですね。」と言われた。なるほど、私は実に欲張りである。仕事は辞めたくありません、治療もします、好きなことも出来るだけやります、と病院関係者、家族、職場、沢山の方たちの力をお借りしつつもその3つを追い求めて、それが曲がりなりにも叶っている。でも、そろそろちゃんと考えなければならないタイミングなのかもしれない、と思うことも正直、増えた。何から捨てるのか、最期まで捨てられないのは何か。それが問題だ。

 「色々悩んだときはどうされているのですか。」と訊かれ、間髪を入れず「瞑想です。」と答えて自分でもびっくりした。「やっぱり、ご自身と向き合うのですね。一度○○さんのお話、ゆっくり聞かせて頂きたいです。」と言われちょっと涙腺が緩くなってしまった。

 ルーティンの瞑想ヨーガの後、朝食。味覚異常もそれほど感じない。水が不味くないのが有り難い。漢方を2種類、不味い水で飲むのはストレスだ。カステラを一切れ、バナナスムージー、ぶどう、ピンクグレープフルーツとアメリカンチェリーをひとかけずつ。今日も紅茶はグレープフルーツ。治療後はすっかり青汁はパスになった。食後、イメンド80㎎とデカドロン4錠、ロキソニン、タケプロン、ビタノイリン合わせて8錠を飲んで、夜のサラダだけ用意して出勤。出勤前にうさぎの糞状の排便があった。それで止まってくれてほっとする。

 やはり気持ち悪さに加えてなんとなく腹痛。全体的にはお腹がモタモタムカムカして、ちょっと顔がぽっぽとする程度で、仕事はほぼ問題なくいつものペースだ。しゃっくりも出ていない。

 午前中は、会議の準備、昼当番で窓口対応をして、午後は会議。お天気はうす曇りから陽射しが出て30度を超える予想。相変わらず空調は入らないから、網戸を空けて、涼しい風が入るのを心待ちにしつつ過ごす。吐き気があっても、今日もウエストがブラウジングのウエストゴムのワンピースを着てきたので、それほど辛くない。

 早めのランチの前には漢方2種とドンペリドンを飲んで、馴染みのカフェでカフェラテとデニッシュを1つ時間をかけてほぼ頂くことが出来た。1つはお持ち帰り。食後はロキソニン。水分もそこそこ摂れるので、お手洗いでもビタミン剤色の尿量はそれほど減っていない。食後に普通便が少し。そのまま一気に下痢になることはなかった。

 会議が長引いて疲れてくるにつれて火照りは出てきたし、ムカムカと吐き気は続いたけれど、早退させてほしいと思うほど酷く悪化することはなかった。お腹も昼食後は落ち着いている。何とか無事定時まで勤務。
 さすがに帰宅したらガックリきた。食洗器の中身を食器棚に戻し、朝夫と干した洗濯物をゆっくり畳んだらそれだけでダウン。それにしてもまだ6月が始まったばかりというのに、夏のような暑さが堪える。

 夕食はそれほど沢山食べられないし、と朝のうちにサラダだけは用意し、帰宅した夫にリクエストして、酸辣湯麺にしてもらった。夏野菜たっぷりのラタトウィユやピクルスもたんまり作ってもらったので、青汁に頼らずとも野菜はOK。
 今夜もワイパックスでコロリと眠って、明朝もイメンドプラスデカドロン、昼食前ドンペリドンでなんとか夕方まで仕事、で頑張りたいと思う。

 さて、もうひとつの標題のこと。
 昨日、私の治療と同日に母の診察があった。以前も書いたのだけれど、私が治療をずらすと後々まで影響が大きいので、午前中休みを取れるといってくれた夫に母に付き添ってもらった。

 私が治療状況を報告するのと同時進行で、夫からはLINEで随時報告連絡が入った。スマホ大活躍だった。つくづく便利な時代になったものだ。

 診断は「初期の右腎臓がん、ステージⅠといってもごく早期」とのこと。泌尿器科医長のS先生は1年置いてもそれほど変化はない(大きくはならない)だろうというお見立てである。とはいえ、放置ではなく、やはり手術を薦めるとのことだった。わき腹下の肋骨辺りから切ることになるという。
 けれど、こちらの病院では腹腔鏡手術やロボット手術はしていないので、手術するとなると2週間の入院が必要な開腹手術のみだそうだ。希望とあらば、都心のロボット手術を行える病院も紹介出来るという。それなら傷口も小さいし1週間で退院できるとのこと。
 
