いつ行こうかと機会を見計らっていたマキノ寒風峠のスノーシューハイクに行ってきた。
朝6時半起きの7時出発で、現地到着は8時過ぎ。
天気はあいにくの曇り模様だが、山頂は見えるから雪は降ってない。
青空の下登りたかったが贅沢は言えない。
今日を逃せばいつ行けるか分からんし、行けないかもしれない。
ウェアを着替えて、とりあえずザックにスノーシューを装着し登山道まで歩くとする。
すると、ここでイベントやガイドをやっているという人にお会いしたので挨拶がてら話を聞くと、年明け以降寒風峠へは人が入っていないという。
なんでも31日~1日は雪がひどく人も来なかったとのことで、昨日は赤坂山に人が入ったらしいけど雪が多すぎて途中で引き返してきたらしい。
「人が入ってなかったら踏み跡が無くてルートが分からなくなるではないか、オレが入って大丈夫か?」
と不安になったが、その人曰く「今日なら行けますよ」と言うし、「ま、分からなくなったら引き返せばいいか」という気持ちで行くとする。
そして写真を撮ってもらって歩けるところまでスノーシューを履かずに上がっていく。
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私の背後辺りの山が今日の目的地。
今日のウェアは
上にファイントラックのフラッドラッシュスキンメッシュノースリーブ < 速乾半袖Tシャツ < マイクロフリース < ゴアのハードシェル
下はユニクロのヒートテックタイツ < インナースパッツ付きスノーパンツ。
気付けばほとんどのウェアがホグロフスだった(笑)
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(写真左)スノーシューを履くためにザックを下ろす。オスプレーのストレイトジャケットは実によく出来ている。
(写真右)元ゲレンデのパートを終え登山道入り口に取り付き、来た道を振り返る。
元ゲレンデと言えど直登はきついのでジグザクに登ってきたが、聞いた通り誰の踏み跡も無く私の足跡しかない。
スノーシューを履いていても沈み込み量はなかなかのもの、25~30CMは沈み込む。
ここまで来るだけで息切れしてます。
さて、いよいよここから本格的にラッセルしながらの登坂開始!
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(写真左)木々にはまだたくさんの雪がついている。 昨晩も降ったのだろうか、こういう時に来れるというのは貴重だ。
(写真右)登山道から1キロほど歩いたところの道標もこの通り、その頭を出す程度。
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(写真左)山頂の尾根が見え、青空が出てきてテンション上がる。
(写真右)青い空と真っ白な雪、オレって運がええんちゃうの?
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(写真左)下はかなりの積雪、上には雪を被って倒れかけている木々が・・・因って歩けるスペースが少ない。
木を潜ったり跨いだり、それを避けるために迂回したりでただでさえ歩きにくいのに面倒さ倍増。
進むのにメッチャ時間かかるし、息切れするし、大汗掻くし大変。
しかも木々にウェア擦れて黒汚れして悲しくなる。
一人ラッセルの大変さを思い知る。
なっかなか進まん。
ゴアのハードシェルは脇下ベンチレーター全開フロントジップも胸下まで開けても暑く、その透湿性能をオーバーしている。
でも脱ぐと寒い。
(写真右)スノーシューを履いてもこの沈み込み。
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セルフタイマーで一枚。
この後、写真撮るのはしばらくやめて歩くのに専念するがなかなか高度が上がらない。
高度が上がらないばかりか、やはり相当進むスピードが遅い。
時折GPSで標高チェックをしていたが「あれ?まだこれだけ?」というくらい全然数字が上がっていかない。
そしてそのうちだんだんガスって来る。
「もしかして吹雪いて来たりしないかな?それに、これじゃ山頂着いても何も見えんじゃないか」などと思うとテンションも下がってくる。
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(写真左)標高800M付近にて。 数字を聞くと大した高さではないけど、雪が一段と増える。
(写真右)ガスは更に濃くなり、木々はよりいっそう雪で覆われいよいよ道が分からん。
いや、なんとなく分かるが木々と雪がすごくて進む気がしない。
山頂まで残すは標高にして50M程のはずだが、時間も12時になり腹が減ってテンションも下がってきたので、先に進むか考えるとしてとりあえず昼飯にする。
なんと、ここまでに3時間20分もかかっていた!
無積雪期の2倍以上といったところか?
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(写真左)スノーシューで地面を圧雪し整えてから飯の準備。
(写真右)今日の飯は餅入りカレーうどんとおにぎり。 鍋で手を温めながら食う。 ウマイ。
スノーシュー着けたまま飯食ってたら足が攣りそうになる(汗)
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(写真左)使いやすく気に入っているTSL325グリップエスケイプスノーシュー。
(写真右)スノーシュー無しで歩いたらどうなるかと思って一歩踏み出したら一気に膝上まで埋まり、それ以上体重かけると身動き取れなくなりそうなのでやめた。
そう思うとスノーシューの効果は大きい。
さて、飯を食い終わって山頂まで行くかどうかもう一度考えるが、この先更に雪深く道がわからんし、ガスって何も見えないので帰ることにする。
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(写真左)GPSで標高チェック。 確か山頂が850M程だから残すは40M程でここで帰るのは惜しい気がするが、ま、ええだろう。
(写真右)気温は1度ほどあって、氷点下まではいかない。
下りだす前に手袋交換。
登りの時に使ってたのは透湿性の高い薄手のストレッチ素材の手袋を使ってたのだけど、汗と雪で流石にベタベタになってしまい、飯を食ってる間に冷えて冷たくなってしまった。
スペアを持って来てよかった。
さて、下りは思い切り楽しむ。
上りの時はジグザクに歩いたところを外れて、一直線に新雪の急斜面を滑るように下りたり、ちょっとルート外れたところへ入ってみたり尻セードしたり。
3時間半近くかかって登ったところを1時間半程で下りてしまった。
もっと遊べばよかったかな。
そして下山後は温泉に浸かり、体を温めてから帰るとする。
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その帰り道、メタセコイヤの並木道より登った山方面を見る。
青空と雪景色がキレイだった。
今シーズン、もう一度行けるものなら行きたい。