筑波鉄道 真鍋車掌区乗務員発行車内補充券

筑波鉄道真鍋車掌区乗務員発行の車内補充券です。


   


黄色PJRてつどう地紋の駅名式券で、親会社である関東鉄道のものと様式的に大変似ています。東京山手線内のコマがないことから、晩年の券であることがわかります。

駅名表記は左から1列目は連絡乗車券用として国鉄の主要駅名が記載され、2列目に自社の駅名が記載されています。


筑波鉄道は常磐線土浦駅から水戸線岩瀬駅までを結ぶ全線単線・非電化の路線で、開業当初は筑波鉄道でしたが、関東鉄道常総線の前身である常総鉄道と合併して常総筑波鉄道筑波線となり、その後、関東鉄道竜ヶ崎線と鹿島鉄道の前身である鹿島参宮鉄道と合併して関東鉄道が誕生し、関東鉄道筑波線となります。
しかし、昭和54年には鹿島鉄道と共に分社化されて再び筑波鉄道を名乗りますが、8年後の昭和62年4月に全線廃止されてしまいます。


こちらの補充券は、社線部分は土浦から岩瀬までの各駅が順に記載されていますが、国鉄線の駅名の順序に少々難があります。特に、東京から秋葉原までを山手線外回りをくるっと1周している格好になっているのに、秋葉原まで来たところで日暮里に戻ってしまっています。
そして、日暮里からは常磐線の主要駅が記載されていますが、綾瀬・亀有・金町とあまり主要でない駅が連続して記載され、取手の次はいきなり水戸になってしまいます。さらに、水戸線との接続駅である友部の記載がなく、水戸の次が水戸線の下館となっています。


連絡券として使用できるようになっているものと思われますが、土浦や岩瀬から近い連絡乗車券の需要が比較的見込めそうな駅が記載されておらず、現場での使い勝手はあまり良くなかったのではないかと推測されます。

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