 そもそも今回、母が再び手術をすることについて、どこまで理解し、納得しているのかどうかがイマイチ心配だった。
 先日一人で先生から結果を聴いてきた時には、このまま手術はしないで経過観察かもしれない、というあまり現実的でないことを言っていた。今日の夫からの話と総合すると、1年置いていてもあまり大きくならないかも(つまり一刻も早く手術が必要であるほどの急を要する病状ではない)、と言われたことに、彼女の希望的観測がプラスされて、そのまま切らないで放置する選択肢がある、と理解してしまったということらしい。

 私の主治医からも手術を薦める、経過観察という選択肢はなし、というアドバイスを頂いていたのでお見立ては同じである。術後の補助療法として抗がん剤治療もなし。また、手術をするとなれば金曜日だという。次回2週間後に再診予約が入り、それまでに意向を決めてくるように、と言われたそうだ。

 もろもろ母の手術前後のスケジューリングをすると、私が3週に2回通院治療をする限り、元気で動ける日がほぼ数日しかない、という今の状況ではあまりよろしくない。このことからも、一旦ここでハラヴェンを止めて3週間に1度の通院にして、ハーセプチンとパージェタ2剤で引っ張るという選択肢が俄然リアリティを帯びてきた。
 泌尿器科の後、親切にも麻酔科も受診させて頂いたというが、この科では多摩地区のロボット手術可能な病院を紹介出来るということだったようだ。とはいえ、齢の割には全身麻酔に耐えられる良い数値であるというお墨付きも頂いた模様。
 その後、2人は病院を出て行きつけのケーキ屋さんでお茶をして少し話をしたようだ。

 母が納得しているのかどうか、それが一番心配だったが、夕方帰宅した夫の話では、都心の新しい病院に行かず、ここで開腹手術を受けるという希望だったという。

 夫の話を聞いた後、電話で母とこれからのことをもろもろ話したが、やはり夫には少し遠慮があったようで(当然か)、実際はあれよあれよと手術する方向に向かってしまい、心の準備が出来ないと不安を口にしていた。
 それでも、手術なしで無治療のまま寿命と追いかけっこをするかどうか、等色々聞いているうちに、出来るといわれたのだから手術をする、都心まで行くのは大変だし、改めてイチから検査を始めて、手術がいつになるかもわからない、というのも嬉しくはない、と結局1度手術を経験した病院で開腹手術をする方向で落ち着いた。

 仕事や夏休みのスケジュールを見ながら、私が入退院や手術等で付き添うことが出来そうな手術希望日を2パターン用意した。どちらに転んでもこれならまず乗り切れる筈だ。ケアマネさんが来週早々自宅を訪問してくれるという。手術後のケア等の相談に、本当は同席したいところだが、色々噛んでふくんだ話をして、母も自分の置かれた状況が一応理解できたようなので、ひとまず任せることした。後でケアマネさんに電話でフォローしなくては。

 もちろん退院してすぐ一人暮らしはさせられないし、日中誰もいない我が家に泊まり込み、というのも現実的でないし、逆に私が実家に泊まり込んで仕事に通うのも負担が大きすぎる。今通っているデイサービスで1週間なり10日なり、ショートステイをお願いすることになるだろう。このあたり、父のように初めての施設にいきなり1ヶ月のショートステイと言われいきなり引き篭もってしまった時の轍は踏まないつもりだ。デイサービスに通ってもらっていて良かった。

 いずれにせよ次回の再診予約は、またしても私の治療日とバッティングする日になってしまったため、夫に付き添ってもらわなければならなくなった。毎度毎度申し訳ない気持ちで一杯だけれど、ここが踏ん張りどころ、なんとか家族揃って乗り切っていかなくては。

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2019.6.5腫瘍内科診察、イメンド服用後ハラヴェン(5割減量)5クール2回目

2019-06-06 00:31:49 | 治療日記
昨夕は仕事を終えて一旦帰宅。あれこれ片付け、ほぼ1週間ぶりに夕食の支度。
夫が最寄り駅まで送ってくれて、前泊するため病院最寄り駅へ向かった。外は湿度が高く蒸し暑い。昨日の酷い下痢はミヤBM錠のおかげでひとまず落ち着いたようだが、普通便を少し排出出来た後は、やはり緩い。

ホテルに向かう行きの電車で荻原浩さんの「海の見える理髪店」(集英社文庫)を読み始めた。
直木賞受賞作で以前から気になっていた。紋切型の帯ではあるが、「直木賞受賞作 待望の文庫化」とある。裏表紙には「人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見い出す人々を描く全6編。父と息子、母と娘など、儚く愛おしい家族小説集」。荻原さんの作品なら面白くないわけがない、と読み始めたが本当に巧い。どれもラストが秀逸だ。明日にとっておくつもりだったのに、頁を繰る手が止まらない。電車の中で3編読了。

