JR西日本 381系特急電車のエチケット袋

食事中の方は今敢えて読まれないほうが宜しいかもしれませんが、「紙もの」ならば何でもコレクションしてしまう悪い癖から入手したコレクションです。


   


JR西日本の381系電車に設備されているエチケット袋です。

エチケット袋というと飛行機や高速バスのシートの前ポケットに入れてあり、「いざ」という時に使用する「あの」袋ですが、JR西日本の381系電車にはこの袋が設備されています。

袋の側面には「ご気分の悪いときにご利用ください / IN CASE OF MOTION SICKNESS」と書かれています。


   


裏面です。

実際に使用した時に折る折り線と折り方の説明が印刷されています。


この袋は洗面所にひっそりと備えられており、特にその存在の案内はありません。


   


洗面所にはこのようなラックがあり、数枚が入れられています。


   


381系電車は昭和48(1973)年に車体傾斜を日本で初めて実用化した振り子式電車としてデビューしましたが、当時の「振り子」は自然振子式というシステムが採用されており、カーブ進入時など不自然な揺れが発生することから気分を悪くする乗客が相次いだことからエチケット袋が設備されたといわれています。(写真は阪和線と紀勢本線を走るスーパーくろしおです。)JR西日本は381系電車は287系電車と比べて客室内の振動が大きいことから乗り心地が良くないということを自社のホームページに掲載しておりますが、その「対策」としてエチケット袋が用意されていることには言及していません。


この問題を解決したのが、JR四国の2000系やJR九州の883系が採用している「制御付き自然振子式」の車体傾斜システムで、これらの車両は乗り心地問題をクリアしており、エチケット袋の設備はありません。

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