上田交通 代用乗車券

平成15年3月に上田交通上田駅で発行された、塩田町から上田までの乗車券です。


   


桃色TTDてつどう地紋の半硬券で、千切り式の駅名および金額の記入式券です。


同社の前身である上田丸子電鉄時代には出札補充券が存在していましたが、上田交通時代には車内補充券以外の補充券類は未見であり、駅の出札窓口で訊いても補充券類はないとのことでしたので、恐らく存在しなかったのでしょう。その代わり、「代用券」という手書きの乗車券であればあるということでしたので発行していただきました。


代用券は発駅が発行駅と異なる乗車券を発行する際に用いられるもので、発駅および着駅・運賃のすべてが記入式のものでした。そして、ヘッダーの「乗車券」の文字の前に事由を付け足して記載できるような空間が用意されています。

当時の上田駅出札氏によれば、「他社の出札補充券的なもの」なのだそうで、復路用の片道乗車券など、社線完結の乗車券として発行する際に使用されるとのことでしたが、すでに列車がワンマン化されていた当時、特に乗車券を発行しなくとも車内の運賃箱で対応できるので通常はあまり発行しないとのことでした。
塩田町の「塩」という字の字体が大変特徴的なゴム印が使用されています。


上田電鉄となった現在でも代用券の制度はあるようで、普通回数券を使用して1枚づつ千切って発行しているようです。

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