 ホテルにチェックインして、よせばいいのに残り3編を読み切ってしまった。解説を同窓の齋藤美奈子さんが書いておられるが、頷くことしきり。1編だけ、あれ?読んだことがあるみたい、なぜだろう・・・と思ったのが、他5編は全て30代以上の大人を描いている中で、唯一子どもが主人公の「空は今日もスカイ」。
 初出を見たら、2012年に同じ集英社文庫の「短編少女」に収録されていた。
 
 その後、お風呂でゆっくりお腹を温め、末梢神経障害手足をマッサージして、眠りについた。
 緩く空調を入れて眠ったが、蒸し暑さとお手洗いで2時間おきに目が覚めてしまう。それでもしつこく寝直して、目覚ましが鳴るまで切れ切れに6時間眠ることが出来た。

 目覚めとともにすんなり快便。これも今朝までのことだ。今日もハラヴェン点滴前に吐き気止めイメンドを飲んだら間違いなく便秘が待っている。家族におはようLINEを入れる。
 足回りをマッサージしながら浴槽足湯を済ませ、レストランへ降りる。新聞片手にまずは痺れ対策漢方2種を飲んでから焼きたてデニッシュ、半熟卵、野菜スープ、野菜果物ジュースの定番朝食。
 食後はビタノイリン、ロキソニン、タケプロンを内服。食後もまた快便である。朝の連続テレビ小説を視てチェックアウトもいつも通り。外は曇り空。今日も蒸し暑さがあり、雷雨もあるやもしれないという予報。怪しい空模様だ。

 今月初めての通院である。
 相変わらず1台のID受付機が点検中で2台のみ稼働中だったが、それほどの長い列ではなく、すぐに受付を終える。なんと受付番号が666と、6月6が3つ並んだ。何か幸先がいいかもしれない、と一人でニヤニヤする。今日も採血なしなので、そのまま腫瘍内科へ移動。まだ早いので待合い椅子はそれほど混んでいない。
本受付が始まる前なので、紙の番号を取って呼ばれるのを待つ。その間に血圧測定。102-65、脈拍は94。脈拍数が多いのは歩いてまだ間もなかったせいだろう。ほどなくして呼ばれ、月初めなので保険証のチェックも済ませた。

 今日のお伴は芦沢央さんの「許されようとは思いません」(新潮文庫)。
 本作が「初めまして」の若い作家さんだけれど、帯に「このどんでん返しがヤバい‼ 絶対に読み逃せないミステリー短編集」とあり、手に取った。結果、「人の心に潜む闇を巧緻なミステリーに昇華させた5編」という触れ込みのとおり、ハズレはなくどの作品も楽しめた。今回持参した2冊はどちらもアタリ。ハッピーである。
 20分ほどすると「中待合へどうぞ」に番号が出た。この調子なら午前中で解放されるかな、と待っていると10分ほどで先生から呼んで頂いた。

 病院到着からまだ1時間しか経過していない。ご挨拶をすると、先生が「今日は学生さんが同席されます。」と、脇に座っておられた男性を紹介される。こちらも「よろしくお願いいたします。」と席についた。
 先生が「またいつもどおりでしたか?」と問われるので、「半分に減量して頂いたので、楽かと思いきや、とんでもない1週間でした。今までで一番きつかったです。」と状況報告開始。「うーん、楽だ、と思ったのがいけなかったかな・・・」と先生。

 「翌日から調子が悪くなり、金曜日の午後は早退しました。帰宅して、殆ど夜まで延々と眠り、夫が帰宅したのにも気づけず、土曜日も一日動けず寝込みました。ようやく日曜日の午後遅くから少しずつ動きましたが、とにかくだるくて眠くて・・・。そして月曜日、朝いきなり酷い下痢になり、自宅から職場まで徒歩の間に脂汗で大変でした。結局、10回くらいお手洗い通いでした。ミヤBM錠でなんとか今日は落ち着いていますが、貧血でフラフラでした。土日に何もしなかったので、痺れや痛みが薬のおかげで少しいいのかも、と思いましたが、月曜日に仕事に行ったら、全く改善はしていませんでした。」と。診察室での検温は6度7分。
 先生は「うーん、もう止め時ですかね」と一言。

