趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
流鉄 新社名硬券探検隊
流鉄は昨年12月に総武流山電鉄から流鉄に社名変更され、補充券等一部の券は社名変更当日より新社名のものが出ておりますが、社内完結の入場券と硬券乗車券は新券に切り替えられることなく使用されています。
しかし、本年4月に入場券は新社名のものに切り替えられ、硬券乗車券については在庫の切れたものから順次新券に切り替えられているようです。
それでは、全駅の新券切り替え状況を探検してみましょう。
● 馬橋駅
馬橋駅はJR常磐線馬橋駅に隣接する、流鉄の始発駅です。
ここでは、入場券の他、恐らく一番需要があると思われる流山ゆき相互式190円券が新券です。
乗車券は総武流山電鉄時代と同じく「○社 馬橋駅」となっていますが、入場券には「○社」の記号は入っていません。
● 幸谷駅
幸谷駅はJR新松戸駅から道路を隔てたマンションの1階に駅があります。
JRの駅とほぼ隣接した格好になっていますが、同駅では連絡運輸の取り扱いは行われていません。しかし、柏方面や武蔵野線から乗り換える利用者が多く、流鉄で一番利用客の多い駅となっています。
ここも恐らく一番需要があると思われる流山ゆき相互式160円券が新券です。
流鉄の硬券乗車券のなかで、この口座が一番最初に新券に切り替わったとのことです。
他に、隣駅の馬橋と鰭ヶ崎ゆきの小児用両矢印式60円券が新券です。
小児用および両矢印式券で新券が出ているのはここだけでした。
● 小金城趾駅
小金城趾駅はマンションの中に駅舎のある駅で、流鉄唯一の交換駅です。
マンションの階段を上ったところがきっぷ売場と改札口になっています。
階段を上る途中には、かつて反対口へ抜ける誇線橋が建設された際に廃止となった、旧出札窓口と改札であった遺構が残されています。
同駅は流鉄の中でも一番利用客が少ない駅で、そのせいもあるのでしょうか、ここにはまだ硬券乗車券の新券は登場していませんでした。
● 鰭ヶ崎駅
鰭ヶ崎駅は利用客代5位のブービー賞の駅です。
あまり利用客の多い駅ではありませんが、もともと旧券の在庫が少なかったのでしょうか、一番多く新券に切り替わっており、平和台ゆき相互式120円券の他、流山ゆき相互式130円券、馬橋ゆき相互式160円券の3種類があります。
しかし、平和台ゆきの券番が「0003」、流山ゆきの券番が「0004」となっており、新券に切り替わってまだ日が浅いようです。
● 平和台駅
平和台駅は流鉄の利用客第4位の駅ですが、イトーヨーカドーの大規模店舗が隣接しているせいか、同鉄道のなかでも利用客数が伸びている傾向にある駅です。
しかし、ここも小金城趾駅同様、乗車券は新券が登場していません。
● 流山駅
流山駅は大正5年の開業当時の駅で、「関東の駅百選」に選ばれた、流鉄の終着駅です。
出札口には券売機が2台設置されているせいか、新券の切り替えが進んでおらず、幸谷ゆき相互式160円券しか新券に切り替わっていませんでした。
以上6駅の硬券乗車券の新券切り替え傾向として、やはり需要の多い馬橋・幸谷・流山の各駅に関連した券に新券切り替え率が高いようです。
また、需要の少ない小児用券の切り替えは殆ど進んでおらず、幸谷駅に両矢印式券は1口座あるに過ぎません。
今後、旧券を払い出しし次第順次新券に切り替わっていくとのことですが、すべての口座が新券に切り替わるまで、どのくらいの年月が経過するのでしょうか?