門司印刷場券の影文字

ちょっとしたことですが、JR九州博多南線の博多南から博多ゆきの特定特急券と乗車券の連綴券を眺めていた時に気づきました。

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これは小児券ですが、よくよく見ると、右と左の「」の影文字の字体が違うのに気づいてしまいました
左の影文字ははねるところがきちんとはねている字体ですが、右の影文字ははねるところが「だら~ん」としていて、なんともだらしない字体です。

気になって仕方がなくなりましたので、他に手持ちのJRの門司印刷場券を探してみました。

images(大分駅) images(長崎駅)

すると、左の大分駅は「きちんとはねた」影文字ですが、右の長崎駅は「だらしない」影文字であることが判明しました。

では、国鉄時代はどうだったのでしょうか?

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国鉄時代の小倉から博多までの新幹線自由席特急券と乗車券の連綴券です。
やっぱり、左と右の影文字の字体が違い、左の影文字は「きちんとはねた」字体ですが、右の影文字は「だらしない」字体です。
また、この特急券の表題は菅沼天虎様のブログ「菅沼天虎の紙屑談義」1月13日エントリーの『「新幹線特定特急券」と「新幹線自由席特急券」の混同』にもありますように、「新幹線特急券」となっていますが、本来であれば「新幹線特定特急券」が正解と思われます。ただ、「自由席に…」の呪文はありますので、スペースの都合上「新幹線特急券」にしてしまったのかもしれませんが、厳密に言えば、「新幹線特急券」と言うと、「指定席の新幹線特急券」を指すものと思いますが…

images(隼人駅) images(肥前山口駅)

さいごに、国鉄時代の他の小児券はどうなっているのでしょうか?隼人駅は「きちんとはねた」影文字ですが、右の肥前山口駅は「だらしない」影文字です。

どうやら、門司印刷場には2種類の「」の影文字が存在したようです。

かつて東京印刷場でも、丸みを帯びた「」の影文字と、角張って全体的にやせ細って見える「」の2種類が存在しましたが、末期には、やせ細った影文字を使用した券は出ていないようです。

これら2種類の影文字は、連綴券に2種類の影文字が使われるといった事実があることからも、特別区別されることなく使われていたのではないかと思われます。ただ、左右の影文字が逆のものは未見ですので、予め、違う影文字を組んだ版がセットされてしまっていたことも考えられます。

この記事は、内容に相違がありますが、菅沼天虎様のブログ「菅沼天虎の紙屑談義」1月13日エントリーの『「新幹線特定特急券」と「新幹線自由席特急券」の混同』にトラックバックさせていただきました。

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