 「確かに今日も投与したら、また同じ辛さか、と思うと・・・。ですが、目標8クール、せめて6クールとしてきたのに、今日これで止めてしまうのは不安です。採血をして白血球の値が低いので中止になった、というような、何か理由が欲しいくらいです。」と言うと、「うーん。でも半分減量していますから、数値的にはあまり下がっていないと思いますよ。」と先生。
 「今日はハラヴェン単剤ですし、3剤の時は長くてとても疲れるのですが、今日は前回より楽なのではないかとも・・・」

 暫しやりとりが続いた後、先生が「今日はやらなくてもいいかも、という状況だけれど、とりあえず踏ん切りをつけるために(やめる理由にするために)やりましょう。そしてやはりダメだ、と思ったら次回は止める。もし大丈夫だったら、トライしてみる、ということにしましょう。タキソテールなら6クールということで、6クールを目標にしましたが、もしこれがタキソテールなら即刻中止ですよ。」と仰る。
 確かに、タキソテールのトラウマを思うと、身震いがする。
 
 「とりあえず次回は3剤でオーダーを入れましょう。そこからハラヴェンをカットするのは簡単ですから」のこと。「まず、今後どうやって続けていくかを考えなくてはいけません。コテンパンに痛めつけられて再開できなくなるよりも、気力体力を温存して、また再開できるようにした方が良い。今回かなり叩けたので、当分症状は落ち着いているのではないかと思っています」と仰る。
 「例えば3剤がきついなら、1週目にハーセプチンとパージェタ、2週目にハラヴェンだけというサイクルを繰り返すのもありです。」と仰る。「そんなパターンもあるのですか。」と問うと、「普通はないです。○○さんスペシャル」だそうだ。

 なるほど、今回は効かなくなった薬を止めるわけではない。あくまで投与後の身体がしんど過ぎるということで、十分効果があるのは実感しているし、検査結果でも明らかだから、ハラヴェンだけお休みして、ハーセプチンパージェタを続け、また数値や自覚症状等により、ハラヴェンを再開すればよいのである。
持ち駒をまた一つ減らすといういつものパターンではないわけだ。効いている限り使えるのだから。
 先生は「今の様子を見ていると、出来そうかな、と思いますが、この1週間の話を聴いたら、とてもとても・・・昨日やっと下痢が落ち着いたわけですから、いや~やめた方がいいくらいです。」と再び。

 確かにもうヘロヘロだったので、この状況であと1回トライするというのは私としてはかなり頑張った結論である。そして、次回もうだめだと思ったら、我慢しないでお休みする、ということで気持ちが決まった。
 ご挨拶をして席を立ち、あ、と思い出して母のことを報告。

 「実は直腸がんの経過観察でCT撮影をした母に、右腎臓に18ミリのがんが見つかりました。今日最終的に超音波検査の結果を聴きに行っている、今まさに診察中だと思われます。夫が同席してくれています。」とご報告。先生が「おいくつでしたっけ」と訊かれ「85です。経過観察なのか手術なのか、開腹か腹腔鏡かロボットかわからないのですが・・・」と言うと「基本経過観察はないです。腎臓がんは転移しても切ります。そのままにしておくと炎症を起こして出血し、貧血になるので。そして、化学療法はあまり効かない。高齢の方は副作用が酷く出ますから、薦めません。なるべく負担のない手術をお薦めします。」とのことだった。お礼を言って、診察室を出、化学療法室へ。

 2,3人座っておられた。お手洗いを済ませ、夫やお友達に例のごとくLINE報告。Kwさんからすぐにイメンド125㎎が届き、先ほどコンビニで買ったペットボトルの蓋を開けて頂いて(自分で開けられない)その場で飲む。その後窓側ナースステーション寄りのリクライニングシートに誘導された。

 かつらを外してケア帽子を被り、身支度を整えて読書を再開。20分ほどして看護師のMさんが刺針にみえる。やはり少し痛んだが、今日は採血もないし、あと1回抜けば終わり、と納得する。本が面白い。
 40分ほどして薬が届く。「時間になりましたので」とKrさんが点滴棒に3本の薬を用意される。1週間の辛かったことを吐き出させて頂いたら少しスッキリ。吐き気止めのデキサートとアロキシミックス、ハラヴェン、生理食塩水。吐き気止め2剤混合は10分、ハラヴェンは10分弱、ラストの生理食塩水も10分強で、正味30分ちょっと。2回目は本当に楽ちんだ。化学療法室滞在時間は1時間半ほど。
 終了間際の血圧は123-78、脈拍は67。私にしては少し高めだが問題なし。抜針もKrさん。若干衝撃はあったが無事終了。 

