小田急電鉄の集中印刷券

拙ブログ1月14日エントリーの東京駅の集中印刷券および、菅沼天虎さまのブログ「菅沼天虎の紙屑談義」1月18日エントリーの「東京印刷場の集中印刷券」にありますように、国鉄時代、東京印刷場券では大量生産する口座に対して「集中印刷」による印刷方式が採られおりましたが、調べていきますと、どうやら小田急電鉄にも集中印刷券が存在したようです。

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これは新宿駅の国鉄との乗換精算口にて発行されていた硬券乗車券です。当時、最短区間の90円から560円(だったかな?)までの大口需要のある口座については集中印刷方式による券が設備されておりました。
小田急電鉄における集中印刷券の設備駅は、新宿駅のほか、小田原駅の乗換精算口および片瀬江ノ島駅にもあったと記憶しております。

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小田急電鉄は一昨年の末まで各駅に硬券の入場券と乗車券を設備しておりましたが、その殆どは非常用であったため、印刷場によって表面や券番の活字に違いがありますが、通常の小面印刷券によって設備されておりました。
印刷後の裁断をする関係上と思われますが、集中印刷券は国鉄同様に小面印刷券に比べると活字の間隔が狭く、印刷が全体的に中心に寄ったレイアウトになっており、イメージが異なります。また、どの駅のものを見ても集中印刷券の方がインクが濃く、黒々としたものが多かったようです。
需要の関係と思われますが、小児用の集中印刷券は未見ですですので、おそらく過去には存在したか、もしくは存在しなかったのではないかと思われます。

小田急電鉄の集中印刷券は、活字の雰囲気から「井口印刷」製ではないかと推測されますが、同社ではいろいろなJPR地紋の私鉄用硬券を印刷しているため、小田急電鉄以外にも集中印刷券が存在するかもしれませんが、いまのところ発見に至っておりません。

この記事は、菅沼天虎様の「菅沼天虎の紙屑談義」1月18日エントリー、「東京印刷場の集中印刷券」にトラックバックさせていただきました。

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