JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
MVで購入した、宮島連絡船乗車券
先月1日よりJR西日本からJR西日本宮島フェリー㈱へ分社化された宮島連絡船ですが、分社化前、JR東日本のMV(指定券発売機)の乗車券発行機能では永らく乗車券の購入ができませんでしたが、なぜか平成19年3月頃から購入できるようになりました。
MVの50音順駅名検索で「みやじ」まで入力しますと、「宮地」「宮島」「宮島口」の3駅が表示されました。
これは、MVで取り扱いが開始された直後に、中央線荻窪駅のMVで購入した片道乗車券です。確か、平成19年3月8日は荻窪駅に初めて設置されたMVの初稼動日だったように記憶しています。
乗車区間は宮島口駅から宮島駅ゆきで、全線が宮島連絡船区間です。経由欄には「宮島航路」と記載されています。「宮島航路」は、宮島連絡船の路線名です。
「乗車券」といい、「下車前途無効」といい、鉄道乗車券のそれと表現は同一です。
それから2年後、まさか宮島連絡船がJR西日本の手から離れるとは予想もしないことでした。
JR西日本の路線としての宮島航路最終日である3月31日、品川駅のMVで購入した宮島駅から宮島口駅ゆきの片道乗車券です。
やはり経路表示は「宮島航路」となっており、運賃も170円のままです。
こんどは同じ区間を往復で購入してみました。
体裁は変わりませんが、往復のため有効期間は2日間となります。
2日間ということはJR西日本宮島フェリーとして運行される翌4月1日も使用できるということであり、本来であれば連絡運輸ということになるのでしょうが、これは分社化前に乗車券を購入したことによる特例と思われます。
話は逸れますが、実際に運賃配分はどうなるのでしょうか?少なくとも、JR西日本宮島フェリーへは運賃配分が行くようなことはなさそうです。
では、宮島口駅から鉄道線への乗継乗車券についての経由表示がどのようになるのか検証してみましょう。
同じ3月31日に品川駅で購入した鉄道線阿品駅までの乗車券です。
運賃は宮島航路の170円と鉄道線の140円を合算した310円になっています。
経由表示は「宮島航路・山陽」となっています。
こうなると、だいたい想像はつきますが、逆に鉄道線の阿品駅から宮島駅までの乗車券の経由表示がどのようになるか、気になってきます。
予想した通り、「山陽・宮島航路」でした。
同じ区間を往復で購入しても、経由表示は片道のものと同一でした。
宮島航路は分社化されてJR旅客鉄道会社6社から独立して連絡運輸の範疇になったため、現在、JR東日本のMVでは宮島航路単独券の発売はできなくなっているようです。そのため、発駅を宮島口駅とした場合、宮島駅の選択ボタンは表示されません。また、発駅に宮島駅を選択することもできなくなっています。
これは分社化によって「宮島駅」から「JR西日本フェリー 宮島駅」へ社線の駅に登録が変更されたことが原因と考えられます。
発駅をJR線の駅にして指定すれば、着駅として宮島駅を選択することはできるようです。
同じ品川駅のMVで、阿品駅から宮島駅までの連絡乗車券を購入してみました。
選択ボタンは「JR西日本フェリー 宮島」と変更されていましたが、出てきた券には分社化前と同じ「宮島」となっています。
しかし、経由表示の表記が変わり、「山陽・宮島口」となっています。