 お手洗いを済ませ、かつらを装着してご挨拶して部屋を後にする。会計へ移動して受付。待合い椅子はかなり混んでいて、診察終了受付も長蛇の列だったが、思いのほか早く会計番号が出た。今日はハラヴェン5割減量の点滴のみで支払いは3万弱。8割投与していた時のほぼ半額だ。カードでお支払い。

 病院を出ると弱い陽射しが出ていた。湿度が高くてねっとりした空気感。まだお昼少し前である。本日の病院滞在時間3時間半弱。
 イメンド・アロキシ・デキサートの3剤併用制吐剤のおかげで、吐き気は殆どない。朝からたっぷり排出したせいか既に空腹。そのままJRに乗り、席を確保して読書を続行した。

 JR乗換駅で下車して、落ち着けるレストランでキーマカレーランチをほぼ完食。本も読み終え、用事を済ませてから駅ナカスーパーで夫のお弁当等を買い込む。最寄り駅では迷わずタクシーに乗って体力温存。車中、普段当たらないスマホのスロットゲームで今日の受付番号666ならぬ777が出てびっくり。帰宅後、生協から配達された食品を運び入れ、一通り収納を済ませる。

 今晩から飲む副作用対策の薬の仕分けやあれこれ片付けてリビングで横になる。夫が帰宅するまでなんとなくウトウト。帰宅した夫に今日の母の付き添いの様子を直接聞いてから母に電話をした。
 母についてのことは長くなるのでまた別の記事にしたい。
 
 明日は会議の日。出張ではないのが有難い。もしかしたら今期最後のハラヴェン。副作用対策が上手くいって少しでも楽に過ごせますように。

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2019.6.4 せめてご機嫌で暮らしたい

2019-06-04 20:52:31 | 日記

 昨日は下痢が収まってからも一日中ずっと腹痛が続き、恥ずかしいほど何度もお手洗いに行った。けれど、お腹は空っぽなので既に排出するものもない。なんだか身体に力が入らず貧血気味で帰宅した。
 だるいしふらふらする。両方の足裏がほぼ全域で痺れているので、地面をきちんと捕まえて歩けない。土日はPCもろくに触らなかったし、家事らしいこともろくにやらなかったから、手足の痺れと痛みが緩和したかのように感じていたが、実際普段どおりの生活をしてみたら、全然軽減などしていないことに気付いた。痛いし、痺れているし、力が全然入らない。

 結局、ほうほうの体で帰宅して、ご飯を炊いただけで台所に立ち続ける元気がなく、夫が帰ってくるまで横になって過ごした。なんという体たらく。いつからこんなになってしまったのだろう。

 衝撃だった先週火曜日の登戸20人殺傷事件に続いて、70代の元事務次官が同じような事件を起こすかもしれないと自らの40代の息子を殺害したというショッキングな事件が続いた。
 体調が悪いと、こうした社会的な動きに対してもいきなり感度が悪くなる。ひたすら自分の体調の悪さばかりグダグダと愚痴るばかり。思うこと、書いておきたいことはあるのに、全然身体も手も言うことを効かない。

 エンドレスの治療から逃げられないステージ4の再発患者ではあるけれど、それでも出来るだけ心穏やかにご機嫌で暮らしたいーそんなささやかな(それでもとても尊い)望みがなかなか叶わない。治療中にそれを望むのは無理なのかなとも思うけれど、治療中だからこそ、そうありたいと思う。
 その思いが空回りして却って落ち込む。患者歴14年半を超え、再発歴11年半を超えてもまだまだだなあと思う。
 
 それにしてもこの手足の不快感、なんとか軽減出来ないものか。手も足も使わないわけにはいかない。この痺れという不快な感覚はどうも人様にうまく伝えられないように思う。とても主観的な感覚だからだろう。
 繊細な感覚を持つのはもう全然無理。寝ても覚めてもビリビリジリジリが続く。滅入るしイライラしてきて、堪え性がなくなる。
 一度こうなってしまうと、なかなか簡単には治らないのもわかっている。だからこそ余計気持ちが萎えてくる。せめて転ばないように、怪我をしないように、である。

 こんな体調のまま早くも明日は通院日。同時に母が先日撮影した腎臓の超音波の結果説明もある。治療日とバッティングしてしまったので、夫が私の代わりに休暇を取って同席してくれる。質問してほしいことのメモは作った。スケジューリングがうまく行くといいのだけれど・・・。

 3週間に2回の通院、そして3週間単位で体調よく動ける日がごくごく限られるというのが悲しいけれど今の私の現実。
 折り合いをつけて出来る範囲で母のケアを進めて行かなければならない。大風呂敷は広げられない。今、私が出来る範囲で落としどころを見つけていかなくては。